大会を知らず (創元推理文庫)

  • 東京創元社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488275204

作品紹介・あらすじ

作家や関係者が集まるミステリ大会に参加したジェーンとシェリイ。催しを楽しんでいたところ、大物編集者や嫌味な批評家を巻き込んだ事件が現実に発生!? 主婦探偵第14弾。

感想・レビュー・書評

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  • 主婦探偵ジェーンのシリーズ14作目。
    ジェーンが書き続けてきた歴史ミステリ小説がついにまとまり、デビューへ向かうことに。

    ジェーンたちの住む町で、作家や出版関係者が集まるミステリ大会が開かれます。
    ジェーンと親友のシェリィは、張り切って参加することに。
    新しいホテルのスイートに滞在するちょっと贅沢な経験も楽しい。
    ミステリ大会ではいろいろな講演があり、ファンだった作家にも会える。
    癖のある作家が登場、こういう人いるんだろうな?とにやにや。

    持ち込んだ原稿を何人かの編集者に見てもらえるというのも面白いですね。
    歴史小説はまったく売れないと言われてしまうが、ミステリ要素を強くするためのアイデアも出てきて、いい出会いもあり。
    歴史小説からスタートした作者自身の体験もかなり盛り込まれているよう。
    この辺に興味があればとても面白いと思います。

    ただ、文章がやたらに短くて直訳調が多いのに戸惑いました。最初のメモの段階みたいで、日本語としては‥引き込まれるどころか、はねつけられてしまう感じ。
    原作もいくらか変わっているのだろうか‥??
    作者が高齢になってきて、執筆ペースが落ちているようではあるんです。
    シリーズ全体は★五つですが、今回は読んでもいい内容で★四つのところ、文章で一つ減らさざるを得ませんでした。あんまりうるさいことは言わずに楽しみたいのに。
    訳者が変わったばかりでもないのに、いったい‥?

  • ジェーンの住む町で、作家、出版社、批評家が集まるミステリ大会が開催されることに。ジェーンは隣人で親友のシェリーと、書き上げた原稿を手にミステリ大会へ参加するが。
    マッチョな作風しか認めない男性批評家に、顔を明かさずにネットで批評をまき散らすミス・ミステリ。権力をひけらかす大物編集者、出版社の名前だけでやってきてるひよっこ編集者。
    そこに、奇天烈な仮装をした作家夫妻が現れ、事件が起きる。

    久々のシリーズなので恐る恐る開いたものの、最初のシェリイとの会話で一気に物語の世界へ。元気だった?って声をかけたくなるほど。
    子育てに一緒に奮闘したボロ車を買い替え、家族全員分の携帯電話を購入して臨んだミステリ大会。子供の手が離れて、ジェーンが自分のために時間もお金も使えるようになってきたのかも、と少しうれしい。
    メルとの関係も良好だし。。。と思ったら、今回の事件で雲行きが怪しくなってきたけど。
    今回は隣人を疑わずに済むし、事件もさほど大きくはないのでその辺は安心して楽しめた。そして出版業界の裏側がばっちり描かれるので、それも楽しかった。
    ミステリの講演やら検討会やらを冷やかしつつ、出版社の話を聞きながらミステリの本を物色し、優雅なホテルでゆーっくりと本を読む。うらやましすぎ。

  • 主人公ジェーンが書き進めていた本の原稿を、自分たちの住んでいる街で行われるミステリ大会に持ち込みます。シリーズ内で執筆を匂わせていた本が完成したのですね。そこで起きた襲撃事件を探るジェーンですが…。

    本作の読みどころは事件の解決じゃなく、作品出版に対するジェーンの努力と、ゲストキャラのプロ作家フェリシティが語る出版界の裏話の方です。才能あるアマチュア作家がどんな努力をして世に出るかが実にリアルに書いています。女性同士の助け合いも、わざとらしくないのが良いですね。

    ただ、ジェーンとシェリイ、険悪になりかけたって描写があるのですが、その原因が納得いかない。そんな大げさな話かな?って。事件を追うのがうんざりしたシェリイと、気になって仕方ないジェーン…という理由なのですが。今更感満載で…。このふたりはそんなにヒドイ生活してないし、ジェーンも育ちは悪くないのに言葉遣いが雑なのが気になるのは相変わらず。スーパーで喋ってる、中途半端に若くて中途半端に図太い主婦の言葉の汚さがあって、嫌です。

    最初、訳者の方の問題かなとも思ってましたが読者の方…ジェーン世代の女性の言葉遣いが汚くなっててこういうふうに訳さないと共感されないのかなって初めて考えました。大人にとっても読書は言葉を育てる経験ですので、綺麗な言葉で書いて頂きたい。そして読者も、質のいい日本語を享受するために自分たちもきれいな言葉で考え、語っていただきたい。荒い言葉で紡ぐ物語が嫌なら、提供する側も読む側もそういう努力が全体に要るでしょうね。

    ミステリとしてはちょっと息切れ。ジェーンがプロ作家になってシリーズ完結するのでしょうか。

  • 浅羽さんが恋しい…。新谷さんは直訳っぽくて文章が硬いんだよなぁ。(大盛りのおいしい朝食を注文しましょう、とかね) あと、ジェーンとシェリイの口調が乱暴なの。関係ないけど、シェリイ、デボラ・クロンビーは面白いからぜひとも読むべきだよw

  • 主婦探偵ジェーン・シリーズの第14作。

    今回のチャレンジは、ミステリー関係の大会。
    ジェーンが前から小説を書いていたので、比較的自然な設定だった。

    作家のフェシリティがあまりにいい人すぎて、
    犯人ではないかとどきどきしながら読んだ。
    大会の様子はとても面白く読んだが、ミステリーとしてはどうだろう。

    とりあえず、現在翻訳されているのはここまで。
    うーん、全般的に今ひとつだったかな、

  • 大好きなシリーズもとうとう第14弾。
    コージーはどうしても途中から飽きてくるのだけど、これだけ巻数がいっても、それなりに読ませてくれるのが嬉しいね。
    と言いつつ、今回はちょっと毛色が違うというか何というか。まあ冷静に考えれば、いつも同じ人間の周りに殺人ばかりが起こるのもナンだしな、ってこんなのフォローになるんだか。
    それにしても、途中で翻訳者の方が交代された時、不満コメントが寄せられていたのを覚えているけど、今回ほどそれに賛成したことはなかったかも……前数冊はそれほどでもないように思っていたけど、今回は結構ひどい言葉使いが多くて、ちょっと顔をひきつらせちゃったり。次はもう少し立て直してほしいものだけど。

  • 誰も死なないミステリー。
    主人公ジェーン、作家への第一歩を踏み出す?

  • 20150302
    この手にミステリでは珍しく人が死なないのでインパクトはないかも。
    でも、ミステリ大会ということで、ミステリ小説そのものについての解説にもなっていて、面白かった。
    ジェーンはついに小説が出版できるのかな。

    持ち込んだ小説を編集者がみることができるということで、実際にジェーンがみてもらうところも面白かった。
    でも基本的にはエージェント通して売り込むんだよね、確か。
    小説エージェントが主人公のミステリ読んだなぁとふと思いだした。

    訳はいうほど気にならないけど、会話とか時々、アレ?ってなったりした。

  • 主婦探偵ジェーン・シリーズ第14作。

    作家や出版関係者、ファンが集うミステリ大会に、シェリイと共に参加したジェーン。小説技法や業界の慣習などについての講義を受けていたところ、不審なできごとに遭遇する。

    出版業界の内幕が描かれていること以外、取り立てて印象に残らず。

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