春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 6897
レビュー : 897
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488451011

感想・レビュー・書評

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  • 「小市民」として穏やかな生活を送るために、お互いを楯にし合って、
    面倒なことには首をつっこまない。

    おもしろい関係だけど、自分に能力があるのがわかってて、
    なんだかちょっと嫌味な感じ?と思いつつ
    おいしそうなクレープやいちごタルトに目を奪われつつ読んでいたら。。。

    「小市民」たることに小鳩くんより熱心だった、影の薄い小佐内さんが
    大事ないちごタルトを乗せた自転車を盗んだ犯人に遭遇して
    小動物のような容姿からは想像もできないような
    本性を現し始めるあたりから、俄然おもしろくなってきます!

    小佐内さんの過去に何があったのか、次を読まずにいられない♪

    • まろんさん
      torachanさんおすすめの本だったから、はりきって読んじゃいましたよ~♪

      ココアはもちろん飲みたくなりました!
      そして、うちのレンジで...
      torachanさんおすすめの本だったから、はりきって読んじゃいましたよ~♪

      ココアはもちろん飲みたくなりました!
      そして、うちのレンジで牛乳パックがまるごと温められるか試し!

      。。。安いレンジだから高さが足りなかった(ノ_・。)

      パフェと栗きんとんは図書館に置いてなかったので、ブックオフに向けて
      さがれ~さがれ~の呪文唱え中です(笑)
      2012/05/18
    • 雀宮さん
      小鳩くんの事、これって中2病ってやつ?なんか嫌味・・・とか思いながら読んでました(笑)
      小佐内さんの本性見えてくると、振り回されて面白いで...
      小鳩くんの事、これって中2病ってやつ?なんか嫌味・・・とか思いながら読んでました(笑)
      小佐内さんの本性見えてくると、振り回されて面白いですよね(^^)
      2012/05/28
    • まろんさん
      雀宮さん、こんばんは!

      そうそう、まさに中2病って感じですよね。小生意気な感じが(笑)

      小佐内さんは、中盤までの影の薄さから、
      まさか「...
      雀宮さん、こんばんは!

      そうそう、まさに中2病って感じですよね。小生意気な感じが(笑)

      小佐内さんは、中盤までの影の薄さから、
      まさか「とてつもない執念深さ」を隠していたとは
      予想だにしてなくて、びっくり!
      過去にどんな執念深さを発揮していたのか、興味津々です♪
      2012/05/28
  • もともと好きな作家ではあるけれど、古典部シリーズを読んだ折に、ラノベっぽいシリーズものより、もうちょい重い単体もののほうが好みだと思い、小市民シリーズには手を付けずにきました。読んでみたら、なんすかこの、決して爽やかとは言いがたい青春の楽しさは。

    どういう理由なのか、高校入学と同時に小市民を決め込むことにした小鳩くんと小佐内さん。目立たず地味でいようと努めているのに、ふたりを襲う日常の謎。

    ふたりが「恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係」という不思議。小鳩くんの側からしか書かれないので、小佐内さんのほうにも恋愛感情はないのかと訝しみつつ読みましたが、途中からそんな感情はこのふたりには邪道だとすら言いたくなります。

    ちっこくて、控えめで、たまに察してちゃんで、時に背後霊のような小佐内さん。しかしその実……なキャラにもう首ったけ。彼女の過去に何があったか知りたいし、この先どうなるのかを見届けなければ。正義感あふれる堂島くんも外せません。

    お一人様一個限りのタルトって、ピースやと思ったらホールかいとツッコミを入れたくなったりも。小佐内さんとハンプティ・ダンプティへ行きたい。

  • 新刊で買って以来、何故か長期間積読にしていたシリーズ。米澤穂信大好きなのに何故…。米澤氏がラノベ的作家からすごい勢いで成長していく過程で読む時期を逸してしまった。

    中身はお馴染みの米澤ワールドで古典部よりもさらに地味で乾いた風味。この作者の、全てに対する微妙な距離感がいいんだな。

    余談ですが、印象派の絵に対する小鳩君の感想はよくぞ言ってくれました、我が意を得たり、てな感じで嬉しかったよ。

  • 高校生なのに、青春真っ盛りなのに、枯れたような雰囲気さえ持つ小鳩くんと小佐内さん。
    清く慎ましい小市民を目指すって、何?
    何とも不可思議なはじまりでしたが、小市民らしからぬボロが出てきて、二人の持つ傷の深さに切なくなりました。

    「日常の謎」解きは着眼点が面白くて楽しめたけど、確かに、困ってる誰かの依頼というわけではなく、感謝されたり感心されることもなく、後味の悪さが残るものもあったりで、こんなに立場のない探偵役っていままであったかしら。

    小佐内さんの過去、気になるなぁ。
    二人の関係も気になります。

    ココアは是非やってみようと思います。

  • 再読。
    このシリーズを読むと、ケーキが食べたくなります。ダイエット中は要注意。
    いちごタルトが自転車ごと盗まれるとこは、小佐内さんじゃなくてもショックです。自転車も悔しいけど、最終日に買ったいちごタルトとか、もう絶対悔しい!

    ちなみに内容は古典部シリーズと同じく、日常の謎系。
    個人的には古典部シリーズより軽めじゃないかと。
    ヒヤッとする真相や、ダークな動機も少ないし。

  •  余計なことはせず、慎ましい”小市民”を目指す小鳩君と小佐内さん。しかし、そんな二人の目的に反し、二人の回りには様々な謎が現れ、そしてそれを解く羽目となる。

     日常の謎系統の連作作品。消えた女子のカバンから、不可思議なココアの入れ方、自転車泥棒の謎まで様々。

     印象的だったのは「おいしいココアの作り方」
     小鳩君の友人の家で温かいミルクココアをごちそうになった二人。しかし、牛乳をどうやって温めたかが分からない。それがどうも気に入らない友人の姉と一緒に、二人が推理を働かせる短編です。

     別にどうでもいい事なのに、それに頭を働かせる三人、特にお姉さんの意気込みっぷりがなんともおかしかったです。そして真相のしょうもなさも、またご愛嬌(笑)。

     謎解きうんぬんよりも、謎が謎であることの魅力と、それが分かってしまった時の、「なんだ、そんなことか……」感が楽しかった短編でもあります。

     現実世界の謎はえてしてそんなものですが、ミステリ小説であるこの本の他の謎は、もちろんつまらないものではありません。

     最終話の「孤狼の心」では、どこにでもありそうな、自転車泥棒の謎が、思わぬ展開につながっていきます。自転車泥棒の行動から、その目的に迫っていくロジックの構築はスリリング!

     そして、主人公コンビのキャラも、不思議な魅力があります。

     二人がなぜ謎と関わらない”小市民”を目指すのか? そこら辺の過去のゴタゴタも気になるところですが、なにより小佐内さんの本性と過去が気になって仕方ないです。

     おとなしくてケーキが好きな女子、だと思いきや、読めば読むほど、化けの皮が剥がれそんな分かりやすい女子、という感じが無くなっていきます。かなりの黒歴史があるのでしょうか(笑)

     シリーズはこれから、『夏季限定~』、『秋季限定』と続いていくみたいですが、そこで二人の過去により焦点があてられるのかも気になるところです。 

  • 小市民シリーズ第1弾。
    主人公の小鳩君と小山内さんは、何故小市民を目指すのか。
    そこが引っかかってたんだけど、カバーイラストと
    最初の方の軽い日常系の謎に、まんまと騙されました。
    中学時代の反省で小市民を目指したのはわかったけど
    当たり障りのない軽い話から始まって
    少しずつ怪しくなっていく。小山内さんが!
    狐と狼か・・・過去に何があったのか気になります。
    続きを読むしかあるまい。

  • きっかけは古典部シリーズ、からのこの小市民。氷菓に続いてアニメ化してみても面白そうだなと思ったり。
    日常の謎を解いていく、いわゆる人の死なないミステリ。解説にもあるけどキャラなどの描写が控えめでたしかに気になるな。
    小鳩君と小佐内さんの過去が「わたし、気になります」

  • 人一倍「執念深い」小山内サンと人一倍「口を出したがる」小鳩クンとは、おなじ高校に通う同級生。ふたりとも、どうやら過去にそんな性格が災いし手痛い目にあっている様子。高校入学を機にそんな「短所」を封印し、「小市民」として地味ながらも穏やかなスクールライフを送ろうと誓うふたりだったが、皮肉なことにそんなふたりの前に次から次におかしな事件が起こり……。

    いわゆる学園を舞台にした「日常の謎」モノ。文庫書き下ろしの四部作。この『春期〜』は、第1作だけにまだまだプロローグといった印象。今後に期待をもたせる感じ。「おいしいココアの作り方」は、もっと単純なやり方もあるように思うのだが、賢吾のキャラクターに引っかけつつ、読者が思いもしないような方法を披露したかったってこと、かな?

    ※アアルトコーヒー庄野さんからのおすすめ本

  • 米澤穂信の『春期限定いちごタルト事件』を読了。

    ここのところずっと殺人のあるミステリばかり読んでいたので、息抜きの意味も含め日常の謎、所謂コージーミステリを扱った本作を読んでみようと思った次第。恐らく同作家の『氷菓』以来だろうか。

    本作は連作短篇という形をとっている。しかし殺人がないからといって、つまらない訳ではない。ミステリに明るくない人は、推理小説となるとすぐ殺人事件と結びつけて考えることがままあるが、それは大きな間違いだ。しかし興味の無い人にとっては、それも致し方ないことなのかもしれないが。

    脱線しかけたので感想に入る。まず思ったのは、やはり日常の謎も良い、ということ。全体的にユルい感じではあるものの、ミステリ要素はしっかりしているからだ。

    そして日常の謎というだけあって、殺人事件ものより遥かに現実的な謎が提示される。そしてその難易度と答えも納得のいくもので、よく出来ていると感じた。ただ、面白さの面でいうと、一般的に認知されているミステリにはどうしても劣るのは否めない。

    だが、主人公の小鳩君と小佐内さんの少し変わった関係はこのシリーズの一つの注目点だろう。二人は過去の出来事でトラウマを持っている様子。常に小市民であろうと心掛けているが、その理由が実に分かり易い。といってもそれは小鳩君の場合であり、小佐内さんの過去に何があったのかは明かされない。本作のタイトルにある「いちごタルト事件」では、彼女に恐ろしさすら感じるところもあり、過去に何があったのか非常に気になる。

    現在この「小市民シリーズ」は三作目まで出ている。いずれ読むことになるだろうが、今から楽しみである。

著者プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気に。2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。2018年12月14日、集英社から新刊『本と鍵の季節』を刊行。

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