模倣の殺意 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 5973
感想 : 717
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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488449018

作品紹介・あらすじ

七月七日の午後七時、新進作家、坂井正夫が青酸カリによる服毒死を遂げた。遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された。坂井に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める中田秋子は、彼の部屋で偶然行きあわせた遠賀野律子の存在が気になり、独自に調査を始める。一方、ルポライターの津久見伸助は、同人誌仲間だった坂井の死を記事にするよう雑誌社から依頼され、調べを進める内に、坂井がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第一作が、さる有名作家の短編の盗作である疑惑が持ち上がり、坂井と確執のあった編集者、柳沢邦夫を追及していく。著者が絶対の自信を持って読者に仕掛ける超絶のトリック。記念すべきデビュー長編の改稿決定版。

感想・レビュー・書評

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  • 7/7に死んだ坂井正男と坂井正男。時間差トリックに完全に騙された。想像していた結末と違いすぎてびっくり。

  • やはりミステリ好きには、読者への挑戦がしびれます。
    違和感も少なく、読みやすい上質な叙述トリックミステリ。

  • すっかり騙されてしまいました…。

    ページをめくる度に明かされていく真実におもわず、え?え?と声が出るほど。しっかり読んでいたはずなのに…。

    楽しめました。

  • 一つの事件を二人それぞれの視点で紐解き、真相を推理していくのだが、見事に騙された。
    特に気にもとめずスルーした箇所にヒントが隠されていた。
    全てを読み終えてからタイトルを改めて見ると、合点がいく。

    時代背景など古臭さは感じてしまうものの、昭和40年代に国内最初の叙述トリックを完成させたという事実は素直に評価したい。

  • わからなかったわぁ…
    そんなに古い感じがしなかったのだが、結構前の作品でびっくり。でも、ちょっと納得。

    2人の人間が、作家、坂井正夫の死を追いかけ、調べていく。でも実は…

    よく読めば人物像でわかったかもしれないのに、残念。
    でも、やっぱり1年のズレは気づかなかったかな。
    解説を読んで、二回改訂されたとの事。それも面白かった。

    まあまあでした。

  • 叙述トリックという手法にすっかり騙されて(^^;;
    この作品が、叙述トリック国内初みたい。
    古い作品だけど、3回ほど改訂&改題されている事からも名作なんやろな。
    古き良き時代の作品やな。
    殺意シリーズは、まだ何冊か出てるので読んでみよ(^-^)v

  • 1人の被害者、1つの事件。
    その事件を調べる探偵役が2人、
    そして浮かび上がる容疑者も2人。

    完璧な密室殺人。
    そもそも殺人事件なのか。自殺ではないか。

    事件だとしたら、犯人は?動機は?
    どうやって殺したのか?

    4章の「真相」に書かれた
    作者からの挑戦状を前に、
    あれこれと推理してみました。

    何も当たりませんでした。
    いや、正確には惜しいところまでは
    自力でたどり着きました。


    上記のあらすじがそもそも間違っていた。
    被害者は2人、事件も2つ。
    そして探偵役の1人が犯人。
    1年ズレていたなんて…!

    だから『模倣の殺意』なのか。

  • あれに似たトリックだなーと読後に思いましたが、出版が昭和の40年代であり、あとがきをみると、後に似たようなトリックが出回ったとのこと。なるほど! これが元祖なのでしょうか。

  • 確かに今はもうこの手の叙述ミステリが溢れてるけど、当時は新鮮だったんだろうなー。
    個人的には柳沢さんが列車に乗ってなかったところを見破るトラックの表記(小柴→???)のくだりが好き。

    ・やたらみんなタバコを吸う
    ・個人情報もらしすぎ
    ・固定電話とか交換手とかカメラのトリックとか
    ・名前がめちゃめちゃ古風
    昭和ならでは。

  • またまた未来屋書店さんのミステリー売り場で自分が購入。

    ↑このミステリー売り場はこれまで随分楽しめただけにかなりハードルあがってしまった(^_^;)

    七月七日、午後七時。作家 坂井正夫が青酸カリによる服毒死と遂げた。
    中田秋子、津久見伸助はそれぞれの見地から真実を追いかける。

    中田、津久見と交互に真相に近づいていくのだが、真実は!!

    あー!そういう落ちかぁ!
    まぁ、騙されたっちゃ、騙されたわけだけど、少々後味が良くない。

    最初はアリバイ崩しか!?と思ったが、これは叙述トリックか(^_^;)

    私にはちょっとイマイチでございました(^_^;)

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著者プロフィール

1935年群馬県生まれ。早稲田大学文学部卒業。 66年に「闇の顔」で第1回双葉推理賞候補になる。『新人賞殺人事件』(後に『模倣の殺意』に改題)で単行本デビュー。叙述トリックを得意とし、『空白の殺意』『三幕の殺意』『天啓の殺意』などの著作がある。2009年逝去。

「2022年 『死の湖畔 Murder by The Lake 三部作#2 告発(accusation) 十和田湖・夏の日の悲劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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