カササギ殺人事件〈上〉 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
3.83
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本棚登録 : 3709
レビュー : 339
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488265076

作品紹介・あらすじ

現代ミステリの最高峰が贈る、すべてのミステリファンへの最高のプレゼント!
1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけたのか、あるいは……。その死は小さな村の人々へ徐々に波紋を広げていく。燃やされた肖像画、消えた毒薬、謎の訪問者、そして第二の死。病を抱えた名探偵アティカス・ピュントの推理は――。現代ミステリのトップ・ランナーによる、巨匠クリスティへの愛に満ちた完璧なオマージュ作品!

感想・レビュー・書評

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  • 表紙をめくると、タイトルページの次に編集者による前書きのような文章。そしてさらにめくると書評(煽り文)。そしてその先にさらなるタイトルページ。
    この仕掛けがどういう風に効いてくるのか?謎のまま読み進めると、アガサ・クリスティ風の古いイギリスを舞台にした殺人事件のミステリー小説が始まります。
    最初の事件(事故?)までは少し退屈というか、なかなか作品に入り込めなかったのですが、2つ目の事件のあたりから俄然面白くなってきました。

    そもそもこの本に興味を持ったのは、漫画『バーナード嬢曰く』で、登場人物たちがこぞって夢中になる作品として紹介されたからなのですが、上巻が終わった途端に「下巻貸して」となるというのもわかるなあという感じでした。

  • 1955年、イングランド・サマセット州にあるパイ准男爵の屋敷内で家政婦が転落死し、その二週間後に屋敷の主であるパイ准男爵が首を切断されて死んでいるのが発見される。
    重病で余命わずかの名探偵アティカス・ピュントは現場の小さな村へ向かうが、関係者たちは皆何かを隠していて…。

    作中作の設定なので、この事件を額面通り受け取めて良いのか悩むところ。
    しかし予想以上に読みやすく面白い。
    クリスティへのオマージュ作品というだけあって、『そして誰もいなくなった』を彷彿とさせるようなカササギの数え唄が出てきたり、ポアロのようになかなか推理を教えてくれない名探偵らしさが描かれていたり、ワクワクする。

    また最初の事件の死者である家政婦は村の人々の秘密を見つけては圧力をかけていたらしいし、第二の事件の死者の准男爵も誰からも好かれない性格に難のある人間だったらしく、二人が死んでホッとしたり喜ぶ人間は沢山いるが、殺すほどの強い感情を持っているかというと弱い。

    二人の周辺の人々は皆何かを隠していて、それが何で事件とどう繋がるのか、名探偵ピュントはどう事件を解き明かすのか。
    上巻ではピュントにはもう事件の構図や犯人に目星がついているようだ。
    下巻でどう解き明かされるのか、そして作中作の設定はどんなトリックを仕掛けているのか、楽しみ。

    • goya626さん
      fukuさんへ
      「カササギ殺人事件」は、面白そうですね。図書館で予約すると1年後ぐらいになりそうだから、買うのはどうか考えています。
      チ...
      fukuさんへ
      「カササギ殺人事件」は、面白そうですね。図書館で予約すると1年後ぐらいになりそうだから、買うのはどうか考えています。
      チャンドラー「プレイバック」へのコメント、ありがとうございました。どうも村上春樹の翻訳は肌に合わないようです。彼の小説自体、あんまり好きではないですしね。
      2019/12/28
    • fukuさん
      goya626さん
      今、下巻を読んでいます。
      上巻からの流れからは全く想像出来ない展開に戸惑っています。一方で、この流れがどのように終結...
      goya626さん
      今、下巻を読んでいます。
      上巻からの流れからは全く想像出来ない展開に戸惑っています。一方で、この流れがどのように終結させるのか楽しみでもあります。

      村上春樹さんの作品は読んだことがないのですが、翻訳本については、とても丁寧な印象でした。ただハードボイルドというよりは文学作品を読んでいるような気分でした。
      2019/12/28
  • 本屋大賞2019翻訳小説部門第1位。
    ブクログのレビューで見かけることも多いので読んでみた。

    とても面白い!
    上巻は丸々作中作。アラン・コンウェイ作の名探偵アティカス・ピュントシリーズ第9作。これが、オーソドックスなミステリーで、ストーリーにどこか懐かしさを感じつつ、楽しんだ。

    上巻の結末は唐突。
    下巻がどういう展開になるのか非常に気になる。

  • ミステリーランキング第1位4冠ということで、これは読まないと。と思い、読み始めましたが、上巻の作中作の1950
    年代が舞台のアティカス・ピュント作の『カササギ殺人事件』はどこがクリスティへのオマージュなのか、よくわからず、「なんか地味な殺人事件だけれど、どうしてこれがそんなに評価されるの?」と思ってしまいました。
    ところがです・・・。
    (下巻に続く)

  • 読んではいけない。



    レビューも、評価も、お薦め文も読んではいけない。
    見てはいけない。
    目にするなら、赤と青の表紙だけ。
    読むなら、冒頭数ページである。

    それにぐっと引き込まれたら・・・・・・その衝動に従えばいい。


    本屋なら、レジに行こう。(POPも見てはならない。)
    誰かが貸してくれるなら、遠慮無く両手を突き出そう。

    そのとき、必ず、上下ともに手にすること!
    「まずは上巻だけで」などと思ってはならない。
    必ずや後悔する。


    読んだ人は必ず面白いという。
    出版社がこの年一番に力を入れた本とも聞く。それも無理はない。

    面白い。

    面白いから、言いたくなる。
    読んだ人、読んだ人、読んだ人、出した人、関わった人がなんかしら語りたくなるのだ。

    でも耳を貸してはならない。

    私がこの本を読んで、まず感じたのは、衝撃だった。
    私はなにを読んでいるのだろう? 私はどこに置かれたのだろう??

    この衝撃は、再読では、感じることができない。
    何かしら見聞きした後では感じられないものだ。

    なんともったいない!

    以前にも、なにかの本で書いたことと思うが、これもその類いの一冊だ。
    感想や評判を聞きすぎて、せいぜいすれっからした状態で読むには、実にもったいない本である。
    人生の損と言っていい。

    ぜひ、あなたにとって新鮮なうちに、冒頭を読んでみるべきだ。

    かくいう私にも、大いに後悔していることがある。
    出版社の抽選企画で、ゲラ刷で、出版前に、この本を読めるというのがあった。
    私はその機会を逃した。
    抽選に落ちたのではない。うっかり応募を忘れたのだ。
    なんという不覚。

    これをゲラ刷で読めた人がうらやましい。
    物語に、さらに臨場感が加わったことだろうに!!

    後悔とは、したくないものだ。
    あなたに後悔はしてほしくない。

    なにも見ず、冒頭を数ページ。ぜひ。

  • 物語は1人の女性編集者が、自宅である本の原稿を読み始めるところから始まります。
    その原稿は、名探偵アティカス・ピュントシリーズの最新作。
    世界各国で翻訳されており、アティカス・ピュントはアガサ・クリスティやコナン・ドイルの生み出した探偵たちと肩を並べるほどの存在です。
    最新作のタイトルは『カササギ殺人事件』。
    小さな村のお屋敷で起きた、家政婦の謎めいた死は、事故か自殺か、はたまた殺人か。
    1人1人の村人たちの視点からうかがえる人間関係や、各々が何かを隠している気配に、真相を知りたい気持ちをくすぐられます。
    そして、名探偵ピュントが登場、事件の全貌が徐々に明らかにされていきます…。

    『カササギ殺人事件』の舞台は1955年のイギリスなので、本当にアガサ・クリスティやコナン・ドイルを読んでいるときのような感覚になります。
    しばらくミステリーを読んでいなかった反動もあり、ものすごくのめり込んで駆け抜けるように上巻を読了。
    はやる気持ちを押さえる暇もなく、下巻へ…

  • "メインテーマは殺人"'もそう感じたが、外国人作家の作品にしては非常に読みやすい。翻訳家さんが上手なんだろう。そんなわけでどんどん読み進められる。内容もなかなかおもしろいが、ここまでは普通のミステリーという印象。この作品がこんなに評価されている理由は下巻にあるのか。続きを読むのが楽しみ。

  • 翻訳物が苦手な最大の理由は、外国人の名前が覚えにくいのと、本筋に関係ない回りくどい言い回しだと気付いた。本作も例外ではない。巻末で完結しそうで下巻まで持つ?と思ったが、、、

  • 短いプロローグで、編集者をしている「わたし」は読み始めた『カササギ殺人事件』によって人生が一変してしまったこと、その原稿は良質のミステリーを読む喜びを与えてくれるような作品ではまったくなかったことを読者に警告し、この先何が起こるのかを知りたい気持ちを掻き立ててくる。

    そして残った上巻はすべて作中作である『カササギ殺人事件』に費やされることになるのだが…出てくる人間の多くが何かしら他人に知られたくないことを隠していて、二つの事件によって村の人間模様が変化していく様子が細かく描かれる。この事件や関係者の内面への描写にクリスティこんなかんじだったなあ、また読みたいと思わされた。

    薄々そうなのではないかと思っていたが、上巻は解決編に入る直前で終わってしまう。すぐさま下巻を開いたが、下巻の裏表紙のあらすじが軽くネタバレになっているので下巻に入るまでは目を通さないことを推奨します。

  • さすが『このミス2019』第1位。
    中身の濃いミステリ。

    クリスティへのオマージュという、古き良き時代のミステリ。
    まず、作中作『カササギ殺人事件』がそれ単体でおもしろかった。

    さらに、下巻に入ってからの展開が、意表をつく。

    現実の事件と、作中作。
    広げ過ぎた風呂敷を回収しきれないのでは、と不安になったところからの、一気解決。

    おもしろかった。

    言葉遊びがふんだんに盛り込まれており、原文で読めたらより一層おもしろいんだろうな、と思う。

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著者プロフィール

1955年生まれ。イギリスの作家、脚本家。世界で1900万部の人気を誇る「アレックス・ライダー」シリーズや、コナン・ドイル財団公認のシャーロック・ホームズ・パスティーシュ『絹の家』『モリアーティ』を執筆するなど、多数の著書がある一方、「刑事フォイル」など脚本家として数多くのテレビ・ドラマ作品を手がける。18年『カササギ殺人事件』は年末ミステリランキング4冠を達成。

「2019年 『007 逆襲のトリガー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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