幻の殺意/夜が暗いように (創元推理文庫 Mん 11-5)

著者 :
制作 : 北上 次郎  日下 三蔵  杉江 松恋 
  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488400255

作品紹介・あらすじ

〈日本ハードボイルド全集〉第五巻の本書では、直木賞作家・結城昌治を特集する。突然息子が殺人犯として逮捕された平凡な会社員の孤軍奮闘を描く傑作長編「幻の殺意」と九つの短編――私立探偵・真木、佐久&久里や紺野弁護士などのシリーズキャラクターものの代表作やノンシリーズの秀作に至るまで――を収録。結城の作家活動において終生、大きな柱であったハードボイルド小説での多彩な成果を一望のもとにする。

感想・レビュー・書評

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  • この全集も六冊目、いつもながらハードボイルドの先達の文章に、透徹した眼に唸らされる。たとえばこんな文章。「ほとんどが若い連中だが、それぞれ個性的な服装のようでいながらどことなく似通っていた、どんな奇抜な衣装でも、それが流行になれば画一的になってしまう。流行が個性を消してくれるから、だから若者たちは安心して新宿に集まるのかもしれなかった。/個性は孤独で不安なのだ。」

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著者プロフィール

結城昌治

一九二七(昭和二)年、東京に生まれる。四九年、早稲田専門学校を卒業し、東京地検に勤務したが、結核が発病し三年間の療養生活を送った。五九年、短篇「寒中水泳」によって認められ、『ひげのある男たち』『ゴメスの名はゴメス』等を執筆し、ユニークな推理作家として注目された。七〇年、「中央公論」に連載した『軍旗はためく下に』で第六十三回直木賞を受賞。ほか『夜の終る時』『志ん生一代』など著作多数、「結城昌治作品集」(全八冊)がある。九六(平成八)年一月没。

「2020年 『軍旗はためく下に 増補新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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