六の宮の姫君 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 2141
レビュー : 240
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488413040

感想・レビュー・書評

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  • 円紫さんとわたしシリーズでは一番好きです。文学卒論を推理小説の
    世界に引っ張り込んだ異色の傑作です。作中に出てくる様々な日本の
    作家たちを追ってみたくなること間違いなし。

  • 本屋で平積みにされているかわいいジャケットが気になって、
    「空飛ぶ馬」を手にしたときから、北村薫さんとの出会いが始まった。
    「私と円紫さん」シリーズの中では、これが一番好き。
    というか、今ぱっと思いついた、ベスト1かなぁ。
    何度でも読んでしまう。

    大作家から、芥川龍之介がつぶやいた一言を聞いたことから、
    卒論にも取り入れるべく、芥川を調べる「私」。
    菊池寛なんて名前しか知らなかったけど、芥川もちょっとしか知らなかった自分にも、思わず読んでみようかと思わせる展開。
    そして毎回鮮やかに読み解く春桜亭円紫さんの名推理。
    これを読んでいた頃には、自分がこんなに落語にはまるとは思っていなかったけれど、
    読めばその落語が聴きたくなること請け合い。

  • 最高峰

  • 『芥川龍之介はなぜ』


    主人公である大学生の「私」が、
    探偵役である噺家・春桜亭円紫と
    日常の謎を解き明かす人気シリーズ。

    人が死なない推理小説として有名でもあります。

    今回の謎は、芥川龍之介はなぜ、
    短編 『六の宮の姫君』を書かずにいられなかったのか?

    「あれは玉突きだね。...いや、というよりはキャッチボールだ」という
    芥川のセリフを発端に始まる主人公の文学的探索は、まさに思索と発見の繰り返し。

    盟友・菊池寛との関係や『今昔物語』、『沙石集』との結びつきなど、
    ひとつの短編の背景には思いもよらなかった世界が広がっていました。

    本編中、「何ごとかを追求するのは、人である証に違いない」とありますが、正に。

    面白いのはもとより、本を読むことが何より好きな僕にとって
    「本という海」の深さに目が眩む思いがした1冊です。

    この秋、何を読もうかな...と思っている人、
    そしてちょっと文学好きな人はぜひぜひおすすめです。

    読後、目の前の世界が少しだけ美しく見えますから。

  • 久々に北村薫作品を。
    円紫師匠の謎解きシリーズ4作目。主人公はもうすぐ大学を卒業し、出版社に就職するところ。卒論がらみで、芥川竜之介と、菊池寛の話が中心。タイトルも芥川の作品だということだけれど、残念ながら出典の作品は殆ど読んでいないので、分からないことが多かった。大学で国文学系を学べたら楽しそうだなぁとしみじみ。まあ、私が専攻するとしたら川端康成か足穂だろうけど…。
    そういう訳で、今までのより円紫さんとのやり取りが少なかったのがちょっと残念だった。そこがとても好きなので。

  • この1冊との出会いは、
    私の中では奇跡の出会い。

    さすがに、
    こんなに博識ではなかったけれども、
    卒論・修論の時期には、
    私もこんなカンジの女子学生だったんだ。

    何年経っても、あの頃の必死さは変わらない。
    この1冊には私の青春が詰っている。

  • 国文科の人間としてはもっと文学に親しまなければ…と思わせる。
    芥川とか菊池とか読んでみたい。
    歴史を背景にしているのがハラハラドキドキ感を募らせる。
    面白かった!

  • 内容は、女子大学生の「私」が、体験する日常生活で出会った不可解な謎を、
     落語家の円紫さんが解き明かすシリーズの第四作目です。
     ついに、主人公の『私』が、卒業論文を書くため奮闘します。
     主人公の『私』が、芥川 龍之介の作品「六の宮の姫君」にまつわる謎を
     解きます。
     この作品はとても難しい話です。出てくる文章も難しいので、
     お勧めしません。文学に興味がある人にはおすすめです。
     芥川作品や同年代の作家の作品を読んでから読むとわかりやすいです。

  • 「私」シリーズの中でも、自分的フェイヴァリット

  • 芥川、菊池寛をめぐるお話。
    今までとはちょっと毛色が違った。
    書誌学の要素が含まれており、若干難しい。
    読後は芥川、菊池寛作品に触れたくならざるを得ない。

    そんな魅力に溢れた一冊。
    北村さんはホンマに日本語、日本文学がお好きなのです

著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。高校教師を務めるかたわら、89年『空飛ぶ馬』で作家デビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞、09年『鷺と雪』で第141回直木賞、15年には第19回日本ミステリー文学大賞を受賞した。エッセイや評論、編集の分野でも活躍している。近著に『ヴェネツィア便り』『小萩のかんざし いとま申して3』『中野のお父さんは謎を解くか』など。

「2019年 『遠い唇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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