- Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488247010
作品紹介・あらすじ
墓碑は断崖の突端に立っていた。銘板には、なぜか自分の名前が刻まれている。没年月日は四年もまえ──。不思議な夢だった。そのあまりに生々しい感触に不安をおぼえたデイジーは、偶然知りあった私立探偵ピニャータの助けを借りて、この“失われた一日”を再現してみることにしたが……。アメリカ女流随一の鬼才が、繊細かつ精緻な心理描写を駆使して描きあげた傑作長編の登場。
感想・レビュー・書評
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差別的な社会観は時代を考えると仕方がないのかもしれない。本作は女性と家族の揺れる心理を細かく描いて不安感を募らせる。どうしようもない駄目人間のスタンが緩い展開の場面にスパイス的な役割をしている。30年前の再読。
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ある夢からはじまった。
ただの夢なのに、そこから失った時が引き戻され、二度と元にはもどれない。罪深い運命のいたずらに翻弄された。 -
魅力的な設定だが、少し長いのと、終盤あまりもりあがらなかったかな。最後の一行で、へー、と。
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テーマは魅力的なのだが、全体的に冗長な印象。登場人物の心情を掘り下げて描いている為に長いのかといえば、意外にそうでもない。どうにも無駄なやり取りが多い気がして集中できず、読むのに時間がかかった。
メインの謎よりも傍流(?)の嘘がより残酷に感じられる。
ただ、各章の冒頭にある文章が最後に収斂される様は秀逸。 -
心理サスペンスの草分け的存在である、マーガレット・ミラー。彼女が紡ぐ私立探偵小説譚。