修道女フィデルマの挑戦(修道女フィデルマ短編集) (創元推理文庫)
- 東京創元社 (2017年12月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (314ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488218225
作品紹介・あらすじ
法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマ。彼女がタラの学問所に入学したときに出合った最初の事件「化粧ポウチ」、学問所の最終試験として出された事件の謎を解く「痣」、ドーリィの資格を得、修道女になってからの事件、死を告げるバンシーの声の正体を暴く「バンシー」、ローマ第七軍団の鷹の謎に挑む「消えた鷹」など全六編を収録。若き日のフィデルマに会える、大人気シリーズの日本オリジナル短編集第四弾!
感想・レビュー・書評
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ミステリ。短編集。
シリーズ短編4作目。
フィデルマが修道女になる前の事件が2作品読めるのが、シリーズの中でも貴重。
作品の面白さ的には、怪奇小説の要素がある「バンシー」と、奇妙な謎に現実的な回答を見つけ出す「昏い月 昇る夜」が好き。
"月"を"夜の女王"と表現する文章があり、ハインラインの『月は無慈悲な夜の女王』のタイトルの由来が推測できて興味深い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
【収録作品】化粧ポウチ-修道女フィデルマ最初の事件-
The Comb Bag -[Sister] Fidelma's First 'Case'-/痣 The Blemish/死者の囁き Whispers of the Dead/バンシー The Banshee/消えた鷲 The Lost Eagle/昏い月昇る夜 Dark Moon Rising -
修道女フィデルマ・シリーズの短編集第4弾。
十六歳のフィデルマが学問所に入った日に起こった事件。
女性が必ず持ち歩く「化粧ポウチ」が盗まれる。
少女時代のフィデルマが登場するのも珍しいし、
女の子たちの関係が描かれるのも珍しい。
意外な結末だったし。
「消えた鷲」も珍しい宝探しの話で面白かった。 -
久しぶりのフィデルマ。これは日本向け短編集だとか。
才気に溢れたフィデルマが法律を学日始めるとこかる始まります。
ロジックで詰めて解かれる謎は気持ちがよく、気分が良い☺ -
短編集
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まだドーリィーになる前のフィデルマが見られて楽しい。
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フィデルマが尊敬している恩師たちの振舞や思考に幻滅させられる短編集。
フィデルマの叡智を試すと称して、彼らより立場の弱い人物に犯罪じみた策略を実行させるのは、徳の高いはずの人間の振舞としてどうだろう。
フィデルマの超人ぶりを際立たせるため、作者は安易な方法を用いすぎたように思う。