孤島の鬼 (創元推理文庫)

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  • 東京創元社 (1987年6月27日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (402ページ) / ISBN・EAN: 9784488401016

作品紹介・あらすじ

蓑浦金之助は会社の同僚木崎初代と熱烈な恋に陥った。彼女は捨てられた子で、先祖の系図帳を持っていたが、先祖がどこの誰ともわからない。ある夜、初代は完全に戸締まりをした自宅で、何者かに心臓を刺されて殺された。恋人を奪われた蓑浦は、探偵趣味の友人、深山木幸吉に調査を依頼するが……! 乱歩の長編代表作。挿絵=竹中英太郎

感想・レビュー・書評

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  • 原点に帰る!(笑)
    盟友 横溝正史さんのは、中学の時に良く読んでたけど、こっちは、怪人二十面、少年探偵団とか知ってるものの、ちゃんと読んだのは、これが初めてかも^^;
    さすがに時代設定は、古い感じやけど、この古いおどろおどろしい雰囲気は良いな。挿絵も怪しく、今では放送禁止用語になってる表現もあるし。
    何か、恨みは物凄いけど、他人を巻き込んで、こんな形で晴らすのはあかんやろ!自身の体がどうであれ、他人まで…
    ミステリー要素だけでなく、ホラーとか、恋愛要素(同性も)あって、なかなか楽しめました。
    名作は、時が過ぎても変わる事なくおもしろい。

  • 予想以上に面白かった。

    ある夫婦の身体的特徴に関する説明のために書いたという小説という設定。

    夫の若さに似合わぬ白髪頭と妻の太ももにあるとてつもなく大きな痣の理由が記されています。

    物語が進むに連れてあきらかになる真実が面白く、ページを繰る手が止まらなくなりました。

    減点ポイントはやや表現がグロい描写があるところでしょうか?

    それがなければ五つ星だったかなぁ。

  • 乱歩の長編を代表する作品
    要素が多すぎる闇鍋のような物語
    恋愛密室変態BL悲恋物語 書いてて笑える

    主人公は30歳目前だが綺麗な白髪頭
    妻は腰に大きな傷がある
    別に隠していないので聞かれれば理由を答えるのだが冗談にしか受け取られない。だから筆をとってみましたので事の始まりは…という書き出し

    ミステリーというよりこの「ごった煮」を楽しんで食べる本だと思う。何より語り手兼主人公が物語の大枠にいるにも関わらず、この本を読んだ人に強く印象を与えるだろう「諸戸(もろと)くん」
    この諸戸、端正な顔立ち、金持ち、頭良しで医者なのだが同性愛者というステータスを与えられている
    そしてその目当てが主人公なのだ
    僕はいくら古典であろうが何かのきっかけで読む人が現れればと思っている口なのでネタバレはせんが、是非諸戸くんを楽しんでほしい
    彼が真の主人公なんじゃなかろうかとすら思った

    何か、時代が1つ違えばこの物語に孤島の鬼という題目は与えられなかったのではないか
    そんな時の流れを感じましたのよ

    尚、恐らく高校の頃に読んだはずなのだが全然覚えていなかった。今度は忘れない、はず

  • こ、怖かった…最後のほうの真っ暗なところでぐるぐる同じところを廻って、水が迫ってきて…のところが、もう。息を詰めて読んでしまってました。

    諸戸さんが切ないなぁ。

    毎日ちょっとずつ、ゆっくりゆっくり読み進めて、乱歩のおどろおどろしい怪奇ミステリー、存分に堪能しました。

  • (区切りのいいところで萌をぶちまけます。)
    まだ途中なのであとで書きあげます。
    〜37ページ

    やだ、乱歩チャン、あんた天才すぎない、、、??諸戸チャンの蓑浦チャンに対する愛情とか執着がもう完璧なのよ。泥酔して2人が蓑浦チャンの部屋行く下りとか。しかも美形攻めって、え、映像化してないの???嘘でしょ、、、
    蓑浦チャンはピュアニッシモで可愛すぎるし、好きだけど優しくしたいから無理強いはしない諸戸チャンも推せる。普通の鈍感受けとは違って(もちろんそれもかわいいけど)蓑浦チャンが「もしや彼は私と初代との恋を知って、私に異性を与えないために、私を彼の心の内にいつまでも1人で保っておきたいために、自ら求婚者となって、私たちの恋を妨げよいと企てたのではあるまいか」って気づいちゃうところが素晴らしい。それにしても乱歩チャン、これは良い執着で助かります。本当にありがとうございます。時代を超える萌えパワーってすごい。先が楽しみすぎる。

    〜123ページ

    2人とも死んじゃった、、、
    それにしてもトリックが見当もつかない。ほんとにどうなってるんだろう。壺や鼻のかけた乃木希典の胸像の意味が知りたい。家系図が大事なのは分かる。家系図から題名にある孤島に繋がるとか?
    ここまでにもめっちゃBLポイントあって幸せ〜〜
    読み直す時にまた書こう。

    〜最後

    読み終わった!とても面白かった、、、

  •  本作品には明智小五郎という絶対的な名探偵は登場しませんが、深山木幸吉・諸戸道雄・北川刑事・(それに蓑浦金之助?)という、凡人の素人より少しだけ探偵の素養のある方々が力を合わせて解決していくという面白さがあります。


    少年少女・ネタバレSALONO(ネタバレ注意!)
     江戸川乱歩【孤島の鬼】ネタバレ感想会(上)
      https://sfklubo.blog.jp/archives/23813740.html
     江戸川乱歩【孤島の鬼】ネタバレ感想会(下)
      https://sfklubo.blog.jp/archives/23833457.html

  • ワイはこの話多分一生忘れられへん。
    そんくらい心に刺さったし好きな作品。

  • 伏線が意味を持ちつつ綺麗に回収されていく正統派ミステリ。流石江戸川乱歩。
    諸戸の献身に心を打たれながら読んでしまったので、箕浦が鬼としか思えなかった。想いを受け入れられないのはしょうがない。でも洞窟であそこまで拒絶しておいて、また友達として院長やってね☆は酷いだろう。緑を手術させて結婚してしまうし。嫉妬してしまうという気持ちも聞いたはずなのに。最後の一文には涙。

  • 角川ホラー文庫・田島昭宇表紙版がいよいよ手に入らないので、創元推理文庫で購入。紛れもなく傑作。少なくとも私が今まで読んだ乱歩の長編の中では黒蜥蜴と並ぶベスト作品でした。

    当時だからこそ発表が許されたような作品であり、そのグロテスクな描写にばかり目がいってしまいますが、あの双子の告白文や終盤の暗闇の中でのやり取りなどを読むと、乱歩の真骨頂は心理描写だなと思い至る。本当に心にグサグサと刺さるような登場人物の感情がよく伝わってくる。なんで乱歩の作品は読んでいると夢中になってしまうんだろうといつも思っていましたが、彼の描く心理描写がとても好きなんだなと今更気付きました。
    実に乱歩らしく、乱歩にしか書けない長編です。とても面白かった。

  • 読んだ後諸戸のことで頭いっぱいになった

  • 大好き
    中学以来久しぶりに読みました。
    昔は読みづらく感じたけど、今回はそんなことはなく、面白くて一気に読んだ
    (漢字は難しかったけど 佝僂とか)
    出版社が違うのを読んだのかな

    秀さんの最初の方の
    『わたしは悲しい心が話したいです。』の
    文章がつたなくて真っ直ぐで好き

    諸戸道雄さんも とっても切ない
    最後の文章の2行 涙
    (ほんとに病死だったのかな…)
    そんでもって蓑浦は、すごく愛されてて、それでいて好きになることはなくてあんなに拒絶したのに、院長になってもらって そばに置いておこうとするの どんな気持ちなのよ
    蓑浦こわ

    諸戸丈五郎もある意味かわいそう
    もとはといえば、丈五郎のお父さんの万兵衛ですよね クソ野郎です!!怒


    後から思い直したけど、諸戸さん生きたまま動物実験とかしてたのよね汗 なんというか…

  • 怖かった。
    「あつい手だね」とか諸戸と触れ合った時の体温の描写が生々しく性愛を感じさせて怖かった。

  • ミステリーかと思ったらえぐみと恋愛模様がメインのサスペンスだった
    共通した論理が作中に散らばってて面白いです

  • 当時のミステリーの潮流は分かりませんが、「探偵小説作家・江戸川乱歩」の作品でなければ、ミステリーにカテゴライズするのもギリギリかなと思わせるほど、謎解きを主眼としていません。ミステリーの定義にもよると思うけど、私の定義は狭いのです(笑)。

    とにかく、差別発言、同性愛、ナルシシズム、奇形、近親相姦などのアングラなテーマをふんだんに詰め込んだ異色の推理小説。犯人指摘は前半でサラッと済ませて、後半は宝探しや犯人捕縛に重点を置いた冒険譚です。

    でも、私もフーダニット至上主義なんですが、これは面白くて一気に読めたのですよね…ちょっと少年探偵団にハマっていた頃の高揚感を思い出しました。

    そういや、ページを捲るのが止められない!夜中に親に隠れてでも読む!ていう読書の楽しさを始めて味わわせてくれたのが江戸川乱歩だったなあ。



    密室状態で恋人が何者かに殺害され、現場からは家系図とチョコレートの缶が盗まれるという不可解な事件が発生した。調査を依頼した友人の素人探偵まで殺された蓑浦は、自身に奇妙な執着を見せる親友・諸戸とともに事件の真相を追って彼の実家がある孤島へ向かう。しかし、そこで2人を待っていたのは恐ろしい真実だった。

  • 主人公は普通に結婚しますけども。
    これはもう、乱歩の書いた悲恋系BL小説として読みました。
    乱歩になんてこと言ってるんだ、と思った未読の貴方、一回読んでみてください。
    諸戸視点で小説を展開し直すと、そうにしか見えなくなりますから。
    諸戸があまりにも一途で、というと聞こえがいいですが、あの人、一歩間違ったらストーカーですよ。
    主人公の箕浦も諸戸を突き放すのか、ホイホイ誘いに乗るのか、どっちかにしなさい! と言いたくなる態度。
    しかし最後が悲しく寂しいのに美しい。

  • 不可思議な事件の探偵小説として楽しく読んでいると、いつのまにか恐ろしい物語に足を踏み入れてしまっていた。落ち着いて読み返せば目を逸らしたくなるような内容ではあるが、江戸川乱歩のかく文章にはむしろ目が離せなくなるような魅力があり、若干の苦しさを感じながらも読み続けてしまう。体験談として語られる物語は余分なものが省かれている感じがすごく好みだった。特に死の間際になっても同性からの愛は受け入れられないところと丈五郎が宝によって気が狂い結末を迎えるところが個人的によかった。

  • 諸戸道雄……諸戸道雄……諸戸道雄ッッッ!!!!!!

  • 大好きな江戸川乱歩!私が読んできたたくさんの江戸川乱歩に作品の中でダントツに
    良かった。読み始めた頃からは想像できない結末だった。
    流石に最後は苦しすぎたかな。特に最後の発言!江戸川乱歩にしては長めだけど読んで損はしないからお勧めです!

  • 地獄絵だ。闇と死と獣性の生地獄だ。

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    これはミステリーだろうか、ホラーだろうか、冒険小説なのだろうか。どれにも当てはまるし、どれでもなく「江戸川乱歩」というジャンルなのかもしれない。
    江戸川乱歩の小説は『人間椅子』しか読んだことがなかったが、それと同様に「醜いものなのに(醜いもの故になのかもしれない)惹き込まれていく文体」を感じた。
    悪意、復讐、性愛、偏愛、など「毒」がこの小説にはある。厄介なことにこの「毒」はクセになってしまう。読書の日常の思考にじわじわと侵入してしまう。とてつもない余韻を残し、忘れられない爪痕を残す。
    諸戸道雄がこんなに魅力的なキャラクターになるとは思わなかった。最後の章のタイトルは「大団円」であったが、切なさを残す終わり方も余韻を増幅させている。
    学生時代の最後にこの本を読めて良かった。

  • おもろい
    すごくドキドキハラハラした

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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