聖エセルドレダ女学院の殺人 (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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本棚登録 : 199
レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488268046

作品紹介・あらすじ

十代の少女7人が在籍する小規模な寄宿学校で、ある日の夕食中、校長先生とその弟が突然息絶えてしまう。それぞれの事情から家族の元へ帰されたくない生徒たちは、敷地内に死体を埋め、事実を隠して学校生活を続けることにする。翌日、科学の得意なルイーズの分析により、ふたりは毒殺されたと判明。生徒たちは得意分野を活かして大人の目をあざむきつつ犯人を探り始めるが……。解説=大矢博子

感想・レビュー・書評

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  • 読書日:2018年9月1日-9月7日.
    Original title:The Scandalous Sisterhood of Prickwillow Place.

    女学院生活を毎日勤しむ中で、校長先生と校長先生の弟が突然死にました。
    この謎を解く為に、女生徒達は始めは互いを疑いながらも力を合わせて解決に導きます。

    年端も行かない学生達が謎に挑むので、一般的な鋭利的な推理と進展はありません。
    しかし話が終わりに近付くにつれ突如と、これまでの伏線が見事に回収され、物の見事に事件が紐解かれます。
    その様が鮮やかで大団円で物語は終わりました。

    彼女達のその後…続編があれば是非読みたいと思いながら読み終えました。

  • 寄宿女学校の生徒七人が、家に帰されるのを恐れ、目の前で毒殺された校長と弟の死体を隠し、大人達の詮索を交わしてこれまで通り生活し続けようとする、というなかなかグロテスクな話なのだけど、読み終えて一番の印象は愛おしい、だった。
    反発したり嫉妬したりしながらも、何とか七人でいたいと奮闘する少女達。
    その身勝手さや浅はかさも皆愛おしい。
    彼女達に恋も微笑ましく、応援したくなる。
    ブラックユーモアだが、読んで元気になる良い小説だった。

  • 女は色々やらなきゃいかんくて忙しいなあ。やはり男の方が単純でよい。ウラヤマシイ。

  • 翻訳もののせいか合わなかった。

  • 好きにならないわけがない!

    最初にまず何故この七人の女の子たちがこのエセルドレダ女学院に入れられて、そして帰りたくないかが明かされる。ワクワクドキドキしたまま、晩餐の席でいきなり院長とその弟がぱったり死んでしまう…
    彼女たちは意外に冷静で、冷酷だった。死んだ二人にはちっとも愛を持っていなかった。
    気転のキティがささやく。この二人ひそかに埋めてしまって、私たち七人だけで生きていかない?だって私たち、初めてできた姉妹なんだもの…。
    「私たちは自分らしくいたいだけ」
    他の六人は、新しい希望に胸を高鳴らせ、出来もしないはずのおかしなおかしな計画に、乗っかってしまう。
    するとどういうわけか、来客の少ないはずの女学院に、わらわらと人が集まり出す。
    彼女たちは意外な特技を発揮しながらそれぞれの窮地を切り抜けていく。

    好きにならないわけがない。
    二人を殺したのも謎を解くのも、彼女たちに救いを差し出すのも、警官や医者に張り合うほどの知識を見せるのも、「誰でもない彼女たち」だから。

    彼女たちは皮肉にも、あまり好いていなかった周りの大人たちのもう一つの面に気づかされる。大嫌いだった院長姉弟を愛する人がいた。その人たちの素顔に触れる。不運か幸運か、院長先生の甥と義理の妹?(このへんよくわかんなかった)もこの女学院を訪ねてきてしまう。
    そして、気転のキティは彼女が心から愛して想ってはいたが、「いないもの」として扱っていた下働きのメイドに、自分たちのふるまいによって何か違った道はなかったのか、とひとり述解する。ここが好き。ふとした傲慢さに気づくこと、勝手に自分たちの都合で解雇する彼女を哀れに思うことを知る。
    そして男なんてまっぴらのルイーズ以外は想う男性も見つけてしまったり。たくさんの思惑が交錯する。
    彼女たちは決して一枚岩でなく、お互い疑ったり邪険にしたりもする。この中に院長先生を殺した子がいるの?と。何もかも三人目の犠牲者が出てから急展開に。

    がんばる女の子大好きなので本当に楽しかったです。ルイーズが好きで感情移入して読んだのでだいぶメリー・ジェーンにいらついたり。次にお気に入りはエリナ。
    わんわんの方のアルドスの描写に力が入っていたので、作者さん犬好きですね?とニヤニヤしていたらいきなり毒盛られてて泣くかと思った。生きてて良かった!

    結局まんまと大団円!最高の結末でした。警官をゆするミセスゴッディングの強さときたら。
    ミステリーとしても納得というか、気になる伏線全部回収されてて驚きました。
    しつけ学校というものの存在にクラクラしたり、当時の知識技術空気風俗化粧品流行歌…すべて完璧すぎて、ひれ伏すしかない。
    楽しかったです。次作があるなら楽しみ!

    ちょいと読み返してバーンズの翌朝のセリフ見たらまあ怪しいというかなるほどなみたいな。キティは気づいてないけど。
    「オールドミス」という侮蔑語に引っかかったことも付け加えておきます。あの頃の事情としても。

  • ほのぼのコージー系なんだけど、最後までハラハラさせられた。
    女の子達がどうするのか、どうなるのか、すごく気になって、心配で。
    こういう結末で本当に良かった、ほっとした。
    殺人事件よりも、彼女達の奮闘ぶりが自分にとってのメインだったなあ。

    ところで聖エセルドレダ、どういう聖人か検索したんだけど、辿り着くのにすごく時間がかかったよ……
    自分メモでリンクを貼っておく。
    http://www.stetheldreda.com/index.php/history-of-st-etheldredas/#1

  • イギリスのフィニッシングスクールの夕食時に、女校長とその弟が相次いで突然死ぬ。どうやら二人が食べた肉に毒が仕込まれていたようだ。突如女子生徒7人だけとなった学校だが、それぞれどうしても家に戻りたくない彼女たちは死体を隠し校長は生きていることにして生活を続けようとする。7人の生徒はどの子も個性的で生き生きとして、殺人が起きたというのに、自由を得て楽しげだ。誰にも気付かれまいと皆で知恵を出しあって協力し合うが、そこはまだ10代の女の子たちであり、時々喧嘩したり子犬やイケメンに夢中になったり実にかわいらしい。全体的にユーモアたっぷりのドタバタで話は進むが、この時代女性がいかに生きづらかったかといった点もしっかり描かれていて良かった。

  • <少女たちは殺人を隠し,探偵を開始する>
    意外と緊迫感なく進むなーと思っていたけれど,すべてが一本につながるところのスピードは素晴らしかった.
    緊迫感を感じなかったのは,主人公たちが幼かったからか,「変装」を行ったからかはわからないけど,それは欠点ではなくむしろ長所というか,主人公が少女たちだからこそ。

    これは,実写でみたい.

  • 久しぶりに面白い本を読みました。
    イングランド、1890年……だからホームズとおんなしくらいだな……生徒七人の“聖エセルドレダ女学院”が舞台……。
    女学院といっても勉強するんじゃなくて、女だてらに(と当時は当然のように思われていたわけですね)医者になりたい12歳(最年少)のルイーズから、ハンサムな男を見ると自分の魅力を試してみたくてたまらない奔放なメリー・ジェーンまで、要するに娘を良妻賢母にしたい(かつ、目の前から消えてくれればラッキーという)親からお嬢さんを預かって料理だの掃除だのを仕込む学校です。
    というわけでこの七人は全員うちには帰りたくなかった……なのにある日曜日のディナーで校長と校長の弟が突然死んでしまう……。
    警察に言うと親のところに帰らなければならない、かつ、仲良しの七人は離れたくない、というわけで、なんとこの七人は二人を庭に埋め、校長不在をごまかし、自分たちだけで生きていこうという無謀な賭けに出るのです。
    入れ替わり立ち替わりやってくるご近所さんたちを必死になって撃退し、あげくのはては一人が校長のふりをしてごまかし、ここらへんはアメリカのドタバタ喜劇ですね、そのあいまあいまに、ルイーズは盛られた毒が青酸カリだということを証明し、誰が、なぜ、校長を殺したのか、という謎を解きにかかります。

    で、これって殺人さえなければ完全に児童文学だと思うんだよね。
    それを大人の本として、といっても東京創元社だからYAだって出してるけど、文庫本でだしてきたか~、ですよ。
    もういよいよほんとに、児童書と一般文学は融合しちゃったな、と思います。
    同じ創元文庫のSF、ビジョルドの“ヴォルコシガン”シリーズなんかも、昔だったらジュブナイルだよなぁ、と思う。
    ジュブナイルにしちゃ分厚すぎるけど……。
    面白いけど……。

    はて
    児童文学はいったいどうなっていくのでしょうか?

    2017/03/27 更新

  • 翻訳本独特の日本語の言い回しでなじめなかった。内容は児童向けといった感じ。

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