館島 (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
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本棚登録 : 1233
レビュー : 164
  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488477011

感想・レビュー・書評

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  • 綾辻行人の館シリーズを制覇している者としては物足りなさを否めない!というか、見取り図を見た瞬間に仕掛けが予想ついたし…。でも、この会話を中心におもしろかったから星3つ!

  • W浅野!! 冒頭、女探偵登場のシーンからそんななつかしのフレーズが脳裏をよぎる80年代フレーバー(というより、実際に設定が80年代なのだが)の本格推理小説。

    永年の夢であった瀬戸大橋計画がようやく現実化しつつあった198×年、やがては瀬戸大橋の「橋脚」とならんとする瀬戸内海に浮かぶ小島に(岡山県ではその名前を知らないものはいない)〝孤高の天才建築家〟が酔狂なたたずまいの巨大な別荘を建てる。しかし、そのみずからが建てた別荘で、当の建築家が謎の転落死。さらに、真相はわからないままふたたび関係者たちが集った同じ場所で第二、第三の殺人が起こるのだった。

    巨大な建築物をからめた壮大なトリックに舌を巻く一方で、登場人物たちがかわす会話のギャグセンスはどこまでも寒い。貴方はこの〝寒さ〟に耐えられるか?! W浅野!!

  • 嵐により孤立した島にある奇妙な館で起こった奇妙な殺人事件。
    館+嵐の孤島という王道でシリアスな状況ですが、そこは東川篤哉さん。
    軽~いギャグを織り交ぜたユーモアたっぷりな文章でとても読みやすかったです。

    変わった建築物が出てくれば何か仕掛けがあるんだろうとは思いますが、期待を裏切らない大がかりなトリックで大変満足でした。
    見取り図を見てなぜ気づかなかったのかと悔しくもあります。

    くだらない(褒め言葉)ギャグの連発は好き嫌いがあるかもしれませんが、真相に至るまでに提示された情報とそこからの推理はしっかりとした本格ミステリー。
    瀬戸大橋を巡る当時の島の状況や不正疑惑が、最後に壮大な思惑に繋がっているのもおもしろかったです。

  • 今ノリに乗ってる作者が送る、ノリの良い本格ミステリィ^^
    外部と隔絶された嵐の孤島、館ものに欠かせない見取り図、動機ありそうな容疑者達、ここまでは今まで読んできた本格ものと特に何も違いはありません。
    ただ、この手の作品に付きまとう心地良い薄気味悪さが、この作品には全く無い!笑

    今までアホミスと呼ばれる作品は何冊か手にしましたが、しっかり本格していながらこのライトな読みやすさって無かったなあ…斬新!

    見取り図と事件概要だけでトリックのあらましは見当ついたけど、まさかその部分がそうなる意図だったとはな…^^ニヨニヨ


    人間描写が浅い!ていう批判は推理小説に付き物だけど、これは人間描写が軽い!楽しい!で一般ウケしそうなエンタメミステリィです^^

    ラストで「天才建築家」の真意が解明されたシーンも印象に残りました。

  • いやあ、おもしろかった。ここまでアクロバット?しますか。2005年の本なのに、時代設定が1981年になっている理由が最期にやっとわかった。結末を誰かに話したくてしかたがなくなるとてもよくないミステリ(笑)。物理トリックって、本格物のファンの人はきらう傾向があるが、これぐらい大胆ならやってみてもいいじゃん!などと。(ガリレオの物理トリック一辺倒には辟易するけどね。)「見た目がいいだけの美人探偵」と「妄想探偵」のかけ合いは、ユーモアというより、下手な漫才風に終わってしまってるので★ひとつ減らした。

  • 館の造形を思わず頭に浮かべてしまうような作品。
    それに館を、その場所に建てた理由がとても美しいと思った。

    通常館モノ小説は内側に素敵な面白機能がある場合が多いけど、この館は機能重視ではなくてアート作品。そこに備わった機能も、作者が館の造形を楽しむための二次的なもの。

    トリック自体も、しっかり「物理トリックです」という感じで、最後まで全然わからなかった!(だいたいどんなトリックもわからないけど)

    ミステリーっぽくないキャラのユニークさは東川作品の中では抑え目な方かもしれない、・・・けどしっかり面白い!笑

    ただ、私は読後の今もキャラより何より「館」の造形に魅了されてしまっていて、一番良かったところをあげるならやっぱりそこが一番素敵だったなと思っている。

  • 瀬戸内海に浮かぶ孤島で自身が設計した館で天才建築家が墜落死する。建築家の死から半年後、関係者が孤島に集まるが、また事件がユーモア・ミステリー作家がコミカルに描くユーモア・ミステリーと本格ミステリーの融合。

  • あらすじを読んだだけで、綾辻行人「十字館の殺人」のパロディとすぐにわかる。作品の中にも「十字館の殺人」の題名を何気なく出しているので、狙ってやってるのは確実。ご本家と同じようにあっと驚くようなしかけあり、それを終盤で怒涛のごとく謎解きしている感じもお見事。
    瀬戸内海という場所と妙に古い時代設定も最後まで読むと納得できる。
    岡山出身としては、「天満屋の屋上」とかのローカルネタは嬉しい。が、セリフが岡山弁で無いのはちょっと残念。
    そういえば、瀬戸大橋の橋脚になった島は、全部香川県なので、岡山県警は出てこないと思うのだが... 指摘するのは野暮かな。

  • 天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘に再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!

  •  今回もやられた。館ものミステリーは我が国でガラパゴス的に進化したので、館の特殊な構造で不可能犯罪が成立したのだ、ということは見当が付く。しかし、作者にしてみれば、そこを悟られたところで痛くも痒くもないだろう。
     意表を突く動機。時代設定を瀬戸大橋完成の直前にしたこと……。お見事。
     脱帽し、剃髪し、四国八十八の霊場を巡礼したい心境だ。

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プロフィール

2002年、『密室の鍵貸します』でデビュー。ユーモアと本格ミステリの融合で高い評価を受ける。2011年『謎解きはディナーのあとで』で第8回本屋大賞を受賞。

「2017年 『謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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