シャーロック・ホームズの秘密ファイル (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488272012

感想・レビュー・書評

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  • トムスン女史によるホームズパスティーシュの第一弾。原作に限りなく近い語り口はまさに正統派。
    ワトスン好きにとってパスティーシュを選ぶ上でもっとも重要な点の一つが、ワトスンの扱いが不当でないかどうかだと思うけど、その点に関しては全く心配いりません。もの凄く明敏になることも無いけれど全くの愚鈍ということも無く、ホームズの後についてちょこちょこ活躍してくれる。
    日本がキーになる話もあって、日本人としてはちょっと嬉しい。

  • 正統派なパスティーシュって意外と少ないので必見。

  •  コナン・ドイルが生み出した名探偵ホームズを主人公としたパロディ・パスティーシュ小説の1つ。ワトスン博士がさまざまな理由により公開しなかった手記が見つかった、という形で展開される短編集。スマートなホームズが颯爽と事件を解決する姿が描かれており、どちらかというと"おとなしい"ホームズ。贋作ホームズは、中世のイギリスをホームズを通して表現されることも魅力の1つです。

  • ※図書館

  • ホームズパスティーシュの中では原典の雰囲気をよく再現している作品と思います。
    収められている話は原典の中で言及されながら語られることのなかった事件、特に傘を取りに戻ったまま行方不明になった男の話は、ドイルを子供の頃読んで印象に残っていたので、パスティーシュでも読めてよかったですね。
    どの話もよくできていて、ホームズの新作みたいです。

  • パスティーシュシリーズ第一弾。
    前書きによると歯科医ワトスン博士の伯父(ホームズの伝記作家でない哲学博士)がある婦人より買い取ったが戦争により原本が失われ写ししかないという。つまり真贋が不明ですよとのこと。これは先鞭をつけている作品に対する愛情ではなかろうか。
    実際の事件は所謂名前だけは知ってる事件だらけなのでファンなら楽しめます。

  • ホームズパスティーシュシリーズの第一弾。
    聖典中で事件名だけでて詳しくは語られなかった事件を発表していくという形。

    すごい聖典に雰囲気が似てて驚いた…。
    パスティーシュものの中ではかなり評判がいいと聞いてましたがまさにです。
    作者がシャーロキアンなだけあって細かいとこまでしっかりしてます。

    微妙な差をあげるとすれば、ホームズが若干優しい感じで、ワトスンの出番というか会話部分若干多い気がしますね。
    でも事件の感じもまさにという感じで、途中聖典を読んでるような気になることも。

    このシリーズは読んでいきたいと思います。

  • 贋作ホームズの一作目

     「クロニクル」「ジャーナル」へとつながるジューン女史の贋作ホームズ一作目。

     先に三部作の後半二作を読んだ(なんと去年の正月だ)ので、一作目を読みたいと思っていた。

     七つの短編は、ほぼ外れがなく楽しめる内容だ。おもしろかった。

  • 『消えた給仕長』
    弁護士であるネルスン氏の友人ジェームズ・フィリモア氏の失踪事件。傘を取りに戻ったまま消えてしまったフィリモア氏。彼の婚約者ミス・ペイジとネルスン氏の関係。失踪直前に訪れた避暑地。

    『アマチュア乞食』
    ワトスンの友人ヴェルナブルズ少佐からの依頼。放蕩の末家を出て行った息子テディ。テディのもとに来た手紙。ある協会からの文書。

    『奇妙な毛虫』
    変死したホームズの友人イサドラ・ベルサーノ。ベルサーノに送られた小箱から現れた怪しい虫の正体。南米の大地主ガスカに関する糾弾記事を書き命をねらわれていたベルサーノ。

    『高貴な依頼人』
    昔の文通相手の手紙を公表すると脅迫されるウェルボーン公爵夫人。誰も手紙に手を触れることができない状態で手紙の内容を知る秘密。

    『名うてのカナリヤ訓練師』
    ヘアー婦人の娘ロージーが失踪した。ある貴婦人の屋敷で働き出してすぐに消えたロージー。捜査を始めてすぐに発見されたロージーの遺体。地下クラブで行われていた「カナリヤ訓練師ウィルソン」の事件。

    『流れ者の夜盗』
     貴重で高価な美術品を狙う泥棒。事件の前に被害者を訪れる謎の人物。「マグパイ」と名付けた謎の人物。

    『打ち捨てられた灯台』
     ドイツとのスパイ疑惑があるある議員の弟のドイツとの通信方法。湖の上でどのように行われているのだろうか?鵜飼いの秘密。

     2009年11月24日再読

  • 探偵ものは数多くあるけれど、子どものころから親しんだシャーロック・ホームズは一段と思い入れのあるシリーズだ。ホームズといえば「聖典」の名で知られるコナン・ドイルの小説の他に、いわゆるパスティーシュの多いことでも知られている。そのパスティーシュの中でも出色の出来なのが、このジューン・トムスン女史のホームズ贋作シリーズだ。
    パスティーシュの見所は幾つかあるが、まずは「作品の位置づけ」が重要だ。最初からパロディとして書かれた作品(例えば、ホームズが女性だったとか、ホームズの子孫が活躍するとか)は別とすれば、大まかにいって、ワトソン博士が記録はしたが、事情があって小説として発表するわけにいかなかった事件の記録が発見されたというのがほとんどを占める。このシリーズも例に漏れずなのだが、特に挙げるとすれば、このシリーズで取り上げられた新たな事件は全て、聖典中に言及された事件の記録だということだろう。
    実際に聖典で言及されながら「未発表の事件」に限り、しかも原作の筆致に似せて書かれたという二つの点で、読めばわかるが非常に聖典に似た感触を抱かせてくれる作品群だと思う。
    私はグラナダTV制作の「シャーロック・ホームズ」のファンでもあるのだが、読みながら、頭の中で日本語吹き替え版のあの声(露口茂氏の)で再生させても違和感が無かったというのは今までにない驚きだった。(一箇所だけ、どうしても許せない台詞があるのだが、これは訳者の責任だからなあ……。露口ホームズは「(僕に〜しろ)ってか」なんて言わないよ、絶対)
    ともあれ、このあと4冊に渡って次々と未発表事件が発表されるので全巻揃えて読む楽しみがある。ホームズとワトソンの友情と、ワトソンの二人目の妻について推理・考察した論文も面白いのでおすすめする。

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