秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)

著者 :
制作 : 片山 若子 
  • 東京創元社
3.94
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本棚登録 : 4410
レビュー : 481
  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488451066

作品紹介・あらすじ

ぼくは思わず苦笑する。去年の夏休みに別れたというのに、何だかまた、小佐内さんと向き合っているような気がする。ぼくと小佐内さんの間にあるのが、極上の甘いものをのせた皿か、連続放火事件かという違いはあるけれど…ほんの少しずつ、しかし確実にエスカレートしてゆく連続放火事件に対し、ついに小鳩君は本格的に推理を巡らし始める。小鳩君と小佐内さんの再会はいつ-。

感想・レビュー・書評

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  • 袂を分かった高2の夏の終わりから始まる新たな事件。
    てか、二人して別の人と付き合い始めちゃった展開にまずびっくりなんだけど。
    まぁ、離れてみてはじめて、気付かなかったことに気付いたり、わからなかったことが見えてきたりするんです。きっと。

    彼女と一緒でも興味本位の謎解きが止められない小鳩くんと、彼女にいいとこ見せたい新聞部員の瓜野くん。
    物語は二人の目線で交互に語られていきます。
    市内で連続して起こる小さな放火が徐々にエスカレートしていき、季節はぐるっと一周します。
    学内新聞のコラムで連続放火事件を取り上げ、次の犯行場所をつづけて当て、犯人逮捕を目論む瓜野くんに対し、望まないけど無視できなくて事件に向き合う小鳩くん。
    小佐内さんは相変わらず見かけに似合わず恐ろしく狡猾な女性ですが、健気でかわいいところが見え隠れしていていいですね。
    小鳩くんにも高校生らしい素直さが出てきたかな。男としてはなかなかヒドかったもんね。

    恋愛のようで恋愛でないようでやっぱり恋愛なんだろうか。
    たったひとり、わかってくれるひとがそばにいれば充分、なんだよね。

    冬期はいつになるのか。待ち遠しい。

  • 結局、夜通し読んでしまった下巻。怖い、怖すぎる小佐内ゆき!一番敵に回してはいけないタイプ!最後のページを捲った時に早朝の私の心に悲鳴が駆け抜けた。キャーーーーーッ!!!
    自称小市民は自称でしかあらず、結局二人にとっては最高の結末なように思う。このシリーズまだまだ読みたいけど、これでもう終わりなのかな。

  • 小市民を目指す二人が別れて、小鳩くんにかのじょができました。って、ええ!?バスの場面で……小鳩くん、だめだめじゃん(笑)。二人がそれぞれで「恋人」をつくってみました、という話になっていて、それでも自分の本性を抑えきれないのがよくわかりました。とちゅうまで、新聞部にいらいらしながらも読んでよかった。「あはっ」は秀逸。

  • 超面白かった。さすがの黒さ。やっぱ黒米澤の方が好きだわー。2人とも普通に人でなしだよね。でもそれが魅力的で困る。

  • 『なあ常悟朗。俺は思うんだが,お前は結局,小市民じゃないんだよ』

    彼らが互恵関係を解消して分かったことは,
    自分たちは結局,小市民にはなれないということだ。

    小市民は連続放火犯を特定したりしないし,
    恋人を応援するために陰で暗躍したりしない。

    小市民の恋人と付き合っても,自分が小市民になれるわけではない。
    ……現実とお菓子は別物なのだ。

    『秋期限定栗きんとん事件 下』

    何者かになりたかった小市民と,小市民になり損ねた狐と狼。
    やはり,住む世界が違うのだろうか。

    日々の物足りなさを補うために,彼らはまた謎とスイーツを求める。

  • 《小市民シリーズ第3弾下巻》

    『そのままではえぐい栗を、誰もが愛するお菓子にするための方法論。
    (略)
    そのままではえぐい小市民を、誰からも疎まれないようにする方法論。』

    栗きんとんとおまっちゃたべたヒ。

  • 小山内さん、相手を陥れるために自らを囮に罠をはるのは・・・相当にヤヤコシイ性格なんだろうなぁ。夏季でも秋季でも、ギリギリのところを行ってる。
    そうして小鳩くんと共に、お互い落ち着くところに落ち着いた。
    2人とも、甘いお菓子を口にしながら会話がとってもスリリング(笑)
    やっぱりこのコンビはこうでなくっちゃ!
    冬季限定はどんなストーリーになるのか楽しみだ。

  • 続きがたのしみ!

  • まさかなと思いつつも万が一と思うドキドキ感が堪らなかった。
    そんなスリリングなミスリードをさせてくれる小佐内さんは未完成ながらも見事なファムファタール。

    冬季限定なんとか事件ではリミッターを外した狐と狼が暗躍し跋扈する内容を期待してしまう。
    ぜひにと次回作を切に願う作品。

  • ミステリーものを推理せずに読む私でも明らかにこいつが犯人だ!とわかってしまいましたが、それでも探偵役の瓜野君がてんで見当違いなことをしてくれるので最後までワクワクしながら読めました。ああ、哀れ小市民…。
    期待していたのは小鳩君と瓜野君の推理対決で小山内さんのハートを掴むのはどっち!?みたいな展開だったんですが、大人しく王子様の到着を待っているようなヒロインはここにはいませんでしたね。

    シリーズを通して終盤じわじわ面白くなる作品でした。続編を待ちます。

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著者プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気に。2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。『満願』は2018年にドラマ化された。直木賞候補にも度々名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。2018年12月14日、集英社から新刊『本と鍵の季節』を刊行。

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