ミランダ殺し (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488247041

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  • 我が愛のマーガレットミラーその1 「ミランダ殺し」

    いやもう、とにかく、非常にイイ感じにイヤーなカンジでした。
    舞台は、とあるビーチのとあるクラブ。
    悪意のある手紙を書くのがシュミの老人、自分はマフィアとコネがあるんだとうそぶく少年、「一度も働いたことがない」 エキセントリックな2人の姉妹 「お嬢さんたち」、そして、主人公、ミランダと、有象無象系のミステリですが、ウエストレイクのほのぼのさとは対極にあるような、途切れない緊張感の中で話が進みます。
    ミランダは、50歳を少し過ぎた女性なんですが、若返りの手術や不老の薬などに並ならぬ興味を持ち、とにかく 「若くありたい、美しくありたい」 と考えています。
    物語が始まった時には、もうご主人がなくなっていて、そこから話が進んで行くんですが―――

    ミランダ、初めの頃に、吐いた子供の口元を自分のローブでぬぐってあげる、という非常に優しい、善良な面が見えて、このひとを誰が殺すんだろうと思いながら読んでいったのですが。が。が。
    クラブの職員の若い彼氏とカケオチをして、それが失敗に終わった頃から、どうにも雲行きが怪しくなり―――

    ほぼ通勤電車の中で読んでいたんですが、本を取り落としそうになった場面があります。
    ミランダは、すったもんだのあげく、とあるお金持ちの紳士と再婚することになるんですが―――
    その時の探偵さんとの会話で、

    > 「(再婚してお金持ちになったら)これでまた何でも好きなものが買えるようになるわ」
    > 「何でもって何です?」
    > 「例えば、○○○とか」

    この○○○に入るのが、>>以下ネタばれ>><font color="white">カケオチの相手、クラブの職員の若い彼氏の名前</font> なんですね。

    > 「それはものじゃない」
    > 「でも買えるわ」

    みたいなカンジで続きまして。いわゆるワタシの好きな、噛み合っていない会話なんですが、それでもミランダが静かにおかしくなっていっているのがわかって、読んだのは夏だったとゆーのに鳥肌が立ちました。

    登場人物全員がそれぞれに少しずつ愚かで、少しずつ責任があって、そしてタイトル 「ミランダ殺し」 に綺麗に繋がります。

  • これぞまさしく「最後の一撃」。
    真相には途中で気づいたが、それは「一撃」の衝撃をいささかも減じはしない。ミステリを読んで「見破ったり」と悦に入るような下品な輩をあざやかに斬って捨てる、毅然たる老婦人のたたずまいが目に浮かんだ。
    ラストへ向けてたたみかけるようないつもの書きぶりが、本書の性格に合っていたのも奏功したか。満足の1作だった。

    2020/1/26読了

  • ミラー作品としても異色。ユーモア全開という感じ。登場人物はいつも以上にエキセントリックだし、オチのつけ方もかなり意地が悪い。

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