時計は三時に止まる (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488249038

感想・レビュー・書評

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  • 「なんてこった。酒をくれ」。つまり、一言で表すとこういう話なのである。

  • 梃vは三時に止まる (創元推理文庫)

  • 酔っ払い探偵小説開幕。何度目の再読になるか分からないけれど恐らくノンストップで最後まで読むことになるんだろう。

  • 序があってよかった。

    クレイグ・ライスという名前だけれど、著者は女性だよと。
    飲んで、酔って、やらかして、数々の伝説を作った、破天荒な女性だよと。
    そんな彼女の書いた「われらがほろ酔いトリオ」「不屈の三人組」の話だよと紹介してくれていてよかった。
    でなければ、話のありように混乱させられていただろう。

    ミステリーなのだけれど、主人公連は、つまり酔ってやらかす3人なんである。

    酔っているから、突っ込むべきところを突っ込まない。
    調べるべきところを調べない。
    というか、あんた誰という人が出てくる。
    説明が足りない。
    作者のデビュー作だと知って、納得した。全体にどうもこなれていない。

    いっぽう酔っ払い描写は堂に入ったものだ。

    『いつのまにか一行は〈カジノ〉を出てタクシーに乗りこんだ。どうやってそれをやってのけたのかはジェイクにさえ定かでなかった。ブラウンの店でヘレンはスロット・マシーンで六百八十五ドル稼ぎ、そのカネで店にいた客全員に酒をおごった。〈ラッキー・ジョー〉では黄色いドレスの女とヘレンが口汚くののしりあい、〈ブルー・ドア〉にいたときはジェイクがバーテンダー相手にさいころ博打をやって七十五ドルまきあげられ、〈ローズ・ボール〉ではマローンがロック・アイランドから来たという他所者と取っくみ合いのけんかをやらかした。
     なにがどうなっているのか、ディックにはよくわからなかった。ご機嫌な夜になっていたはずだ、最高にごきげんな。』(137頁)

    陽気で、ぐるんぐるんで、刹那的で、おかしくて、腹が立って、楽しくて・・・・・・そして朝には記憶がない。
    あるのは、えらいことになっている頭と、胃と、体だ。
    この描写の生き生きとしたこと!

    そんな「やらかし体験」がある向きには、ゲラゲラ苦笑いできるだろう。

    事件がおきたのに、ドタバタして、飲んで、酔っ払う。
    酔っ払って、飲んで飲んで酔っ払っていたのに、事件はきちんと解決する。
    なんとも不思議なミステリーだ。
    酔っ払いミステリ-、やらかしミステリーとでも呼ぶべきか。

    改めて見れば、ウィリアム・ルールマンによる序文は、ノリがおかしい。
    そもそも「朝食がわりにビールを」の一文から始まっている。
    酔ってないか? ひょっとして、ビールからウィスキーにいっていないか?
    さらには、野崎六助による後書きも酔っ払っている。
    クレイグライスに、フィッツジェラルドに、酒に酔っ払った通人が、熱くまくしたてているようだ。
    こちらのおともは熱燗とおでんだろうか。

    『ハングオーバー』という映画がある。
    4人の男が、バチェラーパーティーで、飲んで酔ってやらかして、しかし記憶がない! という、ドタバタコメディだ。
    飲まない方、飲んで「やらかした」ことのない方々には、さっぱり面白くない映画だが、私はこれが大好きだ。
    この映画がお好きな方は、きっとこちらも面白いだろう。

    酔っ払いあるあるだと笑って、でも自分はここまではやらないぞ、あるいは卒業したぞと、ちょっとほっとする話である。

    序文に紹介されていた1945年の映画『素晴らしき犯罪』、1場面だけだがこちら。

    https://www.youtube.com/watch?v=peAJNEPsnsE&t=43s


    『ハングオーバー』(2009)、こちらは予告編でどうぞ。
    https://www.youtube.com/watch?v=b5Z1Ll6mRg4

  • マローン弁護士シリーズ一作目

  • 書かれた時代のせいか、ナチュラルに若い女性が寝たばこしてたり、
    飲酒運転で事故を起こすエピソードがユーモアとしてとらえられていたり、
    結構読んでて引くような描写が多かった。

    今日常としてやっていることもきっと50年後の人間が
    見たらどん引きなんだろうな…。

  • ようやくシリーズ1作目読めました。このシリーズは手に入れた順番で読んでるので、読了順番がぐちゃぐちゃです。(他の作品で、ジェイクとヘレンの出会いの回想シーンで何度も出てきた「ブルーのパジャマ」がようやく読めただけで感無量。一応、作品の発表順が作中の時系列っぽいですからね、このシリーズ)

    逆に、発表順気にせずに読んでたおかげでライス好きになれたので、まぁ、これはこれで良かったかも。初ライス作品として読むのがコレだったとしたら、洒落た会話がちょっと入ったミステリ、ぐらいでとりたてて印象に残らなかったかもしれません。
    ただ、処女作の段階で既にこのシリーズの主要キャラ3人のキャラ造形や、冒頭で魅力的な謎を提示して読者をつかむ構成など、おきまりのスタイルが出来上がっているところはさすがです。
    マローンのやんちゃっぷりは少なめですが、その分ジェイクとヘレンの魅力がつまった一冊になってました。

  • 紹介:ハヤカワミステリマンガジン 2011年12月 P.72

  • ユーモア・ミステリー。
    著者は男性に見えるかもしれませんが
    実は女性です。
    残念なことに若くして亡くなっています。
    惜しい人を亡くしたものです。

    本当に飲んでばっかりいる
    読んでたらこちらまで酔ってしまいそうな作品です。
    そしてマローンはへべれけでもしっかりしているのに
    ジェイクとヘレンがいらんことをこしらえてくれるので
    本当あっちゃーと思うはずです。
    しかも刑務所行きになりかねないことを。

    だけれども謎はしっかりしています。
    犯人は…ヒントが出てくるので
    わかることでしょう。
    でもこの作品はあくまでもユーモアなんです。
    だからこれでも十分です。

    お酒が飲みたくなる、そんな1冊です。

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著者プロフィール

Craig Rice

「2006年 『ママ、死体を発見す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

クレイグ・ライスの作品

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