よろずを引くもの お蔦さんの神楽坂日記 (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2024年12月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784488430146

作品紹介・あらすじ

僕のおばあちゃんの手にかかれば
どんな騒動もたちまち解決!
粋も人情も美味しい手料理も
たっぷり味わえるシリーズ第4弾!

高校生の望と祖母のお蔦さんが暮らす神楽坂では、近頃万引きが多発しているという。商店街全体で警戒していた矢先、逃げる犯人に突き飛ばされ和菓子店の主人が怪我をしてしまう。正義感に駆られる望は、友人と万引き犯を捕まえようと思い立つのだが……。商店街で起きた騒動を描いた表題作の他、全七編を収録。粋と人情、そして美味しい手料理が味わえる大好評シリーズ第四弾!

■収録作品
「よろずを引くもの」
「ガッタメラータの腕」
「いもくり銀杏(ぎんなん)」
「山椒(さんしよ)母さん」」
「孤高の猫」
「金の兎」
「幸せの形」

みんなの感想まとめ

多様な人間模様と温かい人情が織りなす短編集で、シリーズ第4弾としてお蔦さんと高校生の望の物語が描かれています。神楽坂を舞台に、万引き事件を通じて地域の絆や人々の思いが浮き彫りになり、重いテーマにもかか...

感想・レビュー・書評

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  • 人生いろいろ。どんな人物も何かを抱えて生きている。
    そうした人の心にするりと入ってしまうお蔦さんは偉大。

    今回は表題作と『孤高の猫』が心に染み入りました。

  • お蔦さんシリーズの4冊目。3冊目から5年ほど間隔が空きましたが、お蔦さんはキャラが強いのですぐに作品世界に戻れました。今作でお蔦さんの嗜好と自分の嗜好が同じだったものがある。甘栗は好きだけどモンブランはダメ。わかる。

  • シリーズ第4弾

    7話からなる短編集

    タイトルにもなっている「よろずを引くもの」での万引き事件。神楽坂の人情で上手くまとめたように書かれているが、実際に被害が大きくて廃業になってしまう店もあることを考えるとモヤモヤする

    シリーズ最初と違い、大きな事件性をはらんだ内容にはならなくなったが、それでも1つ1つのテーマは重いものがある。それゆえにお蔦さんの一言で解決してしまうのも安易にも思えなくはない

    望と楓の話はなくてもいいかな

  • お蔦さんの出番が少なくない?と思いながら読んでいたらメインのお話があって良かった
    望くんのお話も好きだよ

    【よろずを引くもの】
    よろずを引く…… なるほど
    【ガッタメラータの腕】
    それぞれの人にそれぞれの思い
    【いもくり銀杏】
    銀杏? 南京じゃないのね
    【山椒母さん】
    山椒のような それでもお母さん
    【孤高の猫】
    みならいたい 猫
    【金の兎】
    思い出の品かぁ
    【幸せの形】
    やっぱり それぞれだよね

  • 目次
    ・よろずを引くもの
    ・ガッタメラータの腕
    ・いもくり銀杏(ぎんなん)
    ・山椒(さんしょ)母さん
    ・孤高の猫
    ・金の兎
    ・幸せの形

    西條奈加にハズレはないからなあ、と油断して、シリーズの最新刊をうかつにも読んでしまった。
    しかも時代物ではなかったよ。

    神楽坂で履物屋を営む元芸者のお蔦さんと、その孫の望(のぞむ)が、町で起こったちょっとした事件を解決していくシリーズ。
    料理なんぞまったくやらないくせに、元芸者だっただけあって舌の肥えているお蔦さんの家で食事を担当しているのが、孫である高校生の望。
    彼の作るおいしそうな料理も、このシリーズの売りの一つと思われる。

    けれど、読みながら「シリーズを遡ってまで読まなくてもいいかな」とも思っていた。
    面白く読んではいるものの、この程度の本なら他の作家もたくさん書いているからなあ、と。

    なんでこのように感じてしまうのか、つらつら考えるに、重たいものを背負っていないからではないか。
    現代に生きる男子高生と、元芸者はさておき履物屋さんの前に、頻繁に重大な秘密や背負いきれない重圧を背負った人間は現れない。
    身分制度があるわけでもない現代で、命の危機も逃れられない運命もさほどない。

    と思ったのだけど、『孤高の猫』を読んで、また考えが変わる。
    現代は現代の、どうしようもない境遇や閉塞というものがあるのだった。
    『いもくり銀杏』でのワンオペ育児に疲れた母、『孤高の猫』でのSNSが暴く過去の不祥事に翻弄される家族。

    やっぱり最初から遡ってみようかな。

  • 西條奈加さんの現代小説。
    珍しい!と思って手に取ったのですが、実はシリーズ4作目。それでも前作未読でも問題なく、楽しく読めました。

    舞台は神楽坂。
    元芸者で、今は商店街の人気者のおばあちゃん・お蔦さんと、料理上手な高校生の孫・望くんを中心に、7つの短編が描かれます。

    万引き事件や、行方不明になった美術作品、ちょっと切ない家庭の事情など、日常の中の小さな出来事がテーマ。でもどの話にも、人の弱さや優しさが静かに滲んでいて、読み終わるたびに立ち止まって考えさせられました。

    中でも印象に残ったのは、過去と向き合う大人たちの姿や、子どもに対する「深追いしない優しさ」。正解を押しつけない距離感が、この作品らしさなのかなと思います。

    シリーズものですが、この一冊からでも十分楽しめました。
    これは他の巻も読まねば…という使命感が湧いています。

  • 202503/平積みにひかれシリーズ4作まとめて。西條奈加先生の時代小説は読むけど、こういう現代物語は初。登場人物達は個性的・魅力的で、人気シリーズなのが納得。事件パートは、都合良すぎたりリアリティがなかったり、理由や原因が納得も共感もしがたいものであったりで自分には微妙に思えたけど、ジュブナイルとしてならアリかも。子供にはヘヴィな大人の事情や人間関係等が容赦なく、きれいごとで終わらせないのは西條作品っぽい。望の彼女が親戚というのはちょっと嫌悪感。物語上では後から親戚だと知ったとはいえ、わざわざ親戚設定にしなくてもと思ってしまう…。創作につっこむのはヤボだけど、警察含め周囲の人達が頼りにしているとはいえ一般人のお蔦さんになんでもほいほい話したり、登場人物達の倫理観が自分とあわなかったり、スッキリしないとこも多いけど、面白く読めたので以降もチェックしようと思う。

    お蔦さんの神楽坂日記 シリーズ
    1)無花果の実のなるころに
    2)いつもが消えた日
    3)みやこさわぎ
    4)よろずを引くもの

  • 高校生になった望と祖母のお蔦さんが暮らす神楽坂。この2人の周りで起こる事件の数々。お蔦さんの人生経験と洞察力が冴えわたる。シリーズ第4弾。

  • お蔦さんは、やはり格好いいねぇ。
    少しずつ変化にさらされる神楽坂だが、
    経験に裏打ちされた人に優しい神楽坂商店街は続いて欲しい。

  • こういう爺になりたいもんだ

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著者プロフィール

1964年北海道生まれ。2005年『金春屋ゴメス』で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞し、デビュー。12年『涅槃の雪』で第18回中山義秀文学賞、15年『まるまるの毬』で第36回吉川英治文学新人賞、21年『心淋し川』で第164回直木賞を受賞。著書に『九十九藤』『ごんたくれ』『猫の傀儡』『銀杏手ならい』『無暁の鈴』『曲亭の家』『秋葉原先留交番ゆうれい付き』『隠居すごろく』など多数。

「2023年 『隠居おてだま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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