日本探偵小説全集〈8〉久生十蘭集 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 138
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (806ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488400088

作品紹介・あらすじ

発端に提出される謎の見事さもさることながら、解明の鮮やかさが印象的な『顎十郎捕物帳』と『平賀源内捕物帳』の二つの捕物帳は、久生十蘭の作品中、もっとも本格探偵小説の醍醐味を味わうことのできる傑作シリーズである。本巻には『顎十郎』の全24編と、『平賀源内』の代表作3編を収録した。同時に、名作「湖畔」「ハムレット」等も併載。

感想・レビュー・書評

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  • 顎十郎が長い。

  • 『顎十郎捕物帳』全24編と『平賀源内捕物帳』から「萩寺の女」「山王祭の大象」「長崎ものがたり」の3篇、他に「湖畔」「昆虫図」「水草」「骨仏」を収める。『顎十郎捕物帳』は謂わば連作短篇なので、800頁近くある、短篇全集といった趣だった。

    冒頭の「湖畔」は掛け値なしの大傑作。これまで読んできた短篇小説の中でも五指に入る代物だった。
    『平賀源内捕物帳』より『顎十郎捕物帳』の方が面白い。前者は実在した人物を主役に据えているので、どんなものか期待したが、既存のイメージとのギャップに戸惑うばかりだった。後者の方が脇まで人物造形がしっかりしており、江戸っ子同士のやり取りもチャキチャキと歯切れ良い。「捨公方」や「菊香水」等、「こ、これで終わり?」と思わざるを得ない締め方のものが幾つかあったものの、謎解きの面白い「三人目」「蕃拉布」「両国の大鯨」、人間関係の面白い「稲荷の使い」「御代参の乗物」等々、分量の少なさに反比例しバリエーション豊かでさくさく愉しめた。いちばん好きなのは、「都鳥」。

    ピランデルロの影響を解いた清水邦夫の解説、それより何より、付録されている久夫幸子の回顧録が素晴らしい。十蘭の口述筆記に添い遂げただけあって、押しも押されぬ名文である。泣ける。

  • 顎十郎捕物帳、平賀源内捕物帳、湖畔、ハムレット他短編を収録。
    出てくる単語や言い回しが難しいので最初はとっつき難かったけど、後書きにも書かれていたように独特のリズムを持った文体が読んでいるうちにだんだんと癖になってきました。
    顎十郎のとぼけたキャラが面白い。手柄を伯父貴に譲ってはちゃっかり小遣いをせしめていくところがいい。シリーズ後半は籠屋になってしまうけど、前半の奉行所の帳面繰り時代が好きです。ライバル藤波との対決も熱い。なんとなく顎十郎の「トホンとした顔」というのが浮かんできます。顎十郎の脳内ビジュアルイメージは完全にアゴ倉(某野球選手)でしたが(笑)
    捕物帳以外ではハムレットがお気に入り。

  • 湖畔
    顎十郎捕物帳
     捨公方 紙凧 稲荷の使 都鳥 遠島船 鎌いたち 氷献上 日高川 御代参の乗物 三人目 丹頂の鶴 ねずみ 野伏大名 蕃拉布 咸臨丸受取 菊香水 初春狸合戦 猫眼の男 永代経 かごやの客 両国の大鯨 金鳳釵 小鰭の鮨 蠑螈
    昆虫図
    平賀源内捕物帳
     萩寺の女 山王祭の大象 長崎ものがたり
    ハムレット
    水草
    骨仏

  • <pre><b>発端に提出される謎の見事さもさることながら、解
    明の鮮やかさが印象的な『顎十郎捕物帳』と『平賀
    源内捕物帳』の二つの捕物帳は、久生十蘭の作品中
    、もっとも本格探偵小説の醍醐味を味わうことので
    きる傑作シリーズである。本巻には『顎十郎』の全
    24編と、『平賀源内』の代表作3編を収録した。
    同時に、名作「湖畔」「ハムレット」等も併載。</b>
    (「BOOK」データベース より)

    資料番号:011269982
    請求記号:F/ニ/8
    形態:図書</pre>

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著者プロフィール

1902-1957。作家。雑誌『新青年』などで活躍。「鈴木主水」で直木賞受賞、「母子像」で国際短編小説コンクール第一席。

「2015年 『内地へよろしく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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