日曜哲学クラブ (創元推理文庫) (創元推理文庫 M マ 18-1)
- 東京創元社 (2009年8月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488280024
感想・レビュー・書評
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推理小説は、こういった方向に進んでしまうのでしょうか。
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風変わりな、と感じるのはお国の違いか。
そんなに嫌いではないけれど、ダメだ~というひと多そうだなとは思った。
どう感じるかが委ねられている数少ないミステリかと思われ。 -
一度も開かれたことのない不思議な”日曜哲学クラブ”って。。。ツボです。
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応用倫理学、哲学の専門雑誌の編集者を務めるイザベルがコンサート会場で、桟敷からの転落死を目撃する。その最後の姿を目撃した彼女は、義務感と好奇心からそれが単なる事故だったのか調査を始める。
推理小説、サスペンスという分野に入れるべきか微妙な作品。ただ、事件の解決という点ではお作法通りで、一応サスペンスの体を取っている。解決した結果が哲学的といえば哲学的だが。
全体的に独特の雰囲気を醸し出し、絶妙な話のリズムがあり決して悪い作品ではないのだが、タイトルは一考の余地あり。 -
エディンバラを舞台にしたミステリー(なのかな、多分。)
主人公のイザベルの思索がくるくる廻り続ける、なるほど、寄り道だらけ・・・
でも、どうしても彼女の思索に同調というか理解が出来ず、
結果イライラとなかなか先に進まず・・・取りあえず積読へ。 -
スコットランドの作家による、古都エディンバラが舞台のコージーミステリ。1作目。
哲学ジャーナルの編集者という~教養ある40代の女性イザベル・ダルハウジーが主人公。
劇場へ行って友人と話しているときに、上の席から青年が転落。
驚愕した彼の顔を目撃し、自分は彼が最後に見た人物かと思うと放っておけなくなる。
探偵としては素人だけど、知的で考え深く、好奇心も強い。いささか考え過ぎかも知れないが。
若い頃にカリスマ性のあるアイルランド人学者と激しい恋をしたが、相手が浮気性で離婚。
近くで喫茶店を経営している姪のキャットが、最愛の存在。
だがキャットの今の恋人トビーは気に入らないので、その気持ちを隠しきれずに衝突することも。
キャットの別れた恋人のジェイミーのほうがずっとイザベルとは気が合い、時には一緒に演奏したりもしている。キャットが復縁すればいいのにと思いつつ、実は自分が惹かれている面もあるような。
家政婦のグレースも強い味方。実際的で古風で頑固なグレースは、イザベルの付き合う仲間達とはエディンバラのまったく違う面を代表しているとか。
コージー系というか~
ドロシー・セイヤーズみたいな教養系?
知的だけど超人的なわけではなく、日常を静かに楽しんでいる女性。時には脅えたり迷ったりもしながら行動する。
味わいのある結末。
へたくそな演奏のメンバーが集まっているテリブル・オーケストラが出てくるシーンがおかしいが、これは実在して、作者も参加しているのだそう。 -
主人公のイザベルは、哲学雑誌の編集者。自分の目の前で墜落した青年の死に疑問を覚え、彼の周辺の人物から話を聞くことに…。犯罪中心のミステリではなく、イザベルの流れ移る日々の思考が描かれたコージーもの。袖すり合うも多生の縁というか、偶然現場に居合わせたことで被害者の青年に道義的責任を覚え、倫理というものを考え続けるイザベルのこと、犯人を単純に弾劾するだけの展開ではない。急がず焦らず、まったり読んだのでした。
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うーん、これもコージーミステリと言えるのかしらん。好きです、この雰囲気。
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なんせ"哲学"しながら進みますので、ミステリー感はほとんどありません。謎解きもあっけない感じです。
ですが、主人公の優雅で静かな暮らし、そして哲学的な思考がゆったりと楽しめるので、その脱線感をメインに読みました。
空いた時間を穏やかに進める事ができた本です。 -
2000年? スコットランド