- Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488421144
作品紹介・あらすじ
帝都を騒がす大怪盗ロータスが盗みに失敗した! 東京は浅草の高層建築「凌雲閣」。その一角に飾られた油絵を盗もうとした怪盗は、番人に見つかり絵を置いて逃げたというのだ。この椿事は記者の高広の耳にも届く。ロータスは高広とも天才絵師・礼とも因縁浅からぬ相手、ただ失敗したとは思えない。高広と礼が調査を始めると、ロータス一連の窃盗事件の主任検事となっていた安西と再会する。怪盗と検事、今は敵対関係にあるが、かつては昔馴染みであり並んで駆け抜けた時代があったのだ。決別した二人がついに相まみえる。大好評〈帝都探偵絵図〉シリーズ第四弾。
感想・レビュー・書評
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今回は事前予約をしていなかったので、手に入るかドキドキしながら発売翌日にいつもの本屋さんへ。
まさかのサイン本が並んでいてラッキー。
シリーズ1,2冊めの時のような冷たく音のない清冽な印象は薄れてしまいましたが(あの空気が大好きだった)、
全て終わったあと、最後の文章が書かれた左側に真っ白なページが残されていて
これだって満足感がありました。
伝わらないかもしれませんが、これが余韻なんだよこれを求めていたんだよ、と。
ただ終わるのではなく、ゆっくり息を吐きながら閉じることのできる静かな空気、それを含めて1作なんだ。そう感じました。
※スカイツリーよりも、凌雲閣を今一度作ってほしかったなあと思います。本気で。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
怪盗ロータスと安西検事の話を主軸にした巻。
ラストの選択に衝撃。 -
なんと礼があまり登場しない!
それでも存分に楽しい。
有村先生素敵すぎて見過ごしてしまいそうになるけれど、私はこの作家さんの作品そのものが好きなのだなと改めて確認しました。
怪盗ロータスと検事安西のお話、三篇。
「反魂蝶」はとても美しくて良かったです。
表題作「怪盗の伴走者」は、怪盗vs検事という大きな型にも関わらず、(私にとっては)意外だったラストにも関わらず、繊細なイメージを保っているように感じました。
この細やかさは、本当に独特で心地よいです。