遠い約束 (創元推理文庫 M み 2-1)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488432010

感想・レビュー・書評

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  • こういう作品を楽しむには、私は薄汚く汚れてしまっているわけだが、年甲斐もなく、楽しく読めたし嫌いではない。
    古い未読本を読み漁ってるわけだが、確かに微妙に古臭い。
    登場人物たちに、ちょっとイラっとさせられるし、呆れもする。
    でも、面白いし、温かい気持ちにさせられた。
    こういう本を、気楽に読む時間も大切だと思うけどな。
    特に歳を取ったら。

  • 読むのにイラストが邪魔に感じた。

  • 「ラノベ風の表紙に臆せず手にとってください」というような書店のポップにひかれて、何年も前に買った1冊。臆さなくて良かった。
    いわゆる日常のミステリー。ミステリー作品を読みなれた人には物足りない謎解きかもしれないが、この作品の魅力は、登場人物たちの、そして作者のあふれるミステリー愛だと思う。逆さまに吊るされたてるてる坊主を見て「鶯の身を逆さまに初音かな」とつぶやくとか! ところどころに登場する小さな遊びがうれしい。
    こういった遊びだけではなく、ストーリー全体を通して読むと幸せな気持ちになる。

  • 無事合格した浪速大学で、謎かけ風のポスターに導かれ憧れのミステリ研究会へも温かく迎え入れられた吉野桜子。
    彼女は毎週土曜2時から開かれる例会で、3人の先輩たちに協力を仰ぐことに―
    年季の入ったミステリマニアだった大叔父がこの春亡くなった。
    暗号でありかを示しているはずの遺言を一緒に捜して欲しいと。
    桜子自身に関わる事件「遠い約束」を基調に、例会、合宿、関ミス連…多事多端な桜子のキャンパスライフ。

    最近ミステリーものから遠ざかっていたけど、やっぱり面白いね-
    実際古い本、お話だけど、そのテイスト雰囲気が、また懐かしくも優しいのが良かったです。
    桜子が、ほんのちょっと、もう少し、聡くても良かった気はする-

    3人だけとはいえ、男ばかりのサークルに女子ひとりで合宿ってどうなの-とか思ったり。扱いは妹分だけど。

    またミステリー読んでいきたいな-と思いました。どちらかというと古典を。
    その前に長らく積んである本たちを消化しないとだけど。

    花残月・桜子のキャンパスライフの始まり

    天清和 消えた指輪・合宿編。同宿となった生物研究部員の密室の謎。

    早苗月 遠い約束Ⅰ・大叔父からの挑戦状。“幽体離脱”私も会得したい-

    白南風 「無理」な事件―関ミス連始末記・予定外の昏睡事件。犯人はすぐ分かる-この人しかいないもの。

    風待月 遠い約束Ⅱ・分与とひっかかり。

    夏見舞 忘レナイデ……・遅れて届いた暑中見舞いの謎。

    文披月 遠い約束Ⅲ・もうひとつの遺言状。ゆびきりげんまん、てあった時点でスルーされてる方が不自然だったのでコレですっきり!

  • 表紙も一因なんでしょうが、ライトノベルを髣髴とさせる軽いタッチの1冊。キャラクターもちょっと類型的かなあ…
    とは言え、日常のほのぼのとしたやり取りと、謎の掛け合わせは絶妙。実在する地名がぽんぽん出てくるのも、親近感が湧いてきます。これ、モデルはどう見ても阪大ですよね。

    桜子から醸し出される切なさって、多分この年齢なればこそなんでしょう。妙にリアリティがあって、これ半ば自伝なんだろうなあと思います。

    それにしても、あとがきに出てくる交流会、ちょっと見たかったですねえ。

  • 軽く書き飛ばした感じの推理小説。こういう軽さは古くなるのが早いのだろう。もう読めない。

  • うーん、、、。
    内容よりも先ず絵がキツかった。
    表紙だけならまだしも、各編の表紙絵まであって、どうしてこうなっちゃったんだろうという感じ。
    肝心の内容はというと、大学のミステリ研が舞台のお話で、所々にミステリファンなら楽しめる話題があったりするのですが、どこか物足りなかったです。残念。

  • 登場人物がみんな暖かくて、それぞれ生きている感じがする。
    いろんな出来事が起こるが、題の約束が一本の大きな流れを作っていて、それが心地よい。
    謎を明らかにしつつ、人を活かす、そんなミステリー。

  • (収録作品)残月/天清和―消えた指環/早苗月―遠い約束1/白南風―「無理」な事件 関ミス連始末記/風待月―遠い約束2/夏見舞―忘レナイデ…/文披月―遠い約束3

  • 大学のミステリ研究会のお話。
    たまらんです。面白かった~。
    ちょいちょいある挿絵が電車内で照れた…自意識過剰!

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著者プロフィール

広島県尾道市生まれ。詩集や童話集を出版したのち、一九九八年『時計を忘れて森へいこう』でミステリ界にデビュー。二〇〇二年「十八の夏」で第五十五回日本推理作家協会賞短編部門、十一年『扉守 潮ノ道の旅人』で第一回広島本大賞を受賞。主な著書に『星月夜の夢がたり』『イオニアの風』『風の交響楽』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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