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本 ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784488451011
作品紹介・あらすじ
小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校1年生。きょうも2人は手に手を取って清く慎ましい小市民を目指す。それなのに、2人の前には頻繁に謎が現れる。名探偵面などして目立ちたくないのに、なぜか謎を解く必要に駆られてしまう小鳩君は、果たしてあの小市民の星をつかみとることができるのか? 新鋭が放つライトな探偵物語、文庫書き下ろし。解説=極楽トンボ
■目次
「羊の着ぐるみ」
「Your eyes only」
「おいしいココアの作り方」
「はらふくるるわざ」
「狐狼の心」
感想・レビュー・書評
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タイトル『春期限定いちごタルト事件』と表紙の学生から想像する作品世界は明るく、楽しく読めそうだなと想像しながらページを捲った。最初のページには、中心人物である小鳩と小佐内の紹介が記されていて、クスッと笑いそうな話になるのかなとも想像した。本作品は5編の作品で描かれている。各タイトルは『羊の着ぐるみ』『For your eyes only』『おいしいココアの作り方』『はらふくるるわざ』『狐狼の心』。そして、前後にプロローグとエピローグが描かれている。
まずは、『プロローグ』。小鳩常悟朗の夢のシーンから始まる。目覚めた朝は、高校の合格発表の日。小鳩のつぶやきは、何とかうまくやりたいといった内容のもの。この段階では、その心理状態はわからないまま、『羊の着ぐるみ』へと読み進める。始まりは、船戸高校の合格発表のシーン。小鳩が自分の番号を見つけた。一緒に来ていた小佐内ゆきが見当たらず、携帯で連絡。校門で待つ小鳩。小鳩が辺りを見回すと、人目を避けるように立っている小佐内。その状況からも目立つことを避けている様子が窺える。小佐内も合格していたことを小鳩に伝える。合格発表という喜びが溢れるような状況は、二人にはない。それが、二人の関係や個性を際立たせているなと感じる。
そのような中、小学校の同級生だった堂島健吾が、小鳩に声をかける。背が高く、肩幅の広い姿は、小佐内とは対照的で、その容姿や言動からも小鳩と小佐内とは真逆の個性が際立つ。健吾も船戸高校に合格していた。つまり、同級生となる。この先の展開での関わりが楽しみになる。
その後、小鳩と小佐内は合格祝いに喫茶店に行き、小佐内はいちごタルトを注文する。そこでの会話にタイトルの「春期限定いちごタルト」の話題が出る。他の喫茶店にある小佐内のお気に入りというもの。この「春期限定いちごタルト」がこの後の展開にどう関わっていくのかを楽しみにしながら読み進める。ここでの会話で明らかになるものは、二人が完全なる小市民を目指しているということ。この言葉が面白くて、今後の展開がますます楽しみになってくる。
そのような中、高校生活が始まる。4月半ばの放課後、小鳩は健吾から呼び出しを受ける。健吾からは、捜して欲しい物があると言われる。それは、ポシェット。持ち主は、吉口という女子生徒。盗まれたらしいということ。中身は、リップクリーム、ボールペン、手帳など、金目のものはないという。ここまでで、健吾が小鳩に頼んだというところに、二人の関係性を想像する。また、捜して欲しい物が女子生徒のポシェットというところにも、何かこの話の展開の鍵になりそうな感じを受けていた。
健吾は、下村、高田という男子生徒にも小鳩同様に頼んでいた。なので、吉口本人も合わせて5人で手分けして探すことになる。盗まれたかもしれないとはいえ、健吾の捜索への熱量が強いなとも感じていた。また、小鳩以外の二人の生徒の素性も気になりながら読み進める。結局30分捜索し見つからなかった。その間、小鳩と一緒に下校しようと小佐内は待っていた。この二人の関係も面白く感じていた。小佐内と会うと、小鳩はこの30分間の出来事を小佐内に話し始めた。その内容は、小鳩が推理している内容だった。小鳩には、そのような力があるということなのかと、楽しみながら続きを読み進める。
小鳩の推理は、校舎の4階を担当して捜索しているはずの高田が外に出ていて、そのことを知らせていたことに違和感を感じたということだった。なぜ、外に出なければいけなかったのか、そこを推理する小鳩の着眼に思わずなるほどなと呟いていた。
その後、小鳩の推理によって、小鳩と小佐内は校舎周りを捜索し、ついにポシェットを見つける。さらに、ポシェットの中からあるものを発見し、小鳩の推理は確かなものへと。そこに高田が現れる。事態は急変していく。その展開に驚きながらも、高校生の純粋さも感じる。
ラストは、小鳩と小佐内が下校後一緒に行こうとしていたクレープ屋のシーンで、ほのぼのとしたやりとりが展開される。これからの二人の関係や出来事を楽しみたいなという気持ちを膨らませながら読了する。
『For your eyes only』は、入学から1ヶ月経過した下校途中の本屋での、小鳩と小佐内のやりとりから始まる。タイトルにもなっている「For your eyes only」というタイトルのスパムメールが小鳩に送られてきていた。それについての二人のやりとりが続く中で、作品タイトルの「春期限定いちごタルト」を食べに行こうと、小佐内が小鳩を誘う。そして、アリスでの限定タルトはこの日が最終日で、二人が店に訪れると、最後の2つが残っていた。楽しみにしていた小佐内の喜びが伝わってくる。
その後、コンビニに寄って小佐内は牛乳を購入。そこで、小佐内にとって辛い事件が起こる。前籠にタルトを入れていた自転車が、二人の目の前で盗まれ逃げられる。何ということだろう。よりに寄って小佐内がずっと楽しみにしていたタルトごと盗まれるなんて。その次の日、場面は変わって、放課後に健吾からの呼び出しを受ける小鳩。その内容は、美術部に一緒に行って欲しいというもの。健吾は新聞部に入部し、美術部を取材するという。小鳩の驚きが伝わる。これまでの健吾の言動からは新聞部と美術部取材がピンとこないところが、また面白く感じる。米澤さんによる物語の展開と人物描写にはまっていく感じがする。
その後、美術部に着くと、待っていたのは勝部という先輩。勝部は健吾に依頼したい内容があった。それは、ある絵についてのこと。そうと知って健吾は小鳩を呼んでいたのだ。この辺りの健吾の小鳩への頼り方は、前話のポシェットの捜索とも重なる。困ったら小鳩を頼る。というのが健吾のやり方で面白く感じる。当事者の小鳩は大変だろうけれど。その絵は大浜という卒業生の油絵の作品だった。2年間、美術部室で保管されていた。その表現方法は独特な感じで、想像することが難しかった。そしてさらに不思議なことに、大浜さんが残した作品はもう1つあり、それが、全く同じ絵だったということ。このことが意味するものを解き明かしていくのだなと想像するが、この段階では一体どうなるのだろうと先の展開の予想が難しかった。勝部は、大浜にも連絡が取れず、この二枚の絵の保管に困っていて、自分が卒業するこのタイミングで真相を探り、その内容によっては処分しようと考えていたのだ。その流れで、健吾や小鳩が関わっていくところに、この話の面白さが感じられた。そして、この話の顛末を小佐内は知っていた。何と、小佐内が双眼鏡を使って、美術部室での様子を観察していたのだった。小佐内も絡んできて、さらに面白くなりそうな期待が膨らむ。小佐内も考えたいというので、小鳩は2つの作品をカメラで撮ることになる。そのような中、新たな情報が勝部から伝えられる。それは、絵の題名で『三つの君に、六つの謎を』。カメラの画像と作品の題名をもとに考える小鳩と小佐内。二人の推理が始まる。この先の展開が楽しみになる。どのように解明されるのだろうかな。
小佐内が画像を拡大し気付く。同じ絵ではなく、同じような絵だということに。いよいよ解明されるのだろうなとページを捲るスピードが速くなる。小鳩は美術室を訪れ、健吾と勝部に小佐内の推理を伝える。その内容に驚きながらも、絵の謎が解明できてスッキリとした思いも膨らむ。しかし、この絵を大切に保管していた勝部には、残念な気持ちにもなるだろうな。それでも、これで一区切りついたということは勝部にとっても良かったのではないかな。そんな思いを持ちながら読了した。
『おいしいココアの作り方』は、日曜日の街で、小鳩が小佐内を見かけて、会話するところから始まる。小佐内が街に出て買い物をしていたのには理由があった。それは、辛いことが起こったので、気を紛らわすためだった。辛いこととは自転車を盗まれ、その自転車に乗った人が盗みを行っていたということに関連していた。しかし、その事実ではなく、その自転車を見ていた人が警察に知らせ、警察から高校に連絡が入り、生徒指導室で担当先生にいろいろ尋ねられる中で、盗まれたことを責められたことにあった。盗まれたことだけでもショックなのに、そのこと自体を責められて気持ちは沈むだろうな。ましてや、小佐内のこれまでの人物像だと、一層落ち込みそうな想像が広がる。
二人でいるところに、健吾からの家に招こうとするメールが届く。二人で健吾の家に訪れると、美味しいココアを飲むかときかれる。健吾による美味しいココアの作り方のレクチャーと調理が始まる。健吾のこだわりと想像していた人物像とのギャップに面白さを感じる。そこから新たな展開が始まる。健吾の姉である知里が登場する。知里は二人に話しかける。内容は、謎解きのような話。具体的には、台所のシンクには水がついてない。つまり、水道を使った形跡がないということ。ココアを作るには、温めたミルクを使うのだが、鍋などの道具を使用した形跡がないということ。知里からの投げかけは、その謎を二人はどのように推測するのかといったことであった。知里からの謎解きの挑戦状のように感じる。面白くなりそうと感じつつ、読み進める。
知里と小鳩、小佐内のやり取りが続く。そこでたどり着いた着目点は、美味しいココアを3杯作るには、濡れた物が4つ必要であり、その1つが見当たらないということ。このことが小鳩にとって気付きのポイントとなり、謎を解いていく。その場面は、心地よく面白い。ラストは、健吾の家から帰る小鳩と小佐内のやりとり。この二人にしかわからないような内容。そこからも二人のことを想像しながら、次の章への楽しみを膨らませて読了する。
『はらふくくるわざ』は中間考査が終了する場面から始まる。考査も終わり、小鳩が家に戻り眠っているところにかかる小佐内からの電話。内容は、ケーキ屋の「パンプティ•ダンプティ」に一緒に行ってほしいという誘い。小鳩が約束の3時前に「パンプティ•ダンプティ」に着くと、そこはケーキ屋だった。この展開の面白さがずっと続いている。小佐内が小鳩を誘う時は、何かが起こる前触れだろうな。とはいえ、小佐内の誘いに従順に付き合う小鳩。温かくて微笑ましい関係だな。
小佐内も店に着き、二人で入店する。その店は、1500円のケーキバイキングを行っていた。小佐内はケーキバイキングを注文。小鳩は単品を注文。それぞれの嗜好が感じられる。そして、それぞれが食べている途中で中間考査の話になる。そこから、新たな展開へ。最後の考査である理科Iの終了間際の時の話。小佐内が解答できていない問題の答えを思い出そうとしていた時に起こった出来事。それは、後ろのロッカーの中から、栄養ドリンクの瓶が落ちて割れた音に驚き、小佐内が解答できなかったという話。小佐内の悔しさは大きいだろうな。もう少しで解答となるものが浮かびそうだっただけに。それで、小佐内は終了後に小鳩に電話したけど、繋がらなかったと打ち明ける。繋がらなかった理由は、携帯を学校に忘れていたからだと話す小鳩。
店を出て学校に戻る小鳩。自分の携帯を手に入れてから小佐内の教室に行き、小鳩の推理が始まり、ワクワクしてくる。そこには、理科の考査中に瓶が落ちることによって得をする人物がいたという証拠となるものが残っていた。小鳩の推理が鋭く描かれていて、爽快感を得る。「パンプティ•ダンプティ」に戻った小鳩は小佐内に、証拠や推理を語らない。小佐内は小鳩に何も尋ねない。この辺りの互いを分かっていて、探り合わない感じの描写も面白く、二人の適度な距離を置く関係が独特で面白い。その状況を想像し微笑みながら読み進める。ラストは、盗まれた小佐内の自転車に乗って通り過ぎるサカガミが登場するシーンも出てくる。次の章での展開の楽しさを膨らませて読了する。
『狐狼の心』は、前章の翌日、学校での弁当時間の放送から始まる。内容は、生徒指導室まで来るようにといった小佐内の呼び出し。そこで、告げられた内容は、盗まれていた小佐内の自転車が見つかったということと、自転車は車に轢かれているということ。自転車を確認に行く小佐内と小鳩。道路脇に見つけたその姿は無惨なものだった。昨日のサカガミが小佐内の自転車を乗っていた姿と場所から、小鳩の推理が始まる。小鳩が推理力を発揮し顛末を語る。その残念な内容を耳にする小佐内の心痛を想像する。小鳩の推理をもとに、実際に起こりうる可能性を検証する二人。そして実際の顛末を確信する。見事だなと思わず呟く。ここで、小佐内は怒りの感情をもって行動に出ようとする。そうなるのも仕方がないだろうなとは思う。
止めている小鳩にも変化が出る。行動に移す小佐内と共に動こうとするが、小佐内に制止される。二人にしかわからない世界があらわされる。この先の展開はどうなってしまうのだろうという不安も膨らむ。ここから新たな展開へ。小鳩は健吾を呼び出し、小佐内の自転車が破損するに至った顛末を話した。そして、小佐内の用心棒を独断で依頼する。ここで小鳩と健悟は言い合いになる。二人のそれぞれの言い分に筋が通っているように感じ、このままでは小鳩の依頼を、健悟は簡単には承諾しないだろうなと想像する。しかし、健吾が納得していない状態から判断し、小鳩は小佐内の身を案じる気持ちの強さから、推理の内容を具体的に話し始める。サカガミが小佐内の自転車を盗み、乗り遅れた自動車学校のバスに追いつき、乗ろうとしていたという推理から、運転免許証の取得の目的に話が展開していく。その推理に驚愕しながらも、面白くも感じ、どんどん先を読み進める。
その小鳩の推理には、小佐内の怒りや行動の理由に、自転車を盗まれ壊されたことではない、もっと大きな犯罪に係る内容が出てくる。米澤さんの物語の展開の仕方や人物描写にも感心する。そして、二人は小佐内を守るために自動車学校へと潜入する。そこには、変装した小佐内の姿があった。驚く二人。小佐内は自動車学校で、すでにサカガミの悪巧みの証拠を掴んでいた。さすがだなと感心しながらこの章を読了する。
最終章『エピローグ』は、新聞記事の内容から始まる。それは、不正免許で詐欺未遂といった内容。サカガミが絡んだ事案が、警察によって治ったのだなと理解し、そこに至る小佐内の行動力に感心し驚く。小市民でありたいという小鳩と小佐内。でも、悪事の根絶に向かった時には、小市民ではなくなる。この辺りに二人の本音と裏腹な内心を感じて、魅力的に思う。
喫茶店で待ち合わせる小鳩と小佐内。小市民を目指している二人。その意思をもとに、今回の案件について反省する小佐内。それを聞きながら小鳩も反省する。何とも言えない面白い関係。穏やかなラストを迎えそうだなと思っていたのに、もう一波乱。喫茶店で小佐内の後ろの席にいたカップルが言い合いになり、ひょんなことから小佐内にコップの水が浴びせられる。喫茶店を出ていく女、その後を追う男。そのカップルを追う小佐内。それを見ている小鳩。なかなか小市民になれそうもないな、と呟きながら面白さを感じつつ読了する。
私にとって『可燃物』以来の米澤穂信さんの作品を読了した。『可燃物』とは違った面白さがあって、米澤さんの描く魅力的な登場人物や予想外の展開の連続による面白さを存分に味わった。この作品はシリーズになっているので、残りの作品も読んでみたい。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
平穏な日々を送りたい高校生、謎に挑みたくないのに挑む不思議なミステリー #春期限定いちごタルト事件
■あらすじ
高校一年生の小鳩君と小佐内さん、彼らはいつも静かに高校生活を送っていた。彼らは中学時代に苦い経験があり、「小市民」のような平穏な日々を送るよう心に決めていたのだ。しかし彼らのもとに様々な相談ごとがされ、事件にも巻き込まれてしまう。青春ど真ん中の高校生たちによるコージーミステリー。
■きっと読みたくなるレビュー
まさに青春時代、一冊丸ごとパステルカラーに包まれたような作品ですね。いつものとおり先生の文章が美しく、読んでいると心地よい世界に誘ってくれます。
さて本作、一番の魅力は不思議な探偵たち。探偵二人っていうと、ホームズ&ワトソン役かなと思いきや全く違う。事件解決のために、能力もあるし意思もあるのに、あえて制御しているという二人。本来探偵役は、人助けのためのあるはずなのに、何故なのか… もちろん読んでいけば理由は分かるのですが、これは策士ですね。こんな探偵たちは見たことがない。
いつもは何もない静かな水面にも関わらず、何かのきっかけで徐々に水面が揺れてゆく。何がでてくるんだ?と気になっていると、やっぱり出てこない。やっと顔出したと思ったら、遠慮がちにひとことだけ言って、水面に戻っていく。
全く力強い主張をしないくせに、読者の記憶に刻まれるという影響力、お見事一本です。
ストーリーは、ポシェットの盗難、美術部に残された絵の謎、ココアの入れ方など、日常で発生した様々な謎に挑んでゆく。これまたひとつひとつが素朴なんですが、謎解きも素朴なんですよ。
もちろん謎解きはロジカルに解かれるのですが、決して派手ではない。それでもしっかり人情味と優しさが溢れていて、何なんでしょうか、このしっとりした気分は。特に終盤の謎解き&二人の関係性の昇華が圧巻でしたね。何なんでしょうか、このエレガントさは。
さすがは米澤先生、有り体な青春&コージーミステリーではない唯一無二の内容でした。続編も期待したい一冊ですね。
■ぜっさん推しポイント
若かりし頃の独特の悩みというのは、淡く切ないですよね。
子供から大人に成長する中で、いつのまにか周りに調子を合わせたり、空気をよんだ発言をするようになる。本作では主人公たちが「小市民」化することで、大人になっていくのですが、なんだか寂しい感じがする…
本作の終盤、親友の健吾君と小鳩君のやりとりは、まさに青春の1ページ。子ども達には成長して欲しいと思うけど、大人になるまで心の機微だけは変わらないで欲しいと思いました。 -
やばいよ!やばいよ!アニメが始まってしまった!
急いでアニメ原作の春期限定いちごタルト事件を読み出す。「氷菓」を基準に考えていたので、最初はどうでも良い推理を披露していて、あまり面白いとは感じなかった。最後の狐狼の心で話が動き出す。
俄然、興味がでてきた。アニメも非常に丁寧に作られていて期待大。 -
約3年ぶりに読む米澤穂信さんは小市民シリーズです
面白くないわけじゃないんだけど、そこまで好みでもないんよな〜っていう微妙なポジションだったのでかな〜りご無沙汰していた米澤穂信さんなんだが、秋さんがシリーズ最終作となる『冬季限定ボンボンショコラ事件』を絶賛していたので最初から読んでみることにしました
うーん、やっぱクセあるね米澤穂信さん節
嫌いと言うほどじゃないけど、ちょっと気になる
ちょっと止まるね
で中身ね
いわゆる学園ミステリーよね
事件自体はとりたててなにか言うほどのことはないので、小鳩くんと小山内さんのキャラよね
ここが肝よね、肝吸いよね
うーん、なんかね悪くはなかった
まぁ、まだまだこっからって感じかなー
サクッといけたのでサクッと最後まで読んじまいましょ!-
2024/12/29
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またシリーズに手を出してる!!師匠の師走とは一体…?!
今年は師匠の弟子入りできて楽しい年でした♪好き勝手書いていこうと思います。
本年もお...またシリーズに手を出してる!!師匠の師走とは一体…?!
今年は師匠の弟子入りできて楽しい年でした♪好き勝手書いていこうと思います。
本年もお世話になりました、来年もよろしくお願いします♪2024/12/29 -
2024/12/30
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米澤穂信氏の高校生を主人公とした、日常系ミステリ<小市民>シリーズの第1巻。米澤氏には、高校生を主人公とした作品がほかに、<古典部>シリーズと<図書委員>シリーズがある。私はそのどちらも既に読んでいる。本シリーズだけは未読だった。表紙カバーが、どうにも合わなくて(?)、敬遠していた。本シリーズは、アニメ化され放送中である。それを見たら、原作も読んでみたくなったのだ。
本シリーズに登場する小鳩常悟朗は推理型の「元名探偵」、小佐内ゆきは「元ハードボイルド探偵」として設定されているとのこと。小鳩常悟朗と小佐内ゆきが「小市民」を目指すようになった経緯が、いずれ明らかになるのだろうか。 -
以前から気になってた「小市民シリーズ」
そもそも小市民シリーズってなんだ?って
思ってましたが、読んで良く分かりました。
氷菓や、本と鍵の季節とはまた違った学園もの
であるものの、
読みやすさや、一種の優しさの様な著者らしさは
しっかりとありました。
夏季も楽しみです。 -
小鳩くんと小山内さんが「小市民」を目指すきっかけはやんわりとしかわからず初めの方の話はあまり乗れなかったが、『狐狼の心』で健吾に話する所からパチっとはまり楽しめた。今後の小山内さんの狼っぷり楽しみ。スィーツお腹いっぱい。
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111108さん♪
本書が小市民シリーズの第一作目ですかね?
古典部シリーズとの違いが気になるところですが、私がこちらを読むのは大分先にな...111108さん♪
本書が小市民シリーズの第一作目ですかね?
古典部シリーズとの違いが気になるところですが、私がこちらを読むのは大分先になりそうです(^_^;)2024/08/29 -
たださん♪
米澤さんかぶり、嬉しいです!
『遠まわりする雛』は古典部四人のそれぞれエピソードが深くていい短編集ですよね!「心あたりのある者...たださん♪
米澤さんかぶり、嬉しいです!
『遠まわりする雛』は古典部四人のそれぞれエピソードが深くていい短編集ですよね!「心あたりのある者は」が「九マイルは遠すぎる」オマージュ作なのは分かりましたが、「あきましておめでとう」が「十三号独房の問題」オマージュ作とは!二人の距離の近さに勝手にドキドキしてましたが、たださん言うように、すぐに恋だの何だのにくくらない所がまた米澤さんの良さですよね。
この「小市民シリーズ」もそういう点では「古典部シリーズ」と同じです。でも、もうちょっと軽め路線を狙ってるのかな?古典部がご飯だとしたら、小市民はスィーツってところでしょうか?‥ってスィーツがいっぱい出てくるからの連想かも(^_^;) でも、今のところ重めの物を読んだ後にさらさらいけて嬉しいです。たぶん本書が一作目。たださんも重厚本の箸休め的にどうぞ。2024/08/29 -
111108さん♪
確かに米澤さんかぶりでしたね!
「小市民」シリーズ、手軽さが良いということで、是非読みたいと思います(^^)
まあ、以...111108さん♪
確かに米澤さんかぶりでしたね!
「小市民」シリーズ、手軽さが良いということで、是非読みたいと思います(^^)
まあ、以前読んだ「倫敦スコーンの謎」で気になってはいたのですけど、米澤さんは相変わらず高校生の様々な感情の機微を上手く書かれますよね。
「あきましておめでとう」は、読んでいてこれはもしやと感じまして、サバイバルまではいかないですけれど、そこからどうやって○出するのかと外部との意外な連○方法が、もうそっくりで、最後の決め手となった伏線も心憎いばかりに渋かったですね。2024/08/29
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久しぶりに名駅を歩いていたら、アニメ化させるとのことで小市民シリーズの特設展示がありました。
JR東海とのコラボらしいです。
最初は謎解き目当てに近づきましたが、試し読み冊子が無料で配られているのに気づいたのでいただいてきました。
これまで米澤穂信さんの作品は一冊も読んだことが無くて、でも店頭でよく見かけるし氷菓なんかは色んなところで紹介されてるから読みたいで登録はしていましたけど。
試しに読んだらしっかり好きな世界観でした。
しっかりと物語の中に没入します、というよりさせられますと言うべきでしょうか。
私たちの日常も考えればミステリーがあふれているのかもしれないですね。
小鳩くんと小山内さんのわかりそうでわからない距離感がこの物語の魅力を引き上げてると感じます。
多分に漏れず限定の帯に食いついてシリーズ一気に買ってきました!
もちろん好みの作品だからこそです。
感想というより、自分の話ばかりで恐縮です…
「おぼしきこと言わぬははらふくるるわざ」なので。 -
小市民シリーズ!
米沢さんの学生さんシリーズは初々しく、ちょっと苦いんだよね。
まだまだ続きがあるから、さっそく夏を読もう。
無理に自分を抑え込まなくてもいいけどなー。 -
小市民シリーズ1作目。古典部シリーズとはまた違った味わい。小市民でありたいのにそうならない二人の日常が面白い。
著者プロフィール
米澤穂信の作品





