- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488235093
作品紹介・あらすじ
解体され、内臓を抜かれた死体……解体屋事件と呼ばれる連続殺人事件の犯人は人形遣いと名乗る人間だった。遺体の声を聞くという独特なプロファイリング手法で数々の事件を解決してきた分析官は、死体から何を聞き出すのか?
感想・レビュー・書評
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久しぶりの創元推理文庫。400頁超の推理小説を久しぶりに読んだので、最初は目の動きと認知に要する時間??にだいぶギャップがあって疲れました。。。
読めてた筈の早さで目を動かしてたら、全然目が文字を拾えてなくて前の文章に戻る、みたいな。何か名称があるのかな、あれ。
読んでから大分日が経ってしまったので、感想というより取り留めのなくなってしまった雑感を以下に。
ドイツの新人ミステリ作家。
連続猟奇殺人。
遺体の声を聞くことができる変わり者のホームズ(ベテラン分析官)と、彼に反発しながら成長していく優秀なワトソン(新人)。
うーん、ミステリスキーのキラーワードてんこ盛りですね。ごちそうさまです!
ただ、残念なことに、本作に関しては誉田哲也のストロベリーナイトを読んでる時に経験したことを再体験してしまいました。
犯人が登場した瞬間に、「あ、こいつホシだな」って分かっちゃうやつ(悲)。
犯人が出てきたページをドッグイヤーして、後のページは伏線回収のために読み進めました。この人物が犯人ではないという描写がどこかで出てくるんじゃないか、大ドンデン返しがあるんじゃないか、、、、そう思いながら、ヒロインを窮地に陥れる犯人が姿を現した時、安堵とも失望とも取れる溜息が出たのでした。やっぱお前かーい!って(笑)。
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ハンナの怒りのスイッチがどこにあるのかわからない。えっ⁉ここ、怒るとこですか?みたいな…。怒りの導火線短すぎるやろw プライドのたけー女だな。
アーベル元妻のリザの方が同性から見てもぜーったい、いいよ。しかし悲しいかな、元さやに戻ることはもう不可能なようで…。アーベル、逃した魚はあんたが思う以上にでかかったぞよ。
犯人の持ってる人形が、表紙の絵の人形と、全然違うんですけど。そっち系の人形だったとは…。表紙の絵、まぎらわしいのと妄想のじゃまです。
犯人のグロさは悪くはないが、同じドイツ人作家ネレ・ノイハウスの刑事オリヴァー&ピア・シリーズのほうが全然好きだな。 -
ルメートルに似ててなかなかグロい。
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初ドイツミステリー。途中で犯人は分かった それに付随する嫌なエピソードも想像通り。ただそのまま終わらず二転三転するのだが..犯人の背景・動機?は最近ではありきたりで 先日読んだ「アレックス」「イレーヌ」に比べると深みやじんわり心に入り込んでくる怖さは感じられなかった。主人公二人が心を交わすのが唐突で 心境の変化が??って感じだった。続編も出版されているらしが それならばもっとゆっくり二人の関係を育てて欲しかったな。でも途中で飽きず一気に読める面白さはあったw
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重すぎず暗すぎず、適度にスリリングで一気読み。事件も人間関係も真新しさに欠けるが、エンターテイメントととして気楽に読める作品。ただかなり薄味だったので、すぐに記憶が薄れそうだ。
イギリスや北欧のミステリに比べるとかなり大味。様々な要素や設定で中途半端さが目立ち、謳い文句ほど中身が伴っていない印象。犯人も容易に分かってしまい、読者を欺く仕掛けもあるにはあるが、捻りが足りない。
超法人類学者ハンターシリーズ『骨と翅』の超ライト版な感じ。 -
本当に久し振りで本格的なシリアルキラー・ミステリーを堪能した。最近、良作を輩出しているドイツ・ミステリーにして、これが著者のデビュー作というのだから驚く。
ドイツのケルンで続く猟奇連続殺人事件。なかなか犯人像が絞れない中、変わり者の事件分析官、マルティン・アーベルが捜査応援に投入される。アーベルとコンビを組んだ若き女性事件分析官のハンナ・クリストは犯人の凶行を止めることが出来るのか…
全く先の読めないスリリングな展開と二転三転する犯人像にハラハラしながら最後まで楽しめた。但し、かなりグロい描写もあるので、ご注意。
トマス・ハリスのハンニバル・シリーズ、ロバート・W・ウォーカーの女検屍官ジェシカ・コラン・シリーズにも負けず劣らずの作品である。 -
ドイツの作家「ライナー・レフラー」の長篇ミステリ作品『人形遣い (事件分析官アーベル&クリスト)(原題:Blutsommer)』を読みました。
「フォルカー・クッチャー」の作品に続き、ドイツミステリです。
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有能だが変わり者の事件分析官「アーベル」と彼の助手となった、有能な女性刑事「ハンナ」は、解体され、内臓を抜かれた死体が次々と見つかるという猟奇的な連続殺人事件の真相に挑む。
自ら「人形遣い」と名乗る犯人の正体とは?
死体と2人だけになって、その声を聞くという変わり者の分析官「アーベル」と、彼に反発しながらも、貪欲に学び取りたいという姿勢を見せる「ハンナ」の2人が、探り出す真相の悲しくも恐ろしい真相とは?
訳者あとがき=「酒寄進一」
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有能だが変わり者の事件分析官「マルティン・アーベル」と、彼の助手となった女性事件分析官「ハンナ・クリスト」を主人公としたシリーズの第1作… 「ライナー・レフラー」のデビュー作です。
ケルンで起きた連続猟奇殺人事件の被害者はいずれも腕や脚などの体の一部や内臓が失われていたため〈解体屋〉事件と名づけられた… 捜査本部に呼ばれたのは、伝説的事件分析官「マルティン・アーベル」と若き女性分析官「ハンナ・クリスト」のふたり、、、
「アーベル」は変わり者だが、きわめて有能、その分析手法は独特だった… まず遺体とふたりきりになり、遺体の声を聞くことから始めるのだ。
「クリスト」は戸惑い反発しながらも貪欲にすべてを学び取ろうとする… それぞれ心に傷を負った二人に相対する「人形遣い」と名乗る連続殺人犯とは何者か!?
殺害方法や殺害した死体の処理方法が惨酷で凄惨… 嫌悪感が強い部分は想像力を封印して読み進めました、、、
それを除けば、警察小説… プロファイラー(犯罪心理分析官)物としては愉しめる作品でしたね(ドイツでは事件分析官という役割で、プロファイリングだけでなく、事件捜査にも関わるようですが…)。
巧くミスリードさせられる展開も良かったですね… 面白かったですね、、、
解体屋 = 人形遣い = 虐待されていた少年 = 解剖医
と思い込んじゃいました… まさか「マース主席警部」が、捜査上の大きな過ちをひとつではなく、ふたつ犯していたとはね。
原作は続篇も刊行されているようですが邦訳されていないようなので残念… いつか邦訳してほしいですね。 -
面白かった。犯人、怖すぎ。人形遣いの犠牲者にはなりたくない!アーベルの心が壊れちゃうんじゃないのとハラハラしたけど、まさかのロマンス。幸せになって欲しいなぁ。