日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 296
レビュー : 32
  • Amazon.co.jp ・本 (731ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488400064

作品紹介・あらすじ

本巻には、鬼才小栗虫太郎の創造した名探偵法水麟太郎ものの代表作、「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「オフェリヤ殺し」そして無論のこと、わが国探偵小説中最大の奇書とも評される大長編『黒死館殺人事件』に、小栗探偵小説の出発点ともいうべき「完全犯罪」を加え、松野一夫画伯による初出時の挿絵を残らず収録した。

感想・レビュー・書評

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  • 『完全犯罪』
    外国を舞台に、少しズレた論証と想定外のトリック、かなり異色の作品。本格ではないのに、寧ろ面白いと感じたのは不思議で、古い作品だと言うことと少し翻訳調の所に起因するのかなと思う。

    『後光~』
    若干推理というか決めつけが明後日の方に向いてわからんともなりましたが、基本はオーソドックスで読みやすい作品かなと思います。少し無理があろうと、物理トリックやっぱり好きだなーと思いました。

    『聖アレキセイ寺院~』
    一読しただけじゃ全然わからん。眠い(笑)
    これからまた読み返す。
    誰か懇切丁寧に教えてください。。。

    『黒死館~』
    終わりはあっけなく。推理小説様としていますが、確かにこれは奇書ですわ。衒学さ抜群でした。一方で、探偵とは?という問いを考えるにあたって、本作はなくてはならないとも思いました。

    『オフェリア~』
    黒死館の後だったので、やけにあっさり感じました笑
    いつも通りではあるんですけど、少し立ち位置の変わった法水を楽しむ感じでしょうか

  • 「完全犯罪」「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「黒死館殺人事件」「オフェリヤ殺し」収録。
    「黒死館殺人事件」を読むにあたって、短編で肩慣らししてからだと読みやすいかも、と思ったのですが。この短編もまた難敵。でも魅力的な要素が多いので、懸念したほどではなかったかも? ガチガチのトリックを理解するのには少々骨が折れましたけれど。
    そして肝心の「黒死館殺人事件」。個人的には魅力的だと思うガジェットがてんこ盛りなので、案外と惹きこまれました。なるほどこれは読んでおくべき一作かも。
    精神医学や魔術や心理学や、そして数々の詩作などの薀蓄が凄まじくって。正直なところを言うと、そのあたりの知識の下地がないので、かなり登場人物たちの思考にはついていけませんでした(苦笑)。あまりにもったいつけた台詞といい、何言ってんのこの人たち、という印象。でもそのリアリティの欠如のせいか、荘厳な舞台劇を見ているかのような雰囲気がありました。
    結局、どれほどきちんと理解できたのかは心もとないのですが。「読んだ!」という充実感は充分です。

  • 『黒死館』目当て。なんとか年内に読み終わった!ですが、これほどのページ数を繰ったのに何言ってるか最初から最後までわからず、つらかったー!!!これは探偵小説の皮をかぶった魔導書です、趣味の本です( ;∀;)ドグラマグラなんかよりよっぽど精神に支障をきたすかと思ったよ???もう多分二度と読まない(笑)でも、こういう本が出版できた当時の日本ていいなぁとも思うのです…。(おっと…意味不明すぎて感想の書きようがないので話が違う方向へ…)子どもの頃に読んでたらトラウマレベルな味のある挿絵も好きです。

  • 面白かった!!
    もう一度読もう。
    ・・・これだけのレビューで済ませられるはずはない。
    この本に中学生のころ出会っていたらこれまでの人生変わっていたかもしれない~それほど?はい。それほど。

    実際、中学生のころは訳分からなくても妙に響いてくる妙な本(失礼)いろいろ読んでいたし、なぜこれが入っていなかったのかが疑問。
    また手に取る、きっと。

  • 黒死館が読みたくて。夥しい衒学趣味と聞き、読みにくいのかと思ったが、意外とそうでもなかった。むしろ私にはとても面白かった。「完全犯罪」等で肩慣らしができたのが良かったのかもしれない。以下、黒死館について。確かに物凄いペダントリーだが、それが異様な事件と相まって、独特の雰囲気を作り出している。法水の超人的な推理には、ただただ圧倒されるばかり。三大奇書に数えられるのも納得。これは、ミステリの辿り着いた一つの頂点ではないだろうか。しかし、咀嚼できたとは言い難いので、いつかもう一度読みたい。

  • 購入したのは、かなり以前ですね・・・・。
    1993年くらい。
    未成年の時に、原稿料で、全集を購入しました。

    ノンフェクションなので、あまり面白く有りませんが
    読みやすい作家です。

    挿絵が収録されています。

  • いま巷で、古本ではなく、新刊として読めるのは
    先にあげた「黒死館殺人事件」と、このアンソロ
    ジーぐらいではないかな。
    私も、このアンソロジーにあうまで、小栗さんの
    著書を読んだ事が無かったので、渋谷の本屋さん
    で、見つけた時は嬉しかったです。

    そうそう。巻末に書かれていたのか、どの本で知
    ったのかは忘れてしまいましたが、小栗さんは、
    常に作品に手を加えていて「黒死館殺人事件」だ
    けでも、出版社によって、出版される時期によっ
    話が変わっていたりするそうです。
    そういう小説があるのも、面白いですね。

  • 「完全犯罪」
    共産主義探偵ワシリー・ザロフの推理によって
    浴槽で死んだ美女の謎が解き明かされる
    その背景には一神教的価値観と多神教的価値観の対立が隠されているが
    すべては唯物主義に回収される

    「後光殺人事件」
    名探偵・法水麟太郎の登場
    科学と超絶技巧によって奇跡を操る殺人犯を追及する

    「聖アレキセイ寺院の惨劇」
    処女崇拝のフェティシズムによってなされる芸術的殺人
    法水麟太郎はその秘密を握りつぶす

    「黒死館殺人事件」
    千々石ミゲルの末裔・降矢木家の神聖なる血脈において
    人間の平等が確かめられるためには
    完全犯罪の成立により、神の存在が証明されなくてはならない
    そのような狂気によって行われる殺人を
    法水は膨大なデータベースを駆使した推理によって解体してゆく

    「オフェリヤ殺し」
    法水がなぜかハムレットの改作を書き
    そしてまたなぜか法水じしんが主演するという奇妙な出だしである
    もちろん理由あってのことだ
    …遺伝子レベルで刻み込まれたノスタルジーの殺人とは
    いかにも奇妙なものである
    「黒死館」の真犯人は法水その人ではないかとする評論もあるのだが
    この作品を読むと、よりいっそうその疑惑が深まるように思う

  • 知識のある人が本気で遊ぶとこういうものができるわけだ…。読みながら部屋でひとりごと&笑いが止まらない。

  • 日本探偵小説全集〈6〉小栗虫太郎集 (創元推理文庫)やっとやっと読了いたしました。
    長かったー。多分半年くらいかかってると思います。

    本巻には、鬼才小栗虫太郎の創造した名探偵法水麟太郎ものの代表作、「後光殺人事件」「聖アレキセイ寺院の惨劇」「オフェリヤ殺し」そして無論のこと、わが国探偵小説中最大の奇書とも評される大長編『黒死館殺人事件』に、小栗探偵小説の出発点ともいうべき「完全犯罪」を加え、松野一夫画伯による初出時の挿絵を残らず収録した。 (「BOOK」データベースより)

    昭和8年とか9年とかに書かれた作品なので、言い回しが古く、読めない漢字もたくさんあったりして大変でした。
    出だしはそれでもスムースだったのですが、黒死館殺人事件に入ったとたん、停滞に次ぐ停滞。
    ほかの本に浮気したり、Androidアプリで遊ぶのに没頭したりでぜんぜん進みませんでした。
    なにより書かれていることが難しくて読んでいてもさっぱりわからないこともあったり。
    もう8割がた意地で読み通しました(苦笑)。

    わからないままでの感想ですが、確たる証拠がないままの推理だなあという印象です。
    神話・聖書・宗教学・史実等とかが引き合いに出されるのですが、それはあくまで可能性の問題ではと思ってしまいました。
    というか何を語っているのかさっぱりわからない(笑)。
    登場人物の皆さんはきちんとそれで会話が成り立っているんですから、こちらはお手上げです。
    法水さんの推理が何度も何度も外れて、じゃあきっとこう、それなら多分こう、というのがまどろっこしくて……。
    暗号の解き方も無理やり感が否めなかったり。

    とにかく難解でした。
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著者プロフィール

小説家。1901年東京生まれ。本名、小栗栄次郎。1927 年、「或る検事の遺書」を、「探偵趣味」10月号に発表(織田清七名義)。1933年、「完全犯罪」を「新青年」7月号に発表。「新青年」10月号に掲載された「後光殺人事件」に法水麟太郎が初めて登場する。1934年、『黒死館殺人事件』を「新青年」4~12月号に連載。他の著書に、『オフェリヤ殺し』、『白蟻』、『二十世紀鉄仮面』、『地中海』、『爆撃鑑査写真七号』、『紅殻駱駝の秘密』、『有尾人』、『成層圏の遺書』、『女人果』、『海螺斎沿海州先占記』などがある。1946年没。

「2017年 『【「新青年」版】黒死館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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