死の内幕 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (1995年3月17日発売)
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本 ・本 (250ページ) / ISBN・EAN: 9784488408039

感想・レビュー・書評

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  • 未婚の母と若い学者のカップルが男の結婚話からついカッとなり、押し倒した時に箪笥に頭をぶつけ、死んでしまうといったお昼のサスペンスのようなシチュエーションから始まり、女性の所属する陰妻グループの面々が架空の犯人をでっちあげた所、なんとその証言そっくりの人物が現れてしまうという、天藤氏ならではのユニークな設定であるが、読後はなんだか消化不足というのが印象だ。
    事件は3つの面から語られる。
    まずは陰妻グループの視点。
    それから架空の犯人そっくりの男の、真相を探る会社仲間たちの視点。
    最後に殺された学者の婚約者と同僚の視点。
    通常ならばこれが色々と絡まりあい、丁々発止の駆け引きなどが予想されるのだが、期待していたほどではなく、意外とあっさりと真相へと収束するのである。
    そして最後はなんとも煮え切らない結末。作者が途中で何となく持て余したような感じがする。数々の作品があればこのような凡作もあるわけで、天藤氏には次回に期待。

  • 登場人物がごちゃつきそうな所を、上手くグループに分けてその中でキャラの書き分けをする、そしてグループを交互に登場させることで物語をグイグイ動かしていくサスペンス仕立ての物語。時代を感じさせるところもあったり、他の有名作に比べると多少小粒な印象はありますが、面白かった。ラストの余韻が好み。

  • 登場人物が多いのと場面転換についていけずよくわからなかった。

  • 巻末の解説にあるとおり、赤川次郎さん作品と作風が似ています。場面場面の様子が見に浮かび、読者を飽きさせないユーモアやちょっとドキっとさせる台詞とか。テレビドラマになりそう。男性が描くコージーミステリ?

  • 意外な展開で面白かった。

  • 短い作品だがラストがとても力強い。もっと多くの人に読まれてほしい。

  • 時代を感じるなあ。
    ミステリーらしいミステリー。

  • 裏表紙に書かれている「意外な結末」に期待するとガッカリします。本来は星1つの内容ですが、天童真氏に敬意を表して。

  • 作者の長編2作目(らしい)だが少し短い。
    1960年代初め?の千葉を舞台に、内縁の夫を誤って殺してしまった女性を匿うグループを始め、思惑が違う3つのグループが入り混じってドタバタ劇が繰り広げられる。

    当時の千葉の情景をどれだけ正しく描かれているかは不明だが、工業地帯・水郷地帯・埋め立て地などの作品舞台や、背景にある?ウーマンリブ運動やアプレ犯罪などの社会状況も興味深く読んだ。

    作者らしい明るくユーモラスな作品だと思うが、当初の懸念事項が薄れ、それぞれのグループが今なにを問題にして行動しているのか、読んでいてわかりづらかった。

  • 「わたし、人を殺したの。」

    内縁関係の女性で作るグループの一人から、突然の電話。

    結婚するから別れてくれ、と言われ、かっとなって相手を突き飛ばしたのだという。

    架空の犯人をでっち上げたは良かったが、いないはずの人物と瓜二つの人物が現れ……。

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