名探偵の証明 (創元推理文庫)

著者 : 市川哲也
  • 東京創元社 (2017年12月11日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488465124

作品紹介・あらすじ

そのめざましい活躍から、1980年代には推理小説界に「新本格ブーム」までを招来した名探偵・屋敷啓次郎。行く先々で事件に遭遇するものの、驚異的な解決率を誇っていた――。しかし時は過ぎて現代、ヒーローは過去の事件で傷を負い、ひっそりと暮らしていた。そんな彼を、元相棒が訪ねてくる。資産家一家に届いた脅迫状をめぐって若き名探偵・蜜柑花子と対決から、屋敷を現役復帰させようとの目論見だった。人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人、さらにその後の名探偵たちの姿を描いた長編ミステリ。第23回鮎川哲也賞受賞作、待望の文庫化。

名探偵の証明 (創元推理文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 一世を風靡した名探偵の挫折から再生、そして名探偵とは何かを鮮烈に描いた本格推理。
    名探偵の存在意義や後期クイーン問題。答えは出ていない。名探偵が愛おしくてたまらなくなった。
    ハウダニットフーダニット、全く魅力がない。本作の評価はそこではない。彼ら彼女らの証明。名探偵の生き様に焦点をあて、フューチャーされない、されるべきではない物語となっている。
    ミステリの魅力に改めて気付かされる。ゴリゴリのトリックを求めている方は、一度本作で頭をリセットしてから、カーでも読み漁ろうか。

  • 名探偵の老いと最期ということではポアロの「カーテン」がありますが、名探偵自身の語りで老いに伴う葛藤を語られるというのは新鮮でした。お話も多層的になっていて最期まで読ませるし、ラストも何とも言えない味わいでした。

  • 名探偵の苦悩が描かれた作品。

  • 一昔前に一斉を風靡した名探偵と、現代の名探偵が一緒に事件解決に挑むミステリ。設定がとても好き。
    謎解きに立ち向かう姿より、自分の衰えを実感して引退を考えたり、心配する妻との関係に頭を悩ませたりと、とても人間らしい名探偵の姿が描かれる。
    が、最後に明かされる真実は重い…。重いけれど、でも「言われたらそうだよね。あるよね、それ」と納得してしまった。ワトソン役の警察官は、警察内部では爪弾きになるだろう。内部情報を漏らすわけだし。その名探偵の地位が地に落ちたら…。正義だけではやっていけない警察という組織よ…。
    読後感も明るくないし、ミステリとしてはそれ程意外でもないのだけど、そういうのとは一線を画す名探偵モノだなあ。

  • 〈名・探偵でいることとは〉
    自分は、探偵小説が好きなんじゃなくて、ミステリー小説が好きなんだと気づいた。推理小説は、果たしてどちらだろうか。

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