文豪たちの怪しい宴 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.21
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  • (2)
本棚登録 : 262
感想 : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488422059

作品紹介・あらすじ

討論会からの帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。そこでの女性バーテンダーとの会話から、彼女が日ごろから感じていた夏目漱石の『こころ』に関する疑問点を論議する羽目に。文学部教授である私が、こんな場末のバーで講義することになるとは。しかも、途中からやってきた宮田という男は、あろうことか『こころ』を○×小説と断言したことで議論は白熱し……。さらに太宰治『走れメロス』、宮澤賢治『銀河鉄道の夜』、芥川龍之介『藪の中』のあれやこれやと、“鯨流”文学談義で贈る、文庫創刊60周年書き下ろし最新作。

感想・レビュー・書評

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  • 初めて鯨さんの作品を読んだのでまだよく作風がわからないのですが、面白かった。軽い読み物なんですが、文芸作品が題材になっていると俄然興味が湧きます。古典(もはや古典でしょう)が苦手でもさわりに触れられる満足感があるんじゃないかなと思う。実際また読もうかなって思えたし、これシリーズになっているといいんだけど。『藪の中』がとりあげられていたのでなぜかたかまりました。

  • 「こころ」はクライムノベル。
    では犯人は?その動機は?なぜ一人だけ名前があるのか?
    収録作の中ではこれが一番面白かった。
    「銀河鉄道の夜」は前々から現実で衝撃の事実を知った主人公があっけなく気持ちを切り替えて家路を急ぐのが不思議に思っていたのでそこを突っ込んでほしかった。

  • 有名文学にこんな一面が?たら思うような説が盛り沢山。自分が無知なだけだけど、こんな読み方がどのくらいされているのだろう。鯨作品では、バーと談義の相性が良すぎる。バーテンダーのノリがいいことと、疑問が的を得ていることも。こういう視点でもう一度4作品を読むと、読みやすくなったり印象が変わったりして楽しいだろうなー。 『こころ』が百合小説って!と思ったけど、宮田説を聞いていると、そうかも…って思ってしまう。 これは作者の考え?凄いです。 鯨作品、読み返そう。『走れメロス』と『銀河鉄道な夜』、特に、『藪の中』!

  • 『邪馬台国はどこですか?』シリーズと同じバー「スリーバレー」を舞台に、有名な文学作品に新たな解釈が加えられる。

    『こころ』は百合小説、『走れメロス』はセリヌンティウスが見た夢、『銀河鉄道の夜』は健司と父親の物語、『藪の中』は犯人が特定できる。

    バーテンダーは松永に代わり、『歴史はバーで作られる』のミサキに交代。

    急角度から切り込んでくる宮田の新説は面白い。しかし、相手の文学者で語り手でもある曽根原は居丈高で、端々にミサキを意識した心情をつぶやくのは余計。
    (地の文が中立のものと曽根原のものとが入れ替わりながら物語が進む)

  • それぞれの捉え方。それぞれの解釈。いろいろあって面白い。

  • 首を傾げる部分はあったが(特にメロスと銀河鉄道の夜)面白かった
    歴史ものと違って文学は読んだことがあるとどうしても一家言持ってしまうところがあるので「そうかな〜…」と思いやすいかも
    漱石のこころは百合小説である説が1番好き

  • 久しぶりに鯨先生の本を読みました。読みやすく面白いので最後まで一気読みでした。一話目の落ちはこれが正解なのではと思わせるもので満足でした。

  • 文豪たちの怪しい宴
    220107読了。
    今年1冊目今月1冊目。
    #読了
    #文豪たちの怪しい宴
    #鯨統一郎

    名作の新解釈。作者の十八番。
    お決まりの宮田さん節。

    一方文学学界の重鎮さんは、凝り固まっていて好奇心も虚心坦懐さもない。

    新解釈は無理筋も多いが、裏を返せば発想の飛距離がある、コンステレーション力があるとも言える。

    解釈は自由だ、楽しもうぜ。


    今年1冊目にしては軽いもの読んだなぁ。
    これまでの作品を再読したい〜。

  • バー〈スリーバレー〉での女性バーテンダーとの会話から、夏目漱石の『こころ』に関する疑問点を論議する羽目になった文学部教授の私。
    そして途中からやってきた宮田という常連客が、『こころ』を百合小説と断言します。
    議論は白熱し、次々と出る新解釈。
    太宰治『走れメロス』、宮澤賢治『銀河鉄道の夜』、芥川龍之介『藪の中』の新しい解釈も。
    相変らずの鋭い推理。
    いや~、面白かった。

  • 『邪馬台国はどこですか?』のスピンオフという感じ。
    240ページほどなので、気軽にさくっと読めるお手頃な本。

    独特な解釈は健在で、読書を翻弄させてくれる。
    一度作者の手を離れた作品は、作者の思いもよらぬ解釈を読者にされるのもよしと本文中でも語っている通り。

    それぞれの解釈を、否定しないで許容する読み方って大事だな。

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著者プロフィール

鯨統一郎
一九九八年、『邪馬台国はどこですか?』でデビュー。大胆な歴史解釈から、日本の常識を覆す独自の作品が話題を呼ぶ。以来、歴史だけではなく幅広い題材を用いて、次々と推理小説を発表している。著書に「喫茶〈ひとつぶの涙〉事件簿」シリーズ、「女子大生桜川東子の推理」シリーズ、『幸せのコイン』『タイムスリップ信長vs三国志』『歴女美人探偵アルキメデス 大河伝説殺人紀行』『歴史はバーで作られる』『崇徳院を追いかけて』『作家で十年いきのびる方法』など多数。

「2019年 『恋と掃除と謎解きと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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