アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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レビュー : 3171
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488464011

感想・レビュー・書評

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  • 切ないなあ。訳の分からない行動の裏にそんなストーリーがあったとは。そしてブータンが好きになった。

  • 自転車を蹴る河崎のシーンで、かつて「誰もが歩きやすいように、道だって作る」という琴美に「傲慢だ」と答えた彼の姿を重ねたり、「欲しくて高い本があったら、書店を襲ってでも手に入れる」みたいな熱さをみせろ、という琴美の言葉をばか正直になぞっているような現在の彼と、泰然自若な過去の彼を比べたりして、勝手に切なくなってたんで、いやお前河崎じゃないんかーいとちょっとだけ思いました。
    ただ、「自分に向けられたわけでもない言葉」まで覚えている、どんな些細なことでも取りこぼすまいとするようなドルジの姿には、よりしんどさが増したけど。

  • 大学生になり都会で独り暮らしを始めた「椎名」の現在編、ぺっとショップで働き、ブータン人のドルジとクラス「琴美」の二年前編、両方に出てくる不思議な魅力のある男「河崎」。河崎が書店を襲った理由とは?
    相変わらずパズルを解いてゆくような、鮮やかなお手並み。乗り越えたと思ってからの死にフラグ。落ちをわかって読んでももう一度楽しめる作りになっているが、もう一回ひっくり返るかと思ったのだが、最後は思ったよりあっさり終わった。人は表面で異質さを判断するが、結局みな元は同じということか。

  • 伊坂作品を読み始める前からタイトルだけは何度も目にしていたこちらにやっと手を出すことができた。登場人物たちの設定とか、屁理屈っぽい会話とかが沢山出てくるところがいかにも伊坂作品らしいなと思った。 途中までまんまと騙されました。後半展開が怒涛じゃないですか?一気に読んでしまいました。読後はちょっと物寂しい感じ。映画も観てみたいな。

    • 大野弘紀さん
      映画、いいですよ。
      ボブディランがいい味出してます
      映画、いいですよ。
      ボブディランがいい味出してます
      2019/05/23
    • バイトの愚痴垢ですさん
      大野弘紀さん

      コメントありがとうございます!
      ますます映画観てみたくなりました。近いうちにDVDレンタルしようと思います
      大野弘紀さん

      コメントありがとうございます!
      ますます映画観てみたくなりました。近いうちにDVDレンタルしようと思います
      2019/05/23
  • 過去の出来事と現在の出来事が交錯しながらもリンクしていく
    伏線の張り方も見事
    最後の最後にみえてくるもの そして驚愕
    読み終えたあとに残る胸にじんわりとくる思い
    読む人の感性にゆだねられたような物語
    会話が妙
    「一緒に本屋を襲わないか」「神様を閉じ込めに行かないか」などは秀逸だと感じた
    ミステリーであると同時に、田舎から出てきた青年の軌跡を追う青春小説でもある。
    二年前の過去と現在の出来事が交互に語られ、交錯しながらもリンクしていく。
    現在の語り手は、大学に進学したばかりの「僕」。
    そして二年前の語り手は、ペットショップに勤める琴美。
    一度もめぐりあうことのなかった二人は、二年の時を経てまったく同じ舞台に立つことになる。
    一人は舞台の幕を開けた人間として、もう一人は舞台の最終幕を飾る人間として。
    伏線の張り方も見事で、最後の最後にみえてくるものには予期せぬ驚きを感じた。
    どうにもならないことが世の中には確かにある。
    読み終わったあとに、やり切れなさと憤りが胸にずしりと残る。
    もしかしたらこの世の中にも、本当に奇跡はあるのかもしれない。
    哀しい奇跡も残酷な奇跡も、平等に誰にも同じように降りかかってくる・・・。
    けれどきっと同じだけ、嬉しい奇跡も優しい奇跡も待っているような。
    そんな気持ちにさせてくれる物語だった。

  • 作中の気になった言葉。

    ・日本人は、その報いをすぐに欲しがるだろ。日本人は即効性を求めるから、いつも苛々、せかせかしている。
    ・俺はね、目に見えないものは信じないことにしているんだ。どこかの半島で食料がなくて餓死する子供が何百人いようと、見知らぬ大陸の森で動物の大虐殺が行われていようと、それを見ない限りは信じない。いや、信じないことにしている。
    ・いいよな、美術系の大学なんてさ。美しい術と書いて、美術、というのがいい
    ・僕はいかにも自分が主人公であるような気分で生きているけれど、よく考えてみれば、他人の人生の中では脇役に過ぎない。そんなことに、今さらながらに気がついた。
    ・人というものは、行動すべき時に限って、億劫がるのかもしれない。
    ・不安や恐怖はたやすく伝染するし、お互いに、「大丈夫」と言い合っても、問題の解決にはならない。
    ・人というものは、慎重にことを運ぶべき時に限って、行動を急いでしまうのかもしれない。

    この作品の構成は、カットバック形式と言うらしい。これまでの作品に比べて、比喩表現が多かったような?気がした。289pで衝撃を受けた!Aクリスティ「アクロイド殺人事件」以来でした。やられた 笑

  • 2年前のシリアスな出来事と、現在のファニーな犯罪が混ざり合う、伊坂ワールド全開な物語!
    適度な長さで過去と現在を行ったり来たりするので、非常に読みやすい。
    登場人物のキャラも濃く、伊坂さんをこれから読んでみたい人にも進められる作品でした^_^

  • 初めて手に取った伊坂幸太郎さんの作品でした。
    普通の生活を送ろうとしていた主人公に次々と起こる事件が過去を交えながらその真相が明らかになっていく、読んでいると騙されたと思ったりする場面も沢山あります。
    面白かったです。他の伊坂さんの作品も手に取りたいと思いました。

    • 大野弘紀さん
      この作品、面白いですよね。なんか騙されたというか、やられたな、という感じが爽快で。ラッシュライフという作品も、面白いですよ。
      この作品、面白いですよね。なんか騙されたというか、やられたな、という感じが爽快で。ラッシュライフという作品も、面白いですよ。
      2019/02/16
    • 赤木慎太朗さん
      ラッシュライフ今度読んでみます!
      コメントありがとうございます^ ^
      ラッシュライフ今度読んでみます!
      コメントありがとうございます^ ^
      2019/02/16
  • 河崎とドルジと琴美のストーリーでの絡み具合がとても面白い。こいんろっかーがいつ出てくるのだろうと思いながら、最後まで読んでとてもスッキリしました。

  • 後半鳥肌が止まらなかった、もう一度読み返したくなる
    シャーロンの猫の話
    動物園でのレッサーパンダの話
    伊坂さんはいつも伏線をきれいに回収していく

    「人というものは、行動すべき時に限って、億劫がるのかもしれない。」
    「人というものは、慎重にことを運ぶべき時に限って、行動を急いでしまうのかもしれない」
    この対照的な台詞がとても印象に残っている

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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