夜の国のクーパー (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 2921
レビュー : 269
  • Amazon.co.jp ・本 (461ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488464028

作品紹介・あらすじ

僕の住む国では、いろんなことが起きた。戦争が終わったんだ――猫は摩訶不思議な物語を語り始める。伊坂幸太郎10冊目の書き下ろし長編は、世界の秘密についてのおはなし。

感想・レビュー・書評

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  • 私個人的には、伊坂幸太郎は当たり外れがある人なのだけど、この小説はとても読みやすかった。

    猫が語り手となって始まるファンタジー。
    クーパーという不気味な植物を倒すために、徴兵される青年たちと、息子はアレながら慕われる施政者冠人。
    そこに鉄の国からの兵士たちが攻め込んでくる……。

    人と、猫と、鼠と、しがないサラリーマン。
    この四者の強弱構造が面白いのだけど、単純明快なストーリーに、強い者の傲慢さと弱い者の理性が上手く絡み合っていると思う。

    最後に進展が明示されるのも、良い。
    一つの訳の分からない出来事が終わって、それぞれが自分の内側に集約していく後味は好きだ。
    喋る猫は、いついかなる時もチャーミングである。

  • ねこが語り聞かせてくれるある国のお話。
    人も馬もそしてネズミもいるねこの住むその国は、戦争が終わって、支配されることになった。

    「俺を信じるかどうかは、おまえたちの自由だ。どんなものでも、疑わず鵜呑みにすると痛い目に遭うぞ。たえず、疑う心を持てよ。そして、どっちの側にも立つな。一番大事なのはどの意見も同じくらい疑うことだ」
    物事を一方的に見ることの危うさ。
    自分の頭で考えることの大切さ。

    付け足し。
    初めて馬をみたねこのトムが、馬の歩き方をまねするシーンがとてもかわいい♡

  • 物語中盤まで読み進めた段階では失敗作だと思った。猫が人間や鼠と喋る設定などは既視感ありありで、展開される物事も安易な小ネタの繋ぎ合わせのようにしか感じられなかったからである。

    ところがどっこい、終盤である事実が明かされるとその観測はいい意味で裏切られる。詳しくは読んで確かめていただきたいが、読み終えて振り返ってみると、懐かしいようだけど実はこれまでにない話であり、起きた物事がいずれも何かしらの示唆を含んでいるんだよなあ。まさに伊坂マジック。

    内容的にはファンタジー作品に分類されると思うけど、ミステリの要素も持ち合わせているので、そちらの方面が好きな人にもおすすめ。

  • 猫の描写とかが上手いからか、重くなりすぎず終始柔らかい印象を受けて良かった。

  • おもしろくてどんどん読んでしまった
    猫がかわいい

  • 荒れ地のど真ん中で遭遇した私と猫。トムという名の猫は、摩訶不思議な物語を話し始める。壮大な奇想天外ストーリーが読者を未体験ゾーンに導く傑作巨編。
    「夜の国」というのが何かの比喩なのか、それとも全くの空想なのか。伊坂さんの仕掛けにはまらないまま読了してしまった。

  • かわいらしい話。

  • 誰かと思えば、主人公は猫。
    その描写からとても観察しているなと思う。
    特に、「おい、舌をしまい忘れてるぞ」のくだりが何度出てきても好き。

    読み進めていくうちに引き込まれていくが、途中からは訳がわからなくなっていく。無駄な描写も多いと思った。心が折れかけたが、最後は裏切りもあり期待してよかった。国と国の対立、戦争の概念がユニークに盛り込まれていてメッセージ性のある作品だなと思う。

  • 敗戦国の王都で暮らす猫達の冒険譚。
    戦勝国による支配とか、人語を聞き取る猫とか、あと日本人のおじさんとかの話。
    猫がすごくねこっぽくて好き。猫目線で猫が語ってる場面が多くを占めてるんだけど、擬人化しすぎてなくて。

  • ジェットコースターのような興奮やスピード感はなかったけれど、観覧車のようにのんびりとしながらも色んな景色が楽しめて(それこそ物語はある瞬間から全くちがった姿を見せます)、とても癒されました。
    毎日少しずつ、小説を数ヶ月かけて読んだのは初めてですが、楽しい体験でした。

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プロフィール

伊坂 幸太郎(いさか こうたろう)
1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業後、SEとして働くきながら文学賞応募し、2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞受賞、デビュー作となる。その後作家専業となり、宮城県仙台市に在住しながら執筆を続けている。
2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で第25回吉川英治文学新人賞、同年『死神の精度』で第57回日本推理作家協会賞短編部門、2006年平成17年度宮城県芸術選奨文芸部門、2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。同作で直木賞の選考対象となることを辞退したことも話題になった。
上記受賞作のほか、『重力ピエロ』、『バイバイ、ブラックバード』、『アイネクライネナハトムジーク』など話題となる作品は多い。代表作も殆どが映画化されてきている。

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