ブンデスの星、ふたたび (ホペイロ坂上の事件簿 J1篇 ) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.47
  • (3)
  • (15)
  • (14)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 94
感想 : 20
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488411138

作品紹介・あらすじ

"絶対に負けられない戦い"を経てついに掴んだJ1昇格。とはいえ、相変わらず、妙な事件はスパイク保管室に持ちこまれる。"アウェイの洗礼"にはじまる不可解な事件、元ブンデスリーガーが抱える悩み、スタジアムツアーで起こった大騒動など、ホペイロ坂上は今日もスパイク片手に謎を解く!ビッグカイト相模原の愉快な面々の活躍を描く、ほのぼのフットボールミステリ、J1篇。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ホペイロシリーズ最終巻。

    開始から数ページで結末がみえるような展開が続く。
    サッカーが好きだ、という気持ちは伝わってくるが、それなら前作の方がよく伝わってきたと思う。

  • ホペイロシリーズ、一応最終なのかな。
    みんなうまくまとまったよね。

  • 目次より
    ・人生のスパイス
    ・アシスタントはつらいよ
    ・遊園地でマリーシア
    ・ブンデスの星、ふたたび
    ・スタジアムの幽霊
    ・恋のハットトリック

    JFL篇、J2篇に続くホペイロ坂上の事件簿シリーズ第3弾。

    ホペイロ坂上のホペイロとは名前ではない。
    サッカークラブの用具係のことをホペイロという。主な仕事はスパイクの手入れという専門職。
    ただし、ホペイロのいるクラブは恵まれているわけで、全てのクラブにいるわけではない。

    日常の謎系ミステリに分類される作品だけど、日常の謎ともいえない事件が多くて、もはやミステリとは言えないのではないだろうか。
    では、この作品の魅力はどこにあるのかというと、ビッグカイト相模原というクラブを通して描かれるサッカー界のあれこれなんだと思う。

    JFLにはJFLの苦労と喜びが、J2にはJ2の苦労と喜びが、そしてJ1にももちろんそれはある。
    クラブの運営、それぞれのスタッフの仕事、選手の悩み、ファンの思い。
    社長も掃除のおばちゃんもひとしく自分の仕事を全うし、クラブを支えている。

    あとがきで、3.11の時のベガルタ仙台のことが書いてある。

    “スタジアムは傷つき、サポーターたちのなかには被災した者もいた。選手にも避難所で生活しなければならない者がいた。(中略)選手たちのなかには、自分が被災したにもかかわらずボランティア活動に参加する者も多数いたと聞く。クラブのスタッフもまた積極的に避難所を訪問した。ホームはただそこにスタジアムがあるから、ホームなのではない。選手たちの多くは地元に住み、地元で練習し地元で戦う。それゆえに地元とクラブは密接な関係を持つ。”

    “ホームはただそこにクラブがあるからホームなのではない。被災するときはともに被災し、そして助け合う。生活の場がホームにあるからこそ、ホームなのだ。”

    プロのサッカー選手はスターだけれど、私たちと無関係な存在ではない。
    それがこの作品を読むと、しみじみとわかるようになっている。
    サッカーは生きていくのに必要なことではないけれど、サッカーを通じて生活や人生に張りが出てくる。
    そんな人生のスパイスのような存在なんだなあ。

  • ホペイロの憂鬱の完結編。

    舞台はJ1に変わっても相変わらずクラブの周りで起こる珍事件を解決していく主人公。
    相変わらずのたんたんとしたリズムで進むストーリーで読みやすい。
    また、サッカー好きにも親しみが持てる内容。
    ミステリー自体はライトなものばかりでハードなストーリー好きの方にはオススメしない。

    いろいろハッピーで終わってよかった。

  • 2013/12/12
    復路

  • (収録作品)人生のスパイス/アシスタントはつらいよ/遊園地でマリーシア/ブンデスの星、ふたたび/スタジアムの幽霊/恋のハットトリック

  • ホペイロ坂上の事件簿シリーズ、第3弾そして最終巻。ミステリーでもサッカー物としても、どちらも物足りない感じだけど、楽に読めていいかな〜。あとがきで震災後の事(連載中に震災)が書いてあってしんみり。そして現実のサッカー界の移り変わりが早くて驚き…(ユナイテッドに日本人選手とか…!)

  • ホペイロ坂上の3作目。J1ですよ。まああんまり関係ないけれど。
    今回のはミステリーと言うより叙情小説になってますね。ちょっと謎解きがあるって感じ。まあ良いです、面白かったから。

    後書きは東北の震災があったあとに書かれていることを胸に。

  • ほんわかミステリーがこれで終わりとは。。。ACL編で続編を!!!

全20件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1959年、神奈川県を経て、放送作家となる。99年「T.R.Y.」で第19回横溝正史賞正賞を受賞。著書に「C.H.E.」「キャピタル ダンス」「リスク」など。

「2017年 『ポーツマスの贋作 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上尚登の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×