- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488431037
感想・レビュー・書評
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助産婦(あえての助産婦だ!)探偵シリーズ第二弾。
今回は長編。
なんと二作目にして、勤め先を解雇され、怪しげな研究所に就職した陽奈。
天才赤ちゃんの存在、ゴージャス産院、そして赤ちゃん置き去り事件。
元天才赤ちゃんの男性は怪しげな行動が多すぎるし、所長の不自然な言動、産院長は口が達者すぎる......。
一体これらはどうつながってどこに着地する?
どいつもこいつも怪しすぎる!
本文の事件と直接の関係はないとはいえ、陽奈のパートナー、聡子の夫の宝田が頭にくる。
解説でも、聡子さん、男を見る目なさすぎ!と指摘されている。
私もなんでこんな人を夫にするんだ、と思うのだが、人の好みや価値観は他人には理解できまい。
本文に戻ろう。
確かにゴージャス産院は羨ましい。
それに胎内にいる時から赤ちゃんの能力を引き出すというのも魅力的だ。
でも、子供は親が望むようには育たないし、だからと言ってその子が落ちこぼれなわけでも、不幸なわけでもない。
それはわかっちゃいるけれど、の親心につけ込んだ商売はいただけない。
聡子の息子、優樹の行動にはいじらしさがにじむ。
絶対意見を曲げない、曲げたくない。
そこにある気持ちはなんだったんだろう。
子供の気持ちは難しい。
だからこそ、育てる楽しみがある。
それぞれの登場人物の心の動きが魅力的なシリーズだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
助産婦名探偵、再見!
前作の『赤ちゃんをさがせ』は短編連作集でした。
そこで出てきた伝説の助産婦・明楽先生、弟子の聡子先輩、見習いの陽奈が主人公の長編です。
聡子先輩はマイナーな存在ですけど・・・。
その陽奈が就職したのが<ハローベイビー研究所>という怪しいところ。
そこで事件は起きるのです。といっても血生臭さはありませんので、あしからず。
こういう詐欺商法は許せませんね~。
こと妊婦や母親にとって『子供の未来』ってキーワードですもんね。
それにつけ込んでいる悪徳商法は現実にも五万とあるでしょう。
本書はなんか清々しく、それでいてユーモアもあり、楽しく読むことができます。
母親としてなんだかなぁ~とやるせない気持ちにもなりますけどね~。
子供の幸せを望んでいるのか、自分の幸せを望んでいるのか・・・確かにこういう母親もいますからね~(って謎ですね。笑)。
明楽先生、いいキャラしてます。
年の功!とでもいいますか。また明楽先生のアームチェアーディティクティブぶりを読みたいものです。 -
続編だそうですが、最初のは読んでません。
面白いといえばおもしろいけれど、
ハローベビーのおっちゃん達はもちろん、
先輩夫婦の子どもに対する態度とか、
赤ちゃんや子どもをを可愛い可愛いと言いながら
大切に扱ってない気がして、ちょっと考え込んでしまう。
そして、最後に、女王様出産を希望していた妊婦達が
速効、寝返って「わたし、自宅出産する」という。
おいおい、娯楽だし、小説だし、いいけど、
そんな安易に決めんなよ。
どんだけリスクあると思ってんだ。
私なら経験あさい助産師なんて、ごめんだな。
と、緊急帝王切開の私は思う。
ほんと、病院で産んで良かった。
自然分娩にこだわるドクターでなくて良かった。
だから、息子はここにいるのだ。
と、話の最後の最後に、
もう読まない、と思ってしまった。
かたくなでごめんなさい。
でも、出産した病院の助産師さんは大好きだった。
温かい人だった。 -
読書完了日2013年01月09日。
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新米助産師が主人公のほのぼの系ミステリー。
暇つぶし程度の本でした。軽快なノリで面白くないわけではないんだけど、うーん。展開と結末が気になって最後まで読んだけど、わざわざ読む価値なし。 -
解説 / 鈴木 美早子
カバーイラスト / ムラタユキトシ
カバーデザイン / 東京創元社装幀室 -
2010.7.8 紹介
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<table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488431038/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51PFKAQHB7L._SL160_.jpg" alt="赤ちゃんがいっぱい (創元推理文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4488431038/yorimichikan-22" target="_blank">赤ちゃんがいっぱい (創元推理文庫)</a><br />(2003/04)<br />青井 夏海<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4488431038/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
<blockquote><p><strong>アルバイト先の助産院をリストラされた陽奈は、急場をしのぐために〈ハローベイビー研究所〉に就職するが、そこでは価値のないものばかり消え失せる目的不明の盗難が続発し、さらには十八年前を再現したかのような赤ちゃん置き去り騒ぎが起きた。いったい研究所内で何が進行しているのか? 安楽椅子探偵の推理が冴えるシリーズ初長編!</strong></p></blockquote>
助産師シリーズ第二弾。今回は長編である。
天才児を産むための胎児教育の大切さを謳って設立された、なにやら胡散臭い研究所に再就職することになってしまった陽奈である。そして、研究所の広告塔とも言うべき初代天才児・奥園時夫と出会い、胡散臭さの中に飛び込むことになってしまうのだった。
先輩助産師・聡子さんとご主人の宝田さんの喧嘩のような夫婦の会話には、愛が感じられ、息子・優樹くんの聡明さは、天才児でなくとも生きていく上で大切なものに思われる。そして、明楽先生の安楽探偵ぶりにも磨きがかかる。ハローベイビー研究所の胡散臭さはもちろん、天才児を産み育てながら離散してしまった奥園家の問題までも解決してしまうのだから、さすがである。まだまだ続くシリーズがたのしみである。 -
バイトをリストラされた陽奈は、急場はしのぐため、ハローベイビー研究所に就職するが、そこでは価値のないものばかりが盗難にあってしまう。
研究所で何が進行しているのかがとても気になる作品。