スタジアム虹の事件簿 (創元推理文庫 M あ 5-1)

著者 :
  • 東京創元社
3.22
  • (4)
  • (19)
  • (52)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 205
感想 : 25
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (322ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488431013

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 初読みの作家さん。いわゆる安楽椅子探偵。そして犯人はぼかされて結末ははっきりしない短編集。野球も絡めてあり、野球門外漢のわたしとしてはなんかモヤモヤ。でも読み進めるうちに結構ハマります。最後のダイヤモンドにかかる虹はなかなか面白く、野球チームにも親近感が湧いたりして☆それにしても虹を意識しての登場人物の名前なんでしょうが、黒子のバスケを思い出しちゃいましたf^_^;探偵役の多佳子さんはぜひ檀れいさんに演じてもらいたいです。

  • 亡き夫から万年最下位のプロ野球球団・東海レインボーズを引き継いだ虹森多佳子。
    野球を覚えるため、今日も球場へと足を向ける。
    そこにはレインボーズを愛する人々と様々な事件が…
    試合運びが事件の鍵!?
    ユーモア満載の安楽椅子探偵小説。

  •  万年最下位球団のレインボーズの新オーナー多佳子が主人公の野球を観戦しているシーンを舞台とした連作ミステリ。
     野球を知らないが,オーナーになった多佳子が,野球を学んでいくという展開だが,多佳子のセリフなどがいい味を出している。「ひとつだけ,わたくしのような素人にもとてもわかりやすい点の取り方がありました。ホームランです。」や,「わたくしなどルールを覚えるのに手一杯なものですから,そのチームらしい勝ち方だとか,らしくない勝ち方があるとは考えてみたこともなかったのです。」など,とても味がある。
     個々の作品のミステリとしてのデキはそこそこ。ただ,「第五話 ダイヤモンドにかかる虹」の裕香という女性の描き方などは,青井夏海らしく,なかなか癖のあるキャラクター。トータルでは★3かな。

    ○ 幻の虹
     誘拐され,球場で札束をばらまくように脅迫された男の話。真相は,球場で札束をばらまく行為そのものが,アリバイ工作だった。殺人を犯した犯人が,殺人を犯した時間に,球場でばらまかれていたはずの札束を持っているという点がアリバイ工作。誘拐の被害者は,殺人犯の共犯だったというオチ

    ○ 見えない虹
     文通をしていた東海レインボーズファンの男女が,東海レインボーズの試合で,始めて出会う。しかし,その試合で,男は,高校時代の生活指導の教師の殺人事件の容疑者となってしまう。真相は,自分自身も恨んでいる生活指導の教師を殺害した誰かをかばって,男が嘘を言っていたというもの。多佳子は,被害者がヘッドフォンステレオで音楽を聴いていたところから,被害者が野球嫌いであることを知っていたものが犯人だと気付く。

    ○ 破れた虹
     バイトの女の子が,Aから預かった小物をAと一緒に喫茶店に来ていたBに返そうとしたら,人違いだと言われた事件から,多佳子は,バイトの女の子がBから命を狙われていたことを見抜く。

    ○ 騒々しい虹
     水やりのバイトを頼まれた小学生の話。小学生は,バイトを頼んだユキエという女性が命を狙われていると考えたが,真相は,ユキエとアツシの結婚問題。家族に納得させるために一芝居うったという話。

    ○ ダイヤモンドに掛かる虹
     昭次,万希夫という二人の男と裕香という女の話。「よしだふじこ」という女性の殺人事件と,容疑者である飛鳥という男の失踪。そして,万希夫がその容疑者となる。
     真相は,万希夫は,婚約者であるレインボーズのオーナーの娘と破談になったが,最終的によりをもどす。その中で,万希夫が,よしだふじことの関係を疑われたのだ。真相は,飛鳥という男を殺害するために,そのカモフラージュとしてよしだふじこを殺害したというオチ。
     また,昭次という男の裕香への思いも誤解だった。裕香という女性の描き方が,青井夏海らしい作品。

  • 2015.09.17

  • 野球ミステリー。
    野球がそんなに好きではなくても、一緒にルールを覚えながら楽しめます。

    無理のある設定もあるし、唐突な展開だなと思って面食らう部分もあるのだけど
    それでも読み終えたときには「面白かった」と思える。

    もう少しオーナーとオーナー夫人のやりとりがでてくるとよかったのにな、とは思うけど。

  • ミステリーなのかな、でもすごく優しい気持ちが残る。

  • 2012/05/06-20:44 いいんだけどそこまで

  • 3+
    解説にいくつか作品が挙げられているが、探偵役のキャラクター的には「空飛ぶ馬」というよりは「覆面作家シリーズ」に近い雰囲気を感じる。プロ野球に興味がなくなって久しいが、野球そのものに興味がないわけじゃないことを再確認させられた。

  • 2004年9月13日購入。
    2004年9月21日読了。

  • 野球の話なのに選手がメインで出てこない。個人的には第四話が好きです。

全25件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

小説家

「2013年 『丘の上の赤い屋根』 で使われていた紹介文から引用しています。」

青井夏海の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×