理由あって冬に出る (創元推理文庫)

  • 東京創元社 (2007年10月31日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (254ページ) / ISBN・EAN: 9784488473013

作品紹介・あらすじ

某市立高校の芸術棟にはフルートを吹く幽霊が出るらしい――吹奏楽部は来る送別演奏会のため練習を行わなくてはならないのだが、幽霊の噂に怯えた部員が練習に来なくなってしまった。かくなる上は幽霊など出ないことを立証するため、部長は部員の秋野麻衣とともに夜の芸術棟を見張ることを決意。しかし自分たちだけでは信憑性に欠ける、正しいことを証明するには第三者の立会いが必要だ。……かくして第三者として白羽の矢を立てられた葉山君は夜の芸術棟へと足を運ぶが、予想に反して幽霊は本当に現れた! にわか高校生探偵団が解明した幽霊騒ぎの真相とは? 第16回鮎川哲也賞に佳作入選したコミカルなミステリ。

みんなの感想まとめ

コミカルな要素とミステリーが融合した作品で、高校生探偵団が幽霊騒ぎの真相を解明する姿が描かれています。舞台は市立高校の芸術棟で、噂される幽霊の正体を追う中で、個性的な登場人物たちが織り成す物語が展開し...

感想・レビュー・書評

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  • 高校生探偵団は幽霊騒ぎの真相を解明できるのか?!コミカル・ホラー・ミステリー

  • 以前、アンソロジーで初めて読んだ似鳥鶏さん。このシリーズの表紙のイラストに惹かれ、既存のシリーズ6冊を一気に大人買いしてしまった。
    新刊で大人買いしたのに面白くなかったらどうしよう…いや、面白い予感がする!と読み始めてすぐ杞憂だったことに気付く。面白かった。雰囲気は米澤穂信さんの古典部シリーズのような感じ。高校が舞台で、登場人物は個性的。壮大なトリックという訳ではないが、真実のそのまた向こうに真実があって、更に真実が…と最後の最後まで飽きない展開だった。
    あとがきもまた面白く、あとがきの一番最後に一番爆笑してしまいました。

  • 「市立高校シリーズ」というらしい。

    確かに「冬」に「出た」。
    高校で人ならざらぬ者が出るという噂。芸術棟で、行方不明になった先輩が出る?そんな噂が吹奏楽部をはじめひそかに広がった。そこに妖怪の話が絡んでややこしいことに。
    伊神先輩は、我関せずというか周りに踊らされることなく、飄々と謎解き。

  • ’21年10月5日、読了。KindleUnlimitedで。似鳥鶏さん、2冊目。

    うーん…正直、僕にはイマイチでした。なんだか、「長編小説」である必要を感じません。むしろ「短編」の方が良かったのでは?
    「あとがき」も、「何これ…?」となってしまいました。

    でも、シリーズで続いているみたいですね。人気がある、という事なんだろうなぁ…。
    いわゆる「日常の謎」を扱った、ライトなミステリーですが…そういうのが嫌いな訳ではないんだけどなぁ。僕には合わない、という事ですね。

  • 似鳥鶏さんのデビュー作です。法科大学院在学中に書かれたそうです。

    異色のプロローグ(明らかに高校生ではない語り手)から、高校の文化部の部室棟での幽霊騒動へ。
    美術部の1年生葉山くんが主人公でありながら、文芸部の3年生伊神さんのワトソン的立場で活動します。
    表紙の女性は演劇部の柳瀬さんでしょうか。

    デビュー作ということで、ユーモア要素もありますが、他の似鳥鶏さんの作品と比較するとやや控え目です。
    作品の雰囲気としては、米澤穂信さんの古典部シリーズから、青春の苦さをなくして、明るくした感じです。

    ちなみに、本作を読んで私が入りたくなったのは演劇部です。

    市立高校シリーズとして現在も続いているので、続きも読んでいきたいです。

  •  幽霊騒ぎを高校生の素人探偵団が解決していく話で、全体的にコミカルな雰囲気や変人の探偵にワトソン役の主人公といったかんじで『小市民』シリーズや『マツリカ』シリーズが好きな人(僕みたいな)にお勧めしたい作品だった。

  • コミカルなミステリーでした。
    舞台が学校ということもあり、なかなか楽しめました。
    トリックは最後でやっとわかりましたし、最後の一波乱もなるほどここにつながっていたのかと満足しました。


    内容
    某市立高校の芸術棟にはフルートを吹く幽霊が出るらしい――。吹奏楽部は来る送別演奏会のための練習を行わなくてはならないのだが、幽霊の噂に怯えた部員が練習に来なくなってしまった。かくなる上は幽霊など出ないことを立証するため、部長は部員の秋野麻衣とともに夜の芸術棟を見張ることを決意。しかし自分たちだけでは信憑性に欠ける、正しいことを証明するには第三者の立ち合いが必要だ。……かくして第三者として白羽の矢を立てられた葉山君は夜の芸術棟へと足を運ぶが、予想に反して幽霊は本当に現れた! にわか高校生探偵団が解明した幽霊騒ぎの真相とは? 第16回鮎川哲也賞に佳作入選したコミカルなミステリ。

  • 第16回鮎川哲也賞佳作入選デビュー作。連作短編のような体であるが、実は一つ一つは本当には完結しておらず、最後まで読んで初めて完結するうまい構成の作品だった。
    相前後して読んだ相沢沙呼と類似点が多く、鮎川賞デビュー作、学園もの、ワトソン役は平凡な男子高校生、日常の謎、とかなり共通しているのだが、語り口がこちらの方が好みである。語り手にも美術部員というキャラ設定がちゃんとあり、それを反映した地の文になっているのが読みやすいのだと思われる。冬に「出る」ものの正体が二転三転する終盤は見事。
    でも実はあとがきが一番面白かった。ということでこれはホクホクと続編を読むことにしました。

  • キャラクターは好感が持てるものの、ストーリーと謎等々が雑で、もったいない。
    文章がとりとめもなく長く、妙な擬音が多いので更に読み辛い。

  • 第16回鮎川哲也賞佳作入選作。

    市立高校の文化系部活が活動する芸術棟を舞台にした学園ミステリー。そこでは幽霊が出るとうわさに。主人公を含めた数人でその正体を解明するお話し。

    率直にいって面白かったです。ミステリー好きな人にとっては、トリックにもう一ひねりしてもらいたいところかも。

    しかしトリックとは関係ない伏線が、全て拾われていたのは好印象。

    あと、エピローグのどんでん返しに「マジか」と驚愕させられました。ただ、別にそこはなくても……。

    主人公が助手、主人公の先輩が探偵、というミステリーではありがちな構図だが、さらりと読める一品でした。

    二巻もとっくに発売しているようなので、そちらも読んでいきたいと思います。

  • 第16回鮎川哲也賞佳作入選したデビュー作。
    自らの母校がモデルだそうです。

    高校の文化部が集まっている古い建物・芸術棟を舞台のミステリ。
    意外に改行が少なくて、説明が多い文章。
    葉山君の一人称で、難しい内容というわけではないけど。
    建物内部の図面はややこしいけど~謎解きに挑戦するも由、しなくてもかまわない?

    美術部の葉山は、今日も一人でカンヴァスに向かう。
    部員は5名いるのだが、毎日来るのは一人なのだ。
    他のクラブの面々がよく顔を出すので、べつに孤独ではない。
    吹奏楽部の練習を廊下でやられると、ちょっとうるさいが。

    幽霊が出ると評判になり、吹奏楽部のメンバーが怖がって練習に来なくなってしまったという。
    その幽霊は、行方不明の立花先輩だという噂なのだ。
    噂が嘘だと証明するため、吹奏楽部の高島部長と秋本麻衣が、夜も芸術棟の中に留まるというので、証人として葉山が駆り出される。
    秋本に気のある演劇部の三野も、いさんで参加することに。
    ところが、本当に幽霊が現れた!
    なぜ…?
    葉山君も調べ回るうちに、文芸部の伊神先輩がトリックを解き明かします。

    「まもなく電車が出現します」から先に読んだため、柳瀬さんや伊神先輩についての説明があってわかりやすいだろうと思ったら、あまり無かった…
    柳瀬さんは演劇部で、いつも美術部に顔を出しては勧誘し、演劇部へ用事があって行けばまた勧誘という明るい女の子だってことはわかったけど。
    外見の描写はないような…
    表紙の彼女としか思えないけどね。
    どうやらお互いに何も口にしてはいないけど~何となく通じ合っている仲らしくて。
    葉山君のテレがあって~描写出来ない?みたいな。

    日常の謎というには、事件はやや重いかな?
    いつも顔を合わせている仲間達の掛け合いが楽しく、すいすい読めます。
    著者は1981年、千葉県生まれ。
    2006年、この作品でデビュー。

  • 学校の離れの文化系の部室の集まった芸術棟。そこで夜中に首のない壁男といういう幽霊が出ること、吹奏楽部の立花先輩がその幽霊に捕まって、行方不明となり、本人も幽霊になって夜な夜なフルートを吹くという噂が広まっていた。美術部の葉山は、文芸部の同級生に付き合って、幽霊の謎を解明する。

    似鳥鶏らしい、サブカル知識を詰め込んでくるタイプの、ちょっと斜に構えたミステリ。突然、ネッシーの死骸のネタがでてきたり、チームNACSが出てきたりと面白いといえば面白いのだが、そのたびにストーリから俯瞰する読者目線に引き戻されるので、なかなか集中できない。

    また、プロローグで出てきた人が葉山くんなの?というなんだかよくわからない状況が引っかかってしまったり、文章も主語がわからない状況説明みたいな話が多いので、集中できない。

    中盤に差し込まれる間奏的な2ページあたりになると、もうどっちの話だったかどうでもいいなと思い始めるし、なんか違うなと感じ始めるあたりで頭が完全に切り替わる。

    後半にはそれまでの話の種明かし、トリックの解明などが次々とあっさりされていく。トリックの詳細などの描写はあんまり重要視はされていなかったということなのだろうな。

    あとがきも含め、斜に構えたのがこの人の持ち味といえばそうなんだけど、筒井康隆的や小松左京的なドンと追い込まれる作風もあるので、別作品のほうがおすすめかも。

    表紙は同様にアニメっぽい絵だけど、サムネイルとは違う。2010年版。

  • 私に本を読むという文化がなく、10年ぶりくらいに読みましたが、非常に面白く、読みやすかったです。
    高校を舞台にした推理小説で、高校生ならではの青春を感じられてとても気持ちが良い作品でした。

  • ミステリ特有の情報量多い文章がいまのわたしにはちょっときつかったけど、終盤の謎解きとそれに絡んだどんでん返しは素直に楽しめた。

  • 葉山くんのツッコミが面白いミステリー。というより青春モノと言ったほうがしっくりきます。
    現時点で全8冊出てるシリーズ。手軽に読めるし、読書に疲れたら読むのにいいかも。

  • 学園モノって個人的に好きな部類。巻き込まれ体質な主人公と空気読めない系の探偵役と個性的な文化系部活の面々。すごい王道な枠組みなんだけども、ついつい読んでしまう。

    ただ、ミステリーとしてはちょっと弱いだろうか。助けた人が実が善人ではなかったとか、その人の物語でミスリードを狙ったとか、全体としての展開はあるんだけども、1つ1つの謎が少しばかり弱いのかなぁ。ちょっとずつ盛り上がっていくところなんだけども、ホップ・ステップ・ジャンプになりきらず、もったいない感じ。特に首なしの遺体がでてきた部分が蛇足に見えてしまう。伏線としての埋め込みがもちっと欲しかったなぁ。

  • はじめて読むし、デビュー作を…と手に取った本。
    描写を(事件に関するものも、その舞台である学校の部活棟についても、キャラクターも、会話も)盛りだくさんに書き込む作家さんだという印象。「語りたい」人だ!サービス精神がすごい。

  • 似鳥鶏さんといえばこの青春ミステリだよなという思い込みはあるものの、数多くの探偵を描く作家さんだ。都市伝説からの犯罪、さらにどんでん返しという現代ミステリの定型でくる。デビュー作にして賞もとったみんな大好き青春×ミステリ。
    最近この手のもの読み過ぎだ。

  • 学園ミステリの佳作。自分の学生時代を思いだして、にやりとしながら読了。
    学校の怪談的な怪異の正体が、二つとも似通っていたのは残念だった。特に二つ目の怪異については、別の系統の答えを期待していたのだが…。
    それでも物語の雰囲気がよかったので楽しく読むことが出来た。

  • 騙された!
    高校にフルートを吹く幽霊が出るとの噂が広まり、その謎を高校生たちが解いていく話。
    謎を解くのは幽霊を見た当事者たちではなく、ちょっと高校生らしくない頭のいい子だが、やはり探偵役はぴしっとしている方が好みだなあ。
    面白くて、いい話だと思ったけど、最後はちょっと切なかった。

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著者プロフィール

1981年千葉県生まれ。2006年『理由あって冬に出る』で第16回鮎川哲也賞に佳作入選しデビュー。「市立高校」シリーズ、「戦力外捜査官」シリーズ、「楓ヶ丘動物園」シリーズなどの人気シリーズの他に『難事件カフェ』『迫りくる自分』『きみのために青く光る』『シャーロック・ホームズの不均衡』『レジまでの推理~本屋さんの名探偵~』『101教室』『彼女の色に届くまで』『100億人のヨリコさん』『名探偵誕生』『叙述トリック短編集』『そこにいるのに』『目を見て話せない』『生まれつきの花 警視庁花人犯罪対策班』などがある。

「2023年 『育休刑事 (諸事情により育休延長中)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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