- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488466022
作品紹介・あらすじ
行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。今回は、「立っているだけで一日二万円」の仕事。でもバイト先での宴会の末、たどり着いた「龍の館」で、またもや殺人事件が勃発!被害者はなぜ溺死する寸前になるまで助けを求めなかったのか?『天使が開けた密室』で注目を浴びた著者が放つ、清新な本格ミステリ第二弾。未発表短編「善人だらけの街」を併録。
感想・レビュー・書評
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【収録作品】龍の館の秘密/善人だらけの街
シリーズ第2作。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
さすが修矢!
相変わらずかっこいいですね笑 -
谷原秋桜子2冊目
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08/27/2012 読了。
図書館で、続きであるこの本を借りました。
1作目がなかなか好みだったので、2作目も楽しく読めました。
基本的な話の流れや登場人物も同じなので、安心して?読めます。
今のところ、美波とケンゾウしかイラストないので・・・
修矢やかのこ、直海のイラストも見てみたいなぁ・・・と、思ったり。 -
主人公が変わったバイトに飛び込み、ついでに殺人事件にも飛び込み、危機に陥ったところを隣の家に住む美青年が救い出す趣向は前作と同じ。美青年の性格の悪さも、女子高に通う主人公を取り巻く、ちょっとくせがあってチャーミングな人々の横顔も前回同様。そういう点では、実に安心して読める。
今回のバイトは、立っているだけで2万円というふれこみで、結局は炎天下に托鉢をやることになるのだけれど、これがもうひとつ作品の中で生きていないのが残念なところ。殺人に巻き込まれるきっかけにはなっているのだけど、別にどういうバイトでもあまり本筋に関係ないような…。まあ、彼女はどうなってしまうんだろう、という興味で前半を快調にとばしてはくれるのだけど。そういった点では、一緒に入っている短編の方がよくできている気がする。
肝心のミステリとしては、前作がとっても魅力的なものだった分だけ、個人的にはがっかり感が高かった。心理的トリックと物理的トリックを組み合わせた仕掛けは決して悪くないんだけど、ちょっと底が浅いというか、わりあいあっさりと物語が割れてしまうのである。犯人になりえる登場人物の数より、探偵役になりえる登場人物の数の方がずっと多い、という困った性格を持つシリーズものだから仕方がないのかもしれないけれど、まさに何も考えなくても消去法で犯人のめどが付いてしまうのはいかがかと思う。
シリーズとしての魅力は十分だから、今回は残念でも次回に期待、といったところ。 -
激アルバイター・美波の事件簿 第二弾/元々はライトノベル/そして青春ミステリーへ/本編+未発表短編/欠かせない図解/昭和の少女漫画のような可愛らしくてあま〜い恋愛要素あり/ただ短編では結構ギリギリなことを…/
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美波の事件簿シリーズ第二弾。
京都にある、龍をモチーフにした洋館で殺人が起きて、それに美波が巻き込まれてしまうと言うストーリー。
美波の友達が権力者の令嬢ばかりで、ちょっとご都合主義なのは気になるけど、トリックとかは面白かったです。
地味かもしれないけど、斬新なだけの奇想天外実現不可能な物より余程いいです。
併録の短編は、面白かったけど、ちょっと読めてしまったかな… -
水原秋桜子ではない。
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二作目。舞台は京都のとある芸術家の屋敷です。まずは今まさにな被害者の独白から始まるので、思わずぎょっとしたのは私だけではないはず。
タイトルにもあるように、キーワードは龍です。話の始めや、富士見時代の表紙から見ると、まるで托鉢がキーワードのようですが(笑
トリックにはちょっとした専門知識が混ざっていて、前作よりは自力で推理するのが難しいかもしれません。私は数学が苦手なので、途中の『容積と水と時間の関係』にぶち当たった時はしばらく頭をなやませてしまいました。
推理小説を読む時に、自分で解いてみようとする人と、解決までの過程をただ楽しむ人、大別すれば二つのタイプがあるのではないかと。どちらが多いのかな、なんてどうでもいい事を考えつつ。
ちなみに、私は「解いてみようとして結局挫折する」人なので、こちらも作品の探偵におまかせして楽しんでいました。
というのも、今作には探偵役・修矢のちょっとしたアクションシーンがあるのです。冷めてて主人公ともよくケンカしちゃうのに、結局その主人公の為に頑張っちゃう彼を応援したくなる一作(笑
ケンゾウ(猫)にお株を奪われてる場合じゃないぞ、と(笑