風花の里 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488467074

感想・レビュー・書評

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  • [01-011]孤児4作目。幼き日に出会った青年に憧れる少女の物語。以下、他作品ネタバレあり。
    青年は、孤児2作目にあたる『忘れな草』では葵と結ばれる高杉正生。彼の本名は一野木昌生だと唯一見抜く存在であり、八木家の末裔である小浜星玲子が主人公。そのため『忘れな草』を読了済の方は悲恋と確定した状態で読むことになります。昌生の「結婚は恋愛の障害になるのかな」発言に戦慄、その後のベーゼといい男として最低。一方、160頁に滝杷祐也さんの名前に頬が緩む。確か祐也さんは昌生を羨ましがっていた筈、禾田部長の元に居るからかもしれないが、昌生はあの禾田部長が娘のように可愛がり且つ昌生の妻となる葵を大事にせず、ほかの女にものらりくらりな態度を取る、おそらく仕事以外ダメ男なので、考え直した方が良いと真剣に思う。丈くんが掌に転がされて怒るの当然。結果的に丈くんも納得の上で星玲子と結ばれるようだが、とらは死ななくても良かったのではと思う。遺産相続のためとはいえ可哀想。孤児シリーズは犠牲が無いと成り立たない法則があるのか。

  • 【ジグソーパズルみたいね、私たちー】
    不思議な縁の糸車。
    結んだ先は、解放か。
    届いた先は、復讐か。
    雪の結晶、プリズムを通した色の先、「あなた」とこれからも。

    所謂孤児シリーズの最終章

  • 孤児シリーズ4作目。スピンオフっぽい感じがした…

  • 孤児シリーズ最終章。前3部作の補助的な本みたいだが、割と面白かった。
    ただ、高杉さんの良さは全く分からないし、登場人物も多すぎて、すべてにつながる謎は解けずじまい。

    丈くんの星玲子(れいこ)を守ってやる!という気持ちは、読んでいて応援したくなった。終わりはスッキリした。

  • 孤児シリーズ4作目
    前3作の番外編と考えた方が良いかな

    --内容(「BOOK」データベースより)
    幼い日の記憶への憧れを秘めた孤児星玲子の小さな胸を、祖父が遺した幻の遺産をめぐる大人たちの打算が容赦なく揺さぶる。雪の札樽国道をさまよう少女を必死に守る幼な友だちの丈と愛猫とら。音もなく時間を巻きこんでいく非情な運命の糸車は、どんな明日を見せてくれるのか。雪国に芽ばえた可憐な愛の行くえを美しく描く長編ファンタジー。

    ---以下覚書につきネタバレ、勘違いの場合あり

    主人公:星玲子。幼い日に幼馴染み:丈くんと覗いた館で偶然に3人の乳児と写真に写ってしまう
    その初恋の思い出と
    祖父の遺産を巡る策謀が彼女を翻弄する。

    ああ細部を確認したい
    高杉と一ノ木はどんな感じだったかなあ
    未所持なんだよなー

  • まさおめ。読みながら何度歯ぎしりしたでしょう。私には彼の魅力が分かりません。
    なんだか謎が深まったばかりでよくわからない…。
    朱田さんの目的だとか、一野木まさおの本心だとか、もうよくわからん。主役の性格は割ときらいじゃないです。丈くんに幸せになってほしいと思って読んでました。
    楊子さんにはじめて魅力を感じた。彼女の正直なとこが好きです。大人のかってな陰謀を全力で打ち砕こうとする少女の姿がいじらしいです。

  • 孤児シリーズ最終巻。全ての謎が分かったとは言えないけど、一つの流れを別の視点から終わりを眺める感じでした。楊子や郁の再登場は嬉しかったです。そして高杉はほんとにろくでもないやつ。文章表現が詩的で綺麗なのはいつも通り。音の余韻を吸い取るかのような雰囲気を持っています。冬の季節に温かい部屋で読むのが一番な作品だと思います。

  • これで館・孤児シリーズ七冊読みおわった訳ですが…、既に2週目入りたくてうずうずしています。
    読めば読むほど、完結するどころか話が広がっていく様はまるで、連鎖して咲く花、あるいは波紋。
    家系図や会社の力関係、こことあそこがリンクして、あの人はあのときここで…とか考えだしたら夢中になってしまう。全体が見えないまま、螺旋階段を歩いているような…。

  • 他の孤児シリーズに比べたら,影が薄いという印象です。
    もっと,書き続けて欲しかった作家さんです。

  •  孤児シリーズの完結編。
     幼い頃偶然忍び込んだ洋館で星玲子は、三人の幼児を見る。また、その時愛猫を救ってくれた少年一野木昌生に思いを寄せるのだった。

     前シリーズの孤児たちをいわば外側から見た作品、なんだが、結局のところ星玲子も孤児になる。その上、彼女もまた遺産問題の当事者であったために、会社同士のかけひきにまきこまれていく。

     相変わらず無茶な展開が多いです。
     特に星玲子を守る猫。猫とは思えない行動というか描写が多い。が、これでなんか空気がなごむのである。
     
     星玲子が世間知らずで気の強い娘であることは間違いないのだが、それをやんわりと諭しているのが猫の存在だった。

     でもって、幸福の青い鳥はすぐそばにいるよ、ということなんだが、それを嫌みなくすとんと描いているのはすごいなと思うのである。

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