六の宮の姫君 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 2134
レビュー : 240
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488413040

感想・レビュー・書評

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  • 趣向を凝らした格調高い文芸ミステリーです。

    芥川のある謎のことばにひっかかり、その真意を残された文献や書簡などから迫るという趣向は、松本清張の「ある小倉日記伝」を彷彿とさせます。

    実はこの本も、小谷野敦氏が推薦していた本ですが、そういえば彼の著書「芥川賞の偏差値」で「ある小倉日記伝」も64と高評価だったことを考えればこうした地道で正統派の労作が好きなのでしょうね。

    確かに、試行錯誤しながらも徐々に真相に迫っていく過程は、推理小説のようなスリリングさとさらに知的興奮も加味されており、より味わい深い作品となっています。

  • だいぶ前に読了してるんですが、ページを繰るスピードがかなり遅かったことしか覚えてない私はこの本を評価したり感想を書いたりする資格はないかなァと思いました(作文)。
    でも星はつける\( 'ω')/←←

  • 就活と卒論をやっと終えたタイミングだと「勘弁して下さい」。先生に説教されてるみたいだ。
    北村薫による作品・作家論。芋づる式に文献を辿る。予感を裏付ける本に出会う喜び。小説であるのは分かるけど「私」の背後に在る作者の気配が濃すぎる。それとは矛盾しつつ「私」の自意識の生々しさにもあてられるし、自分の無知も思い知らされるしで疲れた。
    文学作品研究は謎解きであり先行論に積み重ねるオリジナルである。ロマンチストじゃなきゃ出来ない作業で、想いが込もった批評は面白い。卒論時の悩み苦しみとか、多くにされる「何で文学部にしたの?」という質問がふとよぎったりして、そういう意味で色々思うところのある『六の宮の姫君』だった。
    「私」の姿は文学部の理想コースでうらやま。

  • 芥川について考えたかったので、面白い視点だとご紹介いただいて購入。
    描写の仕方や文体があまり私の好みではなかった。
    センスを良くしようとして書かれた文体、というような印象を受けてしまう。
    謎への迫り方など、参考になる部分もあった。

  • ちょっとついていけないなあ。むずかしい^^;

  • 春桜亭円紫もの。芥川龍之介の小説「六の宮の姫君」に隠された謎に迫る物語。円紫さんものなので推理小説としての謎は日常の謎なわけですが、今回はちょっと違って、芥川の小説の謎について迫るもの。なんか作者の卒論だったとかでなかったとか。なんというか、内容は芥川―菊池寛の関係等になり、かなり文学的な作品だったと思います。純文学等に通じていない私が読んでしまうと、結局のところ物語はわかるのだけれど、へえそうなんだ、レベルで終わってしまうのが惜しい。根っからの推理小説ファンで、国文を読んだことがない人にはちょっとオススメできないかな。

  • いつものような日常の謎を期待していたのですが…。
    謎は確かに謎でしたが、日常かと言われると違うかと。
    大学生や、芥川が好きな人には日常かと思われますw

    卒論にするための議題に『芥川』を選び
    それに対する謎を追う。
    物語としては、芥川に興味がなくとも読めますが
    いつもの謎を期待していたら、まったく面白くないです。

    ただ、思う事、考える事には頷けるものが多々あり
    仕事をしていた時の背景を知るには楽しいかも、です。

  • 国文の論文ですね。知識があまりに自分は浅いもので。

  • 難しい。私はいつものあの展開の方が肌に合うなぁ。でも芥川と菊池の友情は素敵だったし最後の終わり方も綺麗で良かった。

  • シリーズ4作目で、長編第二弾です。
    この本は、最終学年を迎えた「私」が卒論として「芥川龍之介」を選んで、なぜ芥川が「六の宮の姫君」を書いたかという謎を調べる作品です。もしかしたら、読む人が読めばシリーズ最高傑作といわれるかもしれないけど、さすがに私にはシリーズ最高に苦痛の作品だった(笑)。<br><br>

    登場人物のよさは従来どおりだけど、あまりに文学史についてしゃべりすぎです。これがつらい。特に、那須の方に正ちゃんとドライブに行く途中での、おしゃべりは、ちょっと従来の性格まで違うのかと思うほどでした。<br><br>

    やっぱり自分は、理系だ、、文学部にはなれないと実感したものです。

著者プロフィール

1949年埼玉県生まれ。高校教師を務めるかたわら、89年『空飛ぶ馬』で作家デビュー。91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞、09年『鷺と雪』で第141回直木賞、15年には第19回日本ミステリー文学大賞を受賞した。エッセイや評論、編集の分野でも活躍している。近著に『八月の六日間』『太宰治の辞書』『中野のお父さん』など。

「2019年 『覆面作家の夢の家 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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