大誘拐 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M て 1-9 天藤真推理小説全集 9)
- 東京創元社 (2000年7月21日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488408091
感想・レビュー・書評
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大富豪のお婆ちゃんを誘拐した三人組。
人質である刀自(婆様)は犯人らの設定した要求額には納得せず100億円を要求するよう犯人達に言い放つ
大金をどう受け渡し処理するのか?
刀自の真意とは?
なんとも痛快で真相が見えてきてからも最後まで楽しかった。爽やかなのええな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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なおなおさん、こんばんは~読みましたよ!めちゃくちゃ面白かったです。ばあちゃんのパーソナリティや登場人物全員魅力的でした。警察本部長の井狩も...なおなおさん、こんばんは~読みましたよ!めちゃくちゃ面白かったです。ばあちゃんのパーソナリティや登場人物全員魅力的でした。警察本部長の井狩も良かったね。劇場型犯罪はオチが重要なんだけど、最高のオチでした。また劇場型犯罪を読みたくなりますね!お薦めありがとう~2022/08/03
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ポプラ並木さん、ご報告をありがとうございます。
良かった〜(^_^)楽しまれたようで。登場人物のキャラもオチもいいですよね。おばあちゃんと刑...ポプラ並木さん、ご報告をありがとうございます。
良かった〜(^_^)楽しまれたようで。登場人物のキャラもオチもいいですよね。おばあちゃんと刑事さんのやり取りがあり、穏やかに幕を閉じた…ってことでいいのかな。
こちらこそまたオススメを教えてくださいね。2022/08/03 -
2022/08/04
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ポプラ並木さん、いいねとコメントを一番乗りしちゃった!分かりやすいレビューから、再び楽しむことができました。
登場人物みんなのキャラも良かっ...ポプラ並木さん、いいねとコメントを一番乗りしちゃった!分かりやすいレビューから、再び楽しむことができました。
登場人物みんなのキャラも良かったですよね。おばあちゃん、めちゃめちゃカッコイイ!こんなおばあちゃんになりたい(笑)2022/08/03 -
なおなおさん、コメントありがとう!そうですね。超クールでした。劇場型犯罪の計画をしたおばあちゃんには脱帽で、楽しめました!なおなおさん、コメントありがとう!そうですね。超クールでした。劇場型犯罪の計画をしたおばあちゃんには脱帽で、楽しめました!2022/08/03
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久しぶりに安心して読める物語に出会えました。
安心なのだけど、ハラハラドキドキは最後まで続きます。
安直な表現ですが、子供からお年寄りまで楽しめると思います。
まさに作中に出てくる獅子と狐とパンダの喩えのとおりの風格と抜け目なさと可愛らしさを持った物語です。
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ユーモアがあって、ちょっとほろっともしたり、素敵なお話しでした。
主人公は、大富豪柳川とし子刀自。
刀自(とじ)って初めて聞いたけど、敬愛の気持ちを込めたおばあちゃんの呼び方だそうです。
刀自 vs 虹の童子 vs 県警本部長
とし子刀自の「猜疑心と虚栄心」が、真面目な人たちを煙に巻き、根は優しい誘拐団の心を揺さぶります。
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膨大な紀州の山々を所有する日本有数の大富豪、柳川家の女主人は齢82歳にして未だ矍鑠たるとし子刀自。
身長140センチにも満たない可愛らしいおばあさんだが、所有する土地財産の目録はすべて頭に入り、一度会った人合った出来事は忘れず、常に公平で慈善事業を行い、彼女を知る人たちからは生神のように慕われている。
そんなとし子刀自を狙う仮面の三人の若者。刑務所で知り合った彼らは、出所後の再出発の為にとし子刀自を誘拐し手身代金を得よう、地道な努力を重ねていた。
山歩きのとし子刀自の前に飛び出す三人。
そこから日本のみならず世界の注目する大誘拐の数日間が幕を開ける。
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愉快痛快無心で楽しめるミステリー。
解説にもありますが、まさにとし子おばあちゃんがいてこそ作り上げられた展開、トリック。
前科付きでありながら一本筋の通った純朴な誘拐犯たちの主導権を握ってしまうとし子刀自。獅子の風格と、狐の抜け目なさと、それにパンダの親しさを兼ね揃えた人格者による世界大注目の大活劇となったらわくわくドキドキです。
悪い結末には絶対ならないなあという安心感を持ちながら読めるミステリーもいいですね。 -
お勧めいただき出会った一冊。
誘拐犯たちも警察もどちらも応援したくなります。そして何より刀自のかっこよさに惚れ惚れ。
100億円は手に入るのか?どうやって?とワクワクしながら読めました。
今となっては古めかしく感じる文体もまた味があっていいなと思います。 -
刑務所から出所した三人組は社会復帰の元手を稼ぐため企てたのは誘拐だった。ターゲットは紀州随一の大富豪の当主柳川とし子。そして破天荒な誘拐劇が幕を開ける!
誘拐や劇場型犯罪の作品は犯人側と警察側の心理戦や頭脳戦、刻一刻と変わる状況などもあってシリアスで息詰まる展開のものが多いイメージがあるのですが、この作品はいい意味でユーモラスで息詰まるというよりも、この後どうするの? っていうワクワク感があります。
その理由は悪人になりきれない犯人たちの性格やキャラクターというのもあると思いますが、何よりも大きいのはとし子の存在だと思います。彼女の言動や口調というものがどっしりとしていながら、でも茶目っ気たっぷりでそういう可愛らしさが大きいのかな、と思います。
また作品中の登場人物は基本関西弁なのですが、それも大きいと思います。関西弁って怖い、って言われることもありますが、これを読んでるとほっこりとしますね。
キャラクターも魅力的ですが、誘拐事件自体の展開も非常にド派手! テレビに中継をさせたり、ヘリを飛ばせたりと本来水面下で進むはずの誘拐が非常にド派手に描かれます。それでいて計画の細部はしっかりと練られているのもすごい! 大胆さと繊細さを兼ね備えた完全犯罪計画やそれが進行していく様子は読んでいて楽しかったです。
それも伏線だったのか、っていうことも最後に明かしてくれて、非常に評価の高い作品ですが、評価が高いだけあって面白かったです。やっぱり古典の有名どころは押さえておくべきだなあ、と改めて思いました。
第32回日本推理作家協会賞 -
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テクノロジーが進んだ現在でも、今もって色あせない最高のエンターテインメント小説のひとつ。与えられるに相応しい賛辞の数々は巻末の解説に譲る。付け加えるならば、本作は、犯人側と捜査・家族側の視点が入れ替わりながら描かれるが、その切り替えが極めて絶妙であること。世間の評価がどんなに高くても、自分にとって必ずしも面白いとは限らないが、本作は後世まで愛され続けるだろう名作だと確信してやまない。 -
大富豪柳川とし子刀自を誘拐した。犯人の提示した身代金が低すぎる、と刀自が意義を唱え…。
滑稽とも思えるスケールの大きさと、緻密な犯行の対比にドキドキが止まらない。
警察、マスコミ、国と次第に大きくなる反響に巻き込まれていった。
冷静沈着で肝が据わっている刀自にすっかり魅入られてしまい、
この人に仕えたい、という気持ちになった。
その記憶力、思慮深さ、正確な計算などが見事だ。
サマーウォーズの栄ばあちゃんと並んで、大好きなばあちゃんになった。
そして他の登場人物たちも負けていない。
犯人たち、和歌山県警本部長井狩、刀自の息子たち。
するべきことを全力で行う姿勢は読んでいて気持ちがいい。
さあ大誘拐の結末や如何に。