秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 523
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488451066

作品紹介・あらすじ

ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ-。

感想・レビュー・書評

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  • 放火犯の追及に小鳩くんや小佐内さんがなんやかやと関わっていくのはお約束の感じ。2人が、ただの小市民でいるわけがないのだ。新聞部の部長になった瓜野がどんどん深みにはまっていくようで不穏な雰囲気になっていく。まあ、放火事件は結局小鳩くんの工作で解決するのだが、この推理力や細工の手際よさは尋常じゃないよね。仲丸さんと上手くいくわけがない。小佐内さんも瓜野に痛烈なしっぺがえしをして別れることになる。これも小佐内さんお得意の復讐だ。えぐい、本当にえぐい。本当の小市民たちがかわいそうだ。
    小鳩くんと小佐内さんは、元の鞘に収まるしかないんだよね。やっぱりこの2人は異常だよ。普通の人間はついていけない。まあ、筋をばらしてしまったが、細かいところの推理とか動きとかの機微が面白いので問題なし。その辺がこのシリーズの読みどころかも。

  • 2020/07/22読了
    #このミス作品36冊目②

    柔らかいストーリーが良かった。
    犯人探しがどうとか頭を捻らず
    ホッコリした気分で読める。
    とはいえミステリ要素もしっかり。
    春季限定、夏季限定もぜひ読みたい。

  • 立場の異なる2人の視点が入れ替わりながら話が進む
    そのため、見えないところ、読者が認識できないところが存在する。
    裏を書かれたというべきか…いやそんなの知らないし…と言うべきか…モヤモヤとした感覚は残ったミステリーだった。

    犯人も広い視点で言えば、可能性があったが…
    えっ?と思う人であり、なんというか…動機も…ちょっとな〜と思うものだった。
    ただ、解決後に残る後ろ暗さは米澤さんのらしさがみえる

  • 結局、夜通し読んでしまった下巻。怖い、怖すぎる小佐内ゆき!一番敵に回してはいけないタイプ!最後のページを捲った時に早朝の私の心に悲鳴が駆け抜けた。キャーーーーーッ!!!
    自称小市民は自称でしかあらず、結局二人にとっては最高の結末なように思う。このシリーズまだまだ読みたいけど、これでもう終わりなのかな。

  • 袂を分かった高2の夏の終わりから始まる新たな事件。
    てか、二人して別の人と付き合い始めちゃった展開にまずびっくりなんだけど。
    まぁ、離れてみてはじめて、気付かなかったことに気付いたり、わからなかったことが見えてきたりするんです。きっと。

    彼女と一緒でも興味本位の謎解きが止められない小鳩くんと、彼女にいいとこ見せたい新聞部員の瓜野くん。
    物語は二人の目線で交互に語られていきます。
    市内で連続して起こる小さな放火が徐々にエスカレートしていき、季節はぐるっと一周します。
    学内新聞のコラムで連続放火事件を取り上げ、次の犯行場所をつづけて当て、犯人逮捕を目論む瓜野くんに対し、望まないけど無視できなくて事件に向き合う小鳩くん。
    小佐内さんは相変わらず見かけに似合わず恐ろしく狡猾な女性ですが、健気でかわいいところが見え隠れしていていいですね。
    小鳩くんにも高校生らしい素直さが出てきたかな。男としてはなかなかヒドかったもんね。

    恋愛のようで恋愛でないようでやっぱり恋愛なんだろうか。
    たったひとり、わかってくれるひとがそばにいれば充分、なんだよね。

    冬期はいつになるのか。待ち遠しい。

  • 小市民を目指す小鳩君と小山内さんの日常ミステリー第3弾下巻。現新聞部部長の瓜野君は連続放火魔ファイアーマンを捕まえようと躍起になる。その彼の恋人小山内さんは登場が少ないながらも、登場したときは必ず不気味な存在感を放つ。そんな彼女を瓜野君は犯人ではないかと疑いだす。そして主人公小鳩君は陰ながら何か行動しているようで…。第五章、第六章で真相が次々に明らかになると、大どんでん返しが何度も何度も起こって最後の最後までいい意味で裏切られる。やっぱり小市民にはなれそうにない小鳩君と小山内さんのラストステージ

  • 小市民を目指す二人が別れて、小鳩くんにかのじょができました。って、ええ!?バスの場面で……小鳩くん、だめだめじゃん(笑)。二人がそれぞれで「恋人」をつくってみました、という話になっていて、それでも自分の本性を抑えきれないのがよくわかりました。とちゅうまで、新聞部にいらいらしながらも読んでよかった。「あはっ」は秀逸。

  • 水面下のハラハラが楽しかった。
    解説にもあったが、「まさか」と「やはり」が最後まであった。真相は割とあっさりだけど、まあそれも小市民らしい結末なのかもしれない。
    小佐内さんのマロングラッセの話が何ともポエミーで良かったなぁ

  • 小市民の続きが!!!出る!!!!(番外編だけど)という喜びに咽びつつ秋期の話を全く覚えていなかったのでこの度再読。うん、瓜野くんは本当にひどいことをしたよね!!!ある意味で登場人物全員人でなしなので、まともなのは健吾だけなのかもしれない。しかしまあ、改めて冬やるとしても何やるんだ???ってなったよね。読みたいんだけども!!!

  • 超面白かった。さすがの黒さ。やっぱ黒米澤の方が好きだわー。2人とも普通に人でなしだよね。でもそれが魅力的で困る。

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著者プロフィール

1978年岐阜県生まれ。2001年、『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞しデビュー。11年『折れた竜骨』で日本推理作家協会賞、14年『満願』で山本周五郎賞を受賞。『満願』は同年の年間ミステリランキングで三冠をとるなど、話題を呼んだ。近著に『王とサーカス』『真実の10メートル手前』『いまさら翼といわれても』『Iの悲劇』『本と鍵の季節』『巴里マカロンの謎』などがある。

「2021年 『黒牢城』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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