アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 34242
レビュー : 3171
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488464011

感想・レビュー・書評

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  • 現実のなかでふわふわと浮いた気分に浸らせてくれる小説だった。
    一見、よくある流行りの小説に読めてしまう。伏線を張っておいてあとで衝撃の事実が判明したり、登場人物が死んでしまったり。もちろんこれらも、細かい技法で読者を喜ばせてくれている、素晴らしい部分であると思う。
    しかしそれは、この物語を語る上で一番重要なところではないのだ。
    二つの物語が溶けて混ざるかのように段々一つになっていき、そしてまた分離していく…一冊の小説だけで進んでいくそれは、天晴としか言いようがない。
    胸にじわりじわりと押し寄せてくるような感情を是非、色々な人に味わってもらいたい。

  • 伊坂さんの作品ははじめて読みました。
    爽やかであっさりしてると思いきや、そこには深み、また切なさも感じました。
    最後はふわっとした終わりかたでしたが、なぜか心地よかった

  • 伊坂幸太郎さんとの出会いの本!
    やっぱり伊坂さんの世界観が好きすぎる。
    教科書がなくなってた理由、盗む辞書を間違えた理由が可愛い。ドルジ、河崎大好き!ブータン行きたいな。

  • 伊坂作品は心も体も痛くなる。登場人物の心情が淡々と描写される分、読み手が深く考えてしまう気がします。よく、悲しいことや痛いことがあって感情を表そうとしても他の人がすでに同じように深くはまってしまうと逆に醒めてしまうような。それの逆パターン。完全に伊坂作品の虜です。久しぶりにディランを聞きました。

  • 過去と現在が交互に語られていき、最後には「あぁ。そういうことだったのか。」とストンときれいに落ちる。
    ストーリー展開、キャラクターの個性、読みやすさ、心に残るセリフ等、全てにおいて「これぞ!!伊坂さんの作品だわ!!」とお勧めしたい一冊。
    後半はのめりこんであっという間に読み進めました。
    全てのからくりを知った上で、もう一度読んでみたいなぁと思います。

  • 切ない気持ちになった。
    「生まれ変わりの長い人生の中で、たまたま出会ったんだ。少しの間くらいは仲良くやろうじゃないか」
    という言葉が良かった。

    2014/9/25

  • 後味が悪い小説。
    モラルの破綻と法律では裁けない罪がテーマ。何故「悪いこと」は「悪い」のか、激しく問うてくる小説。モラルを問うてくる小説は色々あると思うけれど、主人公の考えを浅薄にして、読者を説教したい気分にさせるという新しいジャンルだなあと思った。
    例えば「強盗はなぜ悪いか」と聞かれて、主人公は「法律で決まっているから」と答えたりする。「それは法律が間違ってる」と反論されると、たじろいだりする。それはさすがにないんじゃないの、と思う。主人公に内心説教しながら読み進めなければならない点で疲れる。
    登場人物がどいつもこいつも「相手の気持ちはわからないので推測する必要もない」と信じている人ばかり。セルフで乳首の性感を開発する猛者がいれば、セルフで自分をサイコパスに調教する猛者もいるということなのか。
    現実っぽいものの一番悲惨なところだけ書いて、その悲惨さから読者に強い正義感を引き起こしたいらしい小説だが、私は正統派にドンパチやって「そげぶ!」って叫んでる方が好きだ。しかも性格のいいイケメンが一人も出てこないとは!何なんだ!

  • 本屋を襲って広辞苑を奪うんだ。
    野良猫殺し、ブータンの人と彼女と女たらし、大学生と奇妙な隣人、シッポサキマルマリとペット屋の美人店主。
    伊坂さんのいつもの感じ、いろんな人が交錯する。

    見られたくないなら、神様を閉じ込めちゃえばいい。
    悲劇は裏口から起きるんだ。

  • 色んな感じ方あるだろうけど、僕はこれ、「たっくさんの多様性を尊重して愛する方が楽しく生きていけるでしょ。」って思った。

  • 言わずと知れた伊坂幸太郎。
    全部見たわけではないですが、伊坂の作品を映像化したものではこれが一番秀逸でした。暎太と濱田岳、どちらも素晴らしかった。
    これもアレ小説です。ただこの手のトリックは大トリのオチに使われて「えぇっ!」ってなって終わるのが大半なんだけど、本作においては中盤で用いられ、逆にそこからの静謐な描写が胸を打つ。
    秀作。

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著者プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれの作家。東北大学法学部卒業後、SEとして働きながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されている。最新作に『フーガはユーガ』。

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