スチームオペラ (蒸気都市探偵譚) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 179
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (412ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488456061

作品紹介・あらすじ

毎朝配達される幻灯新聞が食卓に話題を提供し、港にはエーテル推進機を備えた空中船が着水・停泊。歯車仕掛けの蒸気辻馬車が街路を疾駆する――ここは蒸気を動力源とした偉大なる科学都市。女学生エマ・ハートリーは、父を迎えに港への道を急いでいた。父が船長を勤める空中船〈極光号〉の船内で不思議な少年・ユージンに遭遇したエマは、彼と共に名探偵ムーリエに弟子入りし、都市で起きる奇妙な事件の調査に携わることになる。空想科学世界を舞台にした絢爛たる探偵譚。

感想・レビュー・書評

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  • 電気でもガソリンでもなく、蒸気が全てを動かす世界のお話。この作者さんは何冊か読んでますが初めてハマったかも☆スチームパンクの世界観、各登場人物の名前、時代設定などなど、よく考えたなぁと関心したり。でも最後の最後のトリックが、湾曲したトンネル内で、トンネルよ先にナイフを投げて殺人…ってのがあったけど、そんなやり方あるのかな…と疑問でした。とにかくどっぷり浸かった作品。明日は我が身の地球かもと思わされる作品でした。

  • 蒸気機関が発達した世界。
    そこにボーイミーツガールとミステリー的な謎解きをスパイスで。

  • 突拍子もない、よそうもできない系のミステリーだった。
    個人的に微妙

  • スチームパンクミステリ。
    エマとユージン。
    さいごの最後に明かされる謎解き?、には「そっちか!」と、思わずニヤリとしてしまった。
    世界設定の説明が結構なボリュームの為、読み終えるのに難儀してしまった。

  • ラピュタは文章に出来たんだ!と埒もなく言ってしまうが、スチームパンクの世界観をきっちり文章化している。もっともその理解にアニメ等のビジュアルで脳内補完してるのは確かだが、少し厨二的な漢字と読み方含む、各ガジェットを想像するのが楽しい。物語は、ミステリーとしてはややアンフェアに感じてしまったが、SFとしては19世紀前後の科学知識や物語からの展開が多く法螺として面白かったし、何より少年少女冒険譚としては十分に楽しめた。この世界観(最後の解説編含む)を受け入れられるかどうかで面白みは変わる気がして、ワシは有り。

  •  SFやファンタジーでミステリって、ルール設定が難しいなと感じる昨今。
     スチームパンクでミステリである。

     小説でスチームパンクを読むのはたぶん初めて。なかなか文字で読むとスチームパンクって苦手かもしれないなぁと読み進めてエンディングでひっくり返される。
     なんだこれは。これは予想しない展開であり、痛快である。面白かった!

  • スチームパンクと本格ミステリを融合させた作品。
    スチームによる世界の構築はすごいと思う。ただ、神は細部に宿るとはいうものの、やり過ぎな印象は否めない。最後まで読めばなるほどなと思うところはあるものの、不必要と思えるほどの細部の表現は、読みやすさを阻害していると思います。

  • なるほど、SF絡みのこういうトリックも面白いですね。この世界だからこそ成り立つトリックで、種明かしされると当たり前なんですが、常識として向き合っているものだけに、なかなか本作の舞台中における意味合いに気付けませんでした。「星を継ぐもの」の二番煎じかと一瞬思ったんですが、趣向が全然違いました。個人的には凄く斬新で、かなり楽しく読ませてもらいました。

  • 芦辺拓による、スチームパンク×本格作品。
    テーマ以上に雰囲気がかなりファンタジーだったのが好かないが、これは個人的な趣味の問題か。
    舞台も展開もやたらと大味であったが、転結はしっかりしていて、期待外れでも肩透かしでもなかくてよかった。
    あとはミステリ部分、トリックも布石もかなり緻密でかつ斬新と、魅力あるものなのであるが、どうもお披露目が淡白に感じた。もっと頁数をかけてもよかったのでは?とすら思う。
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著者プロフィール

一九五八年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。
一九八六年、「異類五種」が第2回幻想文学新人賞に佳作入選。
一九九〇年、『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞受賞。
代表的探偵「森江春策」シリーズを中心に、その作風はSF、歴史、法廷もの、冒険、幻想、パスティーシュなど非常に多岐にわたる。主な作品に『十三番目の陪審員』、『グラン・ギニョール城』、『紅楼夢の殺人』、『綺想宮殺人事件』など多数。近著に『大鞠家殺人事件』(第75回日本推理作家協会賞・長編および連作短編集部門、ならびに第22回本格ミステリ大賞・小説部門受賞)。

「2022年 『森江春策の災難』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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