晩夏に捧ぐ (成風堂書店事件メモ(出張編)) (創元推理文庫)

著者 :
  • 東京創元社
3.36
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本棚登録 : 1441
レビュー : 184
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488487027

作品紹介・あらすじ

駅ビルの書店で働く杏子のもとに、長野に住む元同僚・美保から手紙が届いた。彼女の勤める地元の老舗書店に幽霊が出るようになり、おかげで店が存亡の危機にあると知らされた杏子は、アルバイトの多絵と共に信州へ赴いた。だが幽霊騒ぎだけでなく、二十七年前に老大作家が弟子に殺された事件をめぐる謎までもが二人を待っていて…。人気の本格書店ミステリ、シリーズ初長編。

感想・レビュー・書評

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  • 成風堂書店シリーズ第2弾。
    駅ビルにある成風堂。
    そこで働く木下杏子、アルバイトの西巻多絵。
    杏子のもとに元同僚が務める老舗書店が巻き込まれた事件解決依頼の手紙が届く。
    杏子と、多絵は事件の謎を解くため長野へ向かう。

    大崎梢さん自身、元書店員。
    書店員ならではの視点が面白い!

  • ≪『本屋の店員たぶらかして,ただですむと思うなよ』≫

    毎回感想の最初に,自己流の宣伝文句のようなものか,その本の中で印象的で象徴的なセリフ・表現を付けるようにしているけど,今回この多絵ちゃんのセリフにやられました.
    強くてかっこよくて聡明な彼女の過去にも触れる本書.
    第2弾で早速,長編で出張編 (the EXTRA files of book store Seifudo)だけれど,敬遠なさらずに.

    ちなみに,自己流コピーを付けるなら,≪書店員,一同集めて「さて」といい―≫かな.

  • 大崎梢さんの成風堂書店シリーズ「晩夏に捧ぐ」読了。駅ビルの書店で働く杏子のもとに、長野に住む元同僚・美保から手紙が届いた。彼女の勤める老舗書店に幽霊が出てお店存続の危機という。頭脳明晰な不器用アルバイトの多絵と供に信州へ赴くと、そこには27年前に老大作家が弟子に殺された事件をめぐる謎までもが二人を待っていた。。前作「配達あかずきん」の短編も良かったですが、シリーズ初長編の本作は読み応えもあり面白かったです。杏子と多絵を中心に登場人物の会話にテンポがあり、所々に本のレイアウト、イベントに関する「本屋大好き」コメントもあり、本屋好きには、くすぐられる箇所があります。また、作家中心のコミュニティや地方書店の悩みや工夫などもわかります。本格書店ミステリとして本屋好きにオススメします♪

  • 成風堂シリーズ第2弾はまさかの長編。
    話の筋は、自分が今まで読んできた大崎作品の中でいちばんノワールだった。
    謎が解けてみればひたすら秋郎さんがお気の毒、という結末。

    前作のディスプレイコンテストの話でも感じたことだが今回も思ったのは
    本好きにもいろいろあって、本そのものに萌える人と本屋萌えの人がいる。
    そしてその2者は若干種類が違うんだな、と。
    どちらかというと多絵ちゃんが前者で杏子さんが後者のような気がする。
    まるう書店の危機、店主の思いを実感できるのは杏子さんの方で
    それを小説世界で表現できるのは大崎さんの経験値のたまものだろう。

    前作同様、どうしても杏子さんに共感できない部分が付きまとう。
    特に今作は似たタイプ(というか輪を掛けて迫力のある)の美保さんもいたからか
    自分たちでは何もせずに文句ばかり言って
    多絵ちゃんの尻を叩くだけの人に見えてしまったのが残念だった。
    とはいっても、話の流れやふたつのまるう書店の描写にはめいっぱい浸れたので
    取り敢えず★は3つで。

  •  仕事中におきた謎を多絵ちゃんが解いてくれる「本屋さんの裏話」みたいな雰囲気が気にいっていたので、場所も変わって殺人事件までいっちゃうと、ちょっと似合わない気がしました。
     そして、登場人物がたくさんいるせいか、それぞれのキャラクターが薄く感じました。1冊目は短編だから登場人物について深く知りたくなる前に話が終わるから良いのだけど、長編はキャラクターもしっかり書いて欲しかったです。

     主人公たちのキャラに頼りっぱなしのような気がするので、もうちょっと冊数を出してからの方が良かったんじゃないかなぁ・・・2冊目では早い気がします。
     なんだか全体的にがっかり感が強かったですが、シリーズ自体は好きなのでこれから読むシリーズ3冊目は楽しみです。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「本屋さんの裏話」と言うフレーズに惹かれました。
      「本屋さんの裏話」と言うフレーズに惹かれました。
      2012/02/27
  • 「配達あかずきん」がとてもおもしろかったので期待していたが、がっかり。本屋の内輪話が長過ぎるし、展開が遅い。事件も後味が悪い結末だった。やっぱり短編の方がいい。

  • 杏子が多絵に渡した本とやらは、バーネットの秘密の花園だということでいいのかな?もっと読者がワクワクする感じに話されると思ったけど、それもまた秘密ってことなのかな。今回は27年前の殺人事件を追う長編ミステリ。これもいいけど、やっぱり一作目のような日常の謎の方が自分は好きかな。

  • 書店ミステリ第二弾。今回は出張編である。
    以前成風堂にいて、今は故里に帰り、地元の老舗書店に勤める元同僚の美保から、杏子のもとに一通の手紙が届いた。
    勤務先の宇都木書店、通称「まるう堂」に幽霊が出るようになり、店が存亡の危機に立たされている、ついては名探偵のアルバイト店員を連れて助けに来い、というのだ。
    杏子は気が進まぬながら、多絵を伴って信州の高原へと赴く。
    そこで待ちかまえていたのは、四半世紀ほど前に弟子の手で殺されたという老大作家の死に纏わる謎であった。

    ミステリとしては、正直、面白いとは思えない。
    せっかく張った伏線をちゃんと回収しきれていない感が強いのが一番の不満。
    小火騒ぎとか、蕎麦屋の窓ガラスが割れた件とか、何の意味があったのかなあ?
    幽霊騒ぎも犯人が明らかになっただけで、手口は一切説明なしだし。
    犯行も行き当たりばったりなら、多絵ちゃんの推理も何だか見切り発車な感じが強くて、読んでいて消化不良になった。

    少しずつ謎が解きほぐされていくような話の運びじゃなくて、ずーっと平行線のまま、急にバタバタッとオチがやってくる感じ。
    盛り上がる間もないうちに話が終わっちゃったという印象で、解決に入ったとき「えっ、この残りページ数で全部説明できるの?」って思ったくらい。

    それでもそれなりに楽しく読めたのは書店に対する登場人物たちの、そして著者の想いが伝わってきたから。

    町の小さな書店にも、僕は頑張って欲しいと思う反面、そういう場所で買い物をしたりはしていない。
    駅近くの大型書店のほうが品揃えが圧倒的にいいし、マイナーな本もある。
    書店によってはその店ごとに特色を出したりもしている。
    町の小さな本屋を選ぶ理由が何もない。

    でも、町の本屋さんにも頑張って欲しい。
    売れ筋の本で勝負するのでは絶対に大型書店には敵わないのだから、自分だけの味を出す努力をするなどして欲しい。
    子供の頃はみんな、町の本屋さんで買い物をしたり、立ち読みをしたりしていたはず。
    そういう思い出がなくなってしまうのは少し寂しい。
    日本で一番、書籍を売り上げているのは、有隣堂でも紀伊国屋でも丸善でもなく、なんと大手コンビニチェーン(セブンイレブンかな?)という話は、本当に驚いた。コンビニなんかに本屋さんが負けて欲しくない。
    頑張れ、書店員。

  • さわやかな、謎解き小説。他のシリーズとは違う、長編。
    短編でテーマとなっている、本屋の日常の枠を超えているので、ただの大学生が謎解きできてしまうのが不思議だけど、ライトに読めて良い。

  • シリーズもので読みやすかった。探偵でも刑事でもなく、普通の書店員が書店の謎を解く!
    10年くらい前に出版されていた(単行本は連載はもう3年前)。その時代の内容が垣間見れて(ネットの使い方とか)おもしろかった。トリツカレルって怖いなぁ。

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著者プロフィール

東京都生まれ。神奈川県在住。元書店員。
書店で起こる小さな謎を描いた『配達あかずきん』で、2006年にデビュー。
近著に『誰にも探せない』『スクープのたまご』
『よっつ屋根の下』『本バスめぐりん。』などがある。

「2020年 『横濱エトランゼ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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