夢の終わりとそのつづき (創元推理文庫) (創元推理文庫 M ひ 3-7)

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  • 東京創元社
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488459079

感想・レビュー・書評

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  • 柚木草平、35歳の事件。
    元々は他のキャラクターによる作品を全面改稿により柚木シリーズとして復活させたとのこと。
    うらやましいほど自由で女にモテる柚木だが、常に孤独感が漂う。古今東西、ハードボイルド作品の主人公に与えられた宿命なのか。男の生きざまを教えてくれる。

  • 久々のトレンディでした。
    今回は嫁と娘ちゃんがあんまり出てこなかったですねー。元々が柚木さんじゃなかったからかもですが。

    途中でSFチックになってきておろろ?と思ったけど、一応戻ってきてよかったです笑

    続き、また読もうー。

  • 文庫版あとがきと解説を読んで納得したが、そもそも柚木草平で書かれたわけではないんだね。終始柚木草平のイメージとあわず、違和感を感じながら読了。「刺青白書」を読んだ後だったから余計にかもしれないがプロットの稚拙さが際立つ。また柚木草平シリーズはこ洒落た会話と寸止めが持ち味なのに、濡場を書いちゃイカンよなあ。ここら辺にもすごく違和感を感じた。

  • 2017.1.29 読了


    柚木草平シリーズ 7作目!

    いつも思うんですが、半ばまで
    なにも わかってないし、解決してなくて
    どうなるの?な状態。

    話が動き出したら 面白いんですが。

    今回も 突然 草平のもとへ
    やってきた 美人な依頼者。

    けど、依頼者の名前も教えてくれず、
    その依頼者から
    「この家から出てくる人を尾行して」
    その人の名前も わからず、
    ただ尾行すれば いいというだけの依頼。

    草平は 美人というだけで
    引き受けることになるんですが。。。

    そこから 死者が出たりで、
    どんどん 巻き込まれてゆくことになる。

    面白かったんですが、
    なかなか話が進まないので
    読むペースも 遅くなってしもた。。。

  • 柚木草平シリーズ、5作目。

    もともと別の人間が主人公であった「ろくでなし」という作品を、柚木草平に置き換えて大幅に改稿し、改題したという異色のシリーズ作品。というのを後で知って、ナルホドなぁと思う。確かに、元の主人公は柚木にそっくりで、柚木っぽく改稿したのかもしれないけど、読んでいて何か違和感が残る。私の中の柚木さんは、ギリギリまではいくけど一線は越えない、ってところだったんだけどな。まぁ、だからこそ「38歳」ではなく少し若めの「35歳」に設定したのかな。

    事件の方は、裏表紙のアクロバティックな展開とは何ぞや、と思っていたら、確かにアクロバティックでした。まさかこのシリーズでこんなSF的展開が来るとは思わなかったワ。一応、落ち着くところで落ち着きますが。
    シリーズ作品の中の一つとして、らしくない異色の展開もあっていいのかな、とは思いますが、正直、私は望んでなかった展開だったかも。

  • ここ最近で樋口有介氏の作品を読みましたが、皆読みやすいですね。
    この本も同様の上、テンポも良いのでサクッと読了です。
    主人公がモテ過ぎですが。

  • 「永遠の38歳」柚木草平が35歳の時の話。

    これまでのパターンで行くと、
    柚木草平シリーズ第○弾とご紹介するところですが...
    この作品はちょっと他とは毛色が違うようで(^ ^;

    ...と言うのも、元々この作品はデビュー前の習作で、
    以前には柚木シリーズとは違う主人公と設定で
    「ろくでなし」という題で出版されたものだとか。

    それを大幅に改稿して「柚木シリーズ」作品にしたので、
    題○弾という順番付けが難しいような...(^ ^;

    しかも巻末の解説を見ると...シリーズの「正しい」第四弾は
    「誰もわたしを愛さない」なんだとか。
    私は創元推理文庫の「刊行順」に
    「刺青白書」を第四弾として紹介してたし(^ ^;

    ま、ともかく本作ですが...
    当人も後書きで書いておりますが、
    内容が「荒唐無稽なSFチック」なネタで(^ ^;
    え〜、そんな、ハードボイルドのはずが...
    と言うのが、一読した正直な第一印象(^ ^;

    ハードボイルドってのは、徹底したリアリズムと
    「脳内のロマンチシズム」のギャップを楽しむもの、
    というのが私の持論ですが(^ ^;
    そこにSFが絡んできちゃうと...ちょっと興ざめ(^ ^;

    元が習作と言っても、その後に描き直してあるので
    文章表現とかセリフ回しとかは安心して読める。
    が、やたら出てくる「謎の登場人物」のキャラ設定が
    やや「薄っぺらい」印象を受けてしまう。

    ...ということで、今回は★三つに(^ ^;

  • 20130330 男の視点からはうらやましい話し。登場する女性がみな惹かれるのは男の希望に近い行動をしてくれるからか。女性読者の反応が知りたい。

  • 「ろくでなし」という長編の改題、大幅改稿とのこと。
    なので、多少無理のある部分もありました。
    柚木さんは女好きという設定やのに、濡れ場が今回初めてくらいではなかろうか。

  • 図書館の本

    内容(「BOOK」データベースより)
    刑事を辞めて八ヵ月。雑誌への寄稿で食いつないでいた俺・柚木草平を、絶世の美女が訪ねてきた。ある男を一週間尾行するだけの簡単な仕事に、二百万円もの報酬。買い食いしながら一日歩きまわるのを尾けていたところが、三日目に男は謎の餓死。死の直前まで、飲み食いしていたはずなのに―。アクロバティックな展開と会話の味が秀逸な、柚木草平“三十五歳”の事件。初文庫化。

    え?ハードボイルドじゃなかったかしら、このシリーズ?と思わず突っ込みどころのあった作品。
    とてもおもしろかった。夢子もいい味出てますしね。
    サルみたいなもの、なんだったんだかかなり気になります。

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著者プロフィール

1950年、群馬県生まれ。業界紙記者などを経て、88年『ぼくと、ぼくらの夏』で第6回サントリーミステリー大賞読者賞を受賞しデビュー。『風少女』で第103回直木賞候補。著書に『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の思惑』、「船宿たき川捕り物暦」シリーズの『変わり朝顔』『初めての梅』(以上、祥伝社文庫刊)など。2021年10月、逝去。

「2023年 『礼儀正しい空き巣の死 警部補卯月枝衣子の策略』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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