- Amazon.co.jp ・本 (589ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488263027
感想・レビュー・書評
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表題作と「死刑執行人とのドライブ」が良かった。
ホームズ的な迷推理を披露する話や、冷たく残酷な結末など様々あるが「どうやってこれを思いついたのか?」と考えてしまうくらい生活と事件との繋ぎ方のバリエーションがある。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうしてこんな物語を思いつくのか見当もつかない。
そんな小説だそうです。
本書は絶妙の発端から異色の物語が展開する表題作「あなたならどうしますか?」の他、間然するところのないサスペンス「笑っている場合ではない」、残酷な結末が強烈な「ミス・マーフィ」、「敵」、謎解きの趣向が潜むラッセル弁護士の3編等、名手の繰り出すあの手この手が驚きを誘う短編集です。 -
おもしろかったです!短編集ですがどのお話も、スーッと入っていけます。
ちょっと毒もあって、最初は鼻じらむ感じなんですが、だんだんそれがクセになる☆
最初のあほうどり、似たようなドラマを見たんだけど…
2話目の、敵。この最後はゾッとしました。解決に導く先生もステキ☆
3話目の、笑っている場合ではない。狼少年ならぬ狼少女のウソを信じてしまったために思わぬ殺人を犯してしまう男性の話。ゾッとしました。
4話目の、あなたならどうしますか。悪気はないんでしょうけど、自分の周りを思い通りに動かせる可愛い女性と、初恋の男性を奪われ、それを僻む女性。僻み根性がイライラしたなぁ。
5話目の、オールザットウェイホーム。無実の罪で警察に苛まれた男性が、事故を起こしてしまったが怖くて逃亡。こちらも無実なのに…ちゃんと説明しようよーとヤキモキしながら読みました。
6話目の、宵の一刻。このお話もなかなか良かった☆死の間際に話した供述がまさかのウソだとは。その証明方法もなかなか独特☆
7話目の、生垣を隔てて。最初は小生意気な女の子が途中しおらしくなつていく様子がイマイチわからなかった。トリック事体はなぁんだ…って感じで、犯人も、だろうね…つめ感じ。前のお話に出ていた弁護士が引き続き登場。
8話目の、ポーキングホーン氏の十の手がかり。こういう偉そうなこと言っちゃう探偵気取りの作家さん、いそう!笑い話として、ちょっとおもしろかったです☆
9話目の、ミスマーフィ。これはちょっと薄ら寒くなったお話。人間の内面を深く探るというか…結局はなにも手を差し伸べないことで、腐った高校生に復讐したというか…考えられたお話だと思いました。
最後の、死刑執行人とドライブ。犯人の父親もバカで腹立つけど、その犯人に拉致された先生が必死で手掛かりを残してるのに気づかない恋人もバカ。刑事さんと新しい恋愛が始まる予感♬
ゾッとしたり、スッキリしたり、おもしろかった! -
どうしてこの本を詠むことになったのか 分からないのですが・・
短編集で読みやすく そして 読む進むうち 自分に突きつけられるような展開で 思わず うっ っとなることも しばしばでした。 -
「敵」「死刑執行人とドライヴ」が特に良い。
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読了。短編十編が収録。うち、印象に残ったものをいくつか。
『あほうどり』 あるホテルで男が死んだ。それは夫トムが殴った男だった。間違って入ってきた上に妻であるエスターを襲ったように見えたという理由での行動だったが、死因が頭部の打撲であったことから、トムは残された遺族である姉妹の力になろうと決める。はじめは遠慮がちだった姉妹がどんどんとトムとエスターの生活に入り込んでくる。
『オール・ザ・ウエィ・ホーム』 夜間、走行中にエレンは人を轢いてしまう。救急車を呼ぼうと付近の家を訪れるが、家から女性が出てきた瞬間、同乗していた夫トムが強引にエレンを連れ去る。実は轢いた人間には銃殺されており、道路に放置されていたらしいとのこと。冤罪に陥れられそうになった過去から警察不信に陥ったトムに「係わり合いになるのは面倒だ」と説得され、従うも、先ほどの女性に顔を見られているのでは? と恐れるエレン。何事も無く事件が下火になり始めたある日、よりにもよって自分の勤める美容院にあの女性がお客としてやってきて・・・・・・。
『生垣を隔てて』 隣の家の女性の夫は七年前、不可解な死を遂げていた。当時八歳だったメレディスは、事件当夜、事件現場のごく近くに作った隠れ家にいたのだった。全くその様子を覚えていないメレディスは事件を解決するため、記憶が戻ったフリで女性にカマをかけようとするが?
『死刑執行人とドライブ』 ある保育園で児童が家から持ち出したピストルを暴発させ死亡した。怒った父親は自分の妻を殴りつけ、現場にいた保育士イヴを殺そうと女性を人質に探し出そうとするが、その人質こそイヴその人であった。