動物好きに捧げる殺人読本 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488224011

感想・レビュー・書評

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  • いや、動物好きにはおすすめできない。
    笑うひともいるかもしれないけれど、フィクションでも動物が残酷に扱われる場面を読むのは、ちょっと、つらい。
    (もちろん、だからといって某過激団体のようにそんな描写への反対を唱える気は毛頭ない)

    それにしてもこの毒、憂鬱な気配、大好きなハイスミス節。

  • 「動物が人間を殺す話」を集めており、人間は実にあっさりと殺される。人間や動物の黒さに焦点を当てたような、冷たく、黒々とした雰囲気の話が多い。動物好きの人というのはこういう話を好むものなのだろうか?

  •  動物が殺人をする短編集。
     ハイスミスの毒がてんこ盛りです。

     中には、殺されても仕方ないなぁと思うような物語もあれば、それは理不尽でしょうと思うような物語もある。で、このあたりのバランスが上手い。
     所詮、動物は動物なのだと、そんなクールな視点が通奏低音のように物語一つ一つに流れているから、短編集でありながら、大きな物語のような風格まである。

     ちょっと、エグいところもあったけどね(汗)

     やっぱり、ハイスミスは面白いです。
     ハズレというものが、ないです。

  • うーん、微妙
    『太陽がいっぱい』(原題 "The talented Mr. Ripley"/映画もリメイク版は「リプリー」のタイトルだった)の作家さん。
    表紙のにゃんこがかわいかった(※私が買ったときは本棚の表紙じゃなくて、猫の表紙でした)のもあり購入したけれど。。。相性があわかった感じ。

  • ご想像の通り、内容を確認する事もなくタイトルだけで購入(笑)。13の作品による短編集で、色々な動物が色々な理由により色々な手段でもって人間を殺す、というのが共通項。これがまた、出てくる人間がみんな物凄い身勝手で「動物だから。どうせ感情もないだろうし。口も利けないから文句も言えないし」みたいな思想が根底にある人たちばっかり。だから正直殺されても全く同情できないの。13の作品、どれを取っても同情できない。むしろ巧妙な手口で殺人を成し得た動物たちに対して「グッジョブ!!」と言って差し上げたいぐらい、かなり痛快な作品でした。個人的にちょっとグロいなあと思う部分もありましたが、タイトル通り、動物好きな人にはおススメです。ただ、本格的ミステリーが読みたいって思っている人には不向きかな。どっちかと言うと大人向けの童話(ではないか。殺人モノだし)というか寓話というか、そんな感じなので。

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著者プロフィール

1921-1995年。テキサス州生まれ。『見知らぬ乗客』『太陽がいっぱい』が映画化され、人気作家に。『太陽がいっぱい』でフランス推理小説大賞、『殺意の迷宮』で英国推理作家協会(CWA)賞を受賞。

「2022年 『水の墓碑銘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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