プリズム (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ぬ 1-2)

著者 :
  • 東京創元社
3.21
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本棚登録 : 2921
感想 : 324
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488425029

感想・レビュー・書評

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  • 一章にて誰もが感じたであろう違和感
    「「小学生とは。」」
    お達者なお子様達のお探偵な章、私は好き。動機やトリック等の非論理は苦手だが、フィクションだからこそなTHEフィクションキャラは大好物。読み進めていると彼等が小学生な事を忘れるが、中々の頻度で「まったく大人は〜」やら、そこそこ難しいお言葉を使っていたくせに唐突に「〇〇って何ァに?」的な子供感を突き付けてくるので、( ゚∀ ゚)ハッ!ソウダッタショウガクセイダ
    とまぁ、鼻ちょうちん完全体は免れる事が出来る。

    ある所で犯人と推理された人間もまた推理を行い別の図が見えている。見方が変われば犯人も変わる中々面白い仕様で、なるほどプリズムとは良く言ったものだなぁと感心した。
    しかしここまで数少ない登場人物全て白丸付けちゃって、どう着地するんだろうと楽しみにしてたものの...うーん、楽しみ方を間違えたようだ。
    時系列がよくわからなくなってしまって、かと言って真相が興味深かった訳でも無く、読み直すほどでも無い。残念、昂りは感じなかった。
    ミステリーにどんでん返しを期待するマンの方は肩の力抜いて挑みましょう。いやある意味どんでん返ってはいるんですけどね...(含)

    私とはあまり相性がよろしくなかったようで、このプロットにコミカルさを感じてしまい、まるでお笑い番組流し見しているような感覚で読み進めておりました。

    さて、次に手に取る貫井徳郎作品。果たして吉と出るか凶と出るか....このギャンブル性にドギマギするのも楽しみの一つだ。

    • まーちゃんさん
      NORAさん、いつも「いいね」、ありがとうございます。本棚と感想、参考にさせてもらってます。

      この小説、かなり前に読みましたが…きつかった...
      NORAさん、いつも「いいね」、ありがとうございます。本棚と感想、参考にさせてもらってます。

      この小説、かなり前に読みましたが…きつかった!というのは覚えてます。
      貫井さんは、その後あまり読んでませんが…衝撃を思いだしました。

      今後も、参考にさせてもらいます!ありがとうございます!
      2021/08/16
    • NORAxxさん
      まーちゃんさん、こんばんは^ ^
      こちらこそいつも素敵なレビューを投稿して下さりありがとうございます(*´v`)楽しませていただいております...
      まーちゃんさん、こんばんは^ ^
      こちらこそいつも素敵なレビューを投稿して下さりありがとうございます(*´v`)楽しませていただいております。

      きつかった!!なるほどです(´~`)
      私は口悪いですが(小声)なんだか三流のお笑い番組見ているような気分になりました(笑)
      一つの作品に対して人それぞれの感想が聞けるのもブクログの素晴らしい所ですよね///
      貫井さん、気が向いたら他の作品も是非楽しんでみて下さい⸜( ॑꒳ ॑ )⸝

      これからも沢山のレビュー楽しみにしております(* ´ ˘ ` *)
      2021/08/17
    • まーちゃんさん
      ありがとうございます!
      ありがとうございます!
      2021/08/17
  • 小学校の女性教師が自宅で変死。物語は4つの章で出来ていて、各章ごとに被害者と関わりを持つ者達が主人公となり、それぞれ独自の推理で様々な犯人像を描いていくミステリー。

    慟哭に続き貫井徳郎作品連読。
    いやはや、率直に面白かった。私の好きなやつだ。

    各章の主人公は、女性教師の謎の死をテーマに、別の主人公を犯人と仮定し、推理を持って根拠固めを行っていく。

    しかし、次の章の主人公の独白により、その理由がくつがえされ、別の真実が明らかになり、新たな推理が生まれる。と思えば、次の章でその推理は成り立たなくなり…
    と、推理の構築と崩壊の無限ループ。

    見る角度を変えることで如何様にも変化する。
    そう、正に表題通りプリズムだった。

    そして結末たるや否や…

    賛否が分かれる作品と思われるが、謎解きの過程を楽しむ私のような方にはハマるのではないだろうか。

    ちなみに私はミスチルの【Prism】という曲が好きだ。

    『転んだ時だけ 気付くコンクリートの固さ』

    そうだよな。
    痛みだけじゃなくて、固さ、冷たさ、情けなさ、悔しさ。ふとした出来事で、改めて色んなことに気付かされるよな。

  • 久々の貫井作品、通算5冊目の読了ですが、私には「慟哭」以上に印象に残る一冊でした。

    何故印象に残ったのか?

    本作はミステリー作品のはず、なのに最後まで真犯人は解明されないまま幕を閉じてしまったからです。

    そんなことあります?

    いや、あるんです。

    物語はの本筋は死体となって発見された小学校の女性教師、当初は事故の疑いもあったが、①睡眠薬が入った食べかけのチョコレート②亡くなった女性教師の胃からも睡眠薬の成分を検出③ガラス切りを使って開けられた窓ガラス、以上のことから殺されたものとみなされ、犯人を探すというもの。

    Scene1では教え子である小学5年生の視点で、Scene2では同僚女性の視点、Scene3では元カレの視点、Scene4は不倫相手の視点、それぞれの視点から犯人を推理します。

    それぞれが語る被害者像も同じ人物かを疑いたくなる程に違い、それぞれの推理の結果も違う。

    読み終えた読者には読者自身が推理をし、犯人を追い求めたくなる余韻が残る。

    間違いなく衝撃作。


    説明
    内容紹介
    小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが……。万華鏡の如く変化する事件の様相、幾重にも繰り返される推理の構築と崩壊。究極の推理ゲームの果てに広がる瞠目の地平とは?『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んで話題を呼んだ衝撃の問題作。

    内容(「BOOK」データベースより)
    小学校の女性教師が自宅で死体となって発見された。傍らには彼女の命を奪ったアンティーク時計が。事故の線も考えられたが、状況は殺人を物語っていた。ガラス切りを使って外された窓の鍵、睡眠薬が混入された箱詰めのチョコレート。彼女の同僚が容疑者として浮かび上がり、事件は容易に解決を迎えるかと思われたが…『慟哭』の作者が本格ミステリの極限に挑んだ衝撃の問題作。
    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
    貫井/徳郎
    1968年東京生まれ。早稲田大学商学部卒。’93年鮎川哲也賞に応募した『慟哭』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

  • はっ?終わり?
    担任の先生が殺された!犯人は誰と推理するお話。
    生徒⇒同僚の先生⇒元彼⇒不倫相手⇒生徒?
    それぞれが推理し犯人を探していく
    矢印の方向で怪しんで行き、最後は生徒に戻ったとこで話は終わり。モヤモヤが残りました。
    ガラスにキリで穴あけて侵入、睡眠薬入りのチョコ、結局のところ犯人は誰だったのでしょう?

  • …で犯人は?

    側から見れば疑わしい各人が各々の推理をして各々の犯人を特定する。
    それぞれの推理に、なるほど。と思う自分の単純さに笑えた。

  • 裏表紙を読んで興味がでたから買った一冊。

    いくつかの推理があるが犯人がわからない・・・

    楽しめない結末でした。

    結末より過程を楽しむ内容なんだろうけど、答えのないクイズみたいでスッキリしないし、イライラする。

    貫井徳郎さんの小説は好きだがこの小説は好きにぬれない。

    答えはご想像に的な小説は読みたくないと感じた小説でした。

  • 先生が死んだ
    他殺なのか事故なのか
    章ごとに視点が変わり、それぞれが事件について
    調べて語る
    まさかの結末でしたがなるほどそういう展開かと
    思わせました
    あとがき、解説も補足としてよかったです

  • 一章毎に語り手が変わり、それぞれが推理をしていく。
    犯人の目星がついた所で、次の章ではその犯人とされる人物が語り手となる。
    なので語り手は自分は犯人ではない事を知っている。
    そうして物語はループする。
    1→2→3→4→1…
    結局誰が犯人かは明記されていないのでモヤモヤは残るが、面白い手法だった。
    物事には多面性があり、人はいくつもの顔を持ち合わせている。

  • こういうミステリーもあったのね!という驚き。
    めちゃくちゃ面白かったなー。

    誰?誰なの犯人は??ってなった。

    イッキ読み。

    ファイル受信したら接続切るとか懐かしすぎる(笑)

  • 正直なところ、最後に犯人は出てくるんだろうなと思っていたところで、結論は各登場人物、そして読み手に委ねます。というところがなんとも面白かった。

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著者プロフィール

1968年、東京都生まれ。早稲田大学商学部卒。93年、第4回鮎川哲也賞の最終候補となった『慟哭』でデビュー。2010年『乱反射』で第63回日本推理作家協会賞受賞、『後悔と真実の色』で第23回山本周五郎賞受賞。「症候群」シリーズ、『プリズム』『愚行録』『微笑む人』『宿命と真実の炎』『罪と祈り』『悪の芽』『邯鄲の島遥かなり(上)(中)(下)』『紙の梟 ハーシュソサエティ』『追憶のかけら 現代語版』など多数の著書がある。

「2022年 『罪と祈り』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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