BG、あるいは死せるカイニス (創元推理文庫)

著者 : 石持浅海
  • 東京創元社 (2009年10月10日発売)
3.65
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  • レビュー :61
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488493011

BG、あるいは死せるカイニス (創元推理文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 女性が男性に転換する不思議な世界観の構築と、謎の言葉「BG」がつなぐ不可思議な殺人事件。石持ワールド全開の作品。


    独特な世界観を作り出すことが得意な石持浅海さんですが、その中でも「BGあるいは死せるカイニス」は生まれてくるときは全員女性で成長する中で一部の人が男性化するというかなり不思議な世界を舞台にしています。

    何年かぶりの流星群がやってくるということで、主人公の船津遙は一人自宅の屋上で準備をしているが、姉の西野優子(苗字が違うのも物語のキーのひとつ)は天文学部の仲間たちと学校で同じ流星群を見にでかける。

    しかし、翌日遙が学校にいくと、姉優子が何者かに殺害されているところが発見されて、学校が大騒ぎになっているところから物語はスタート。

    なぜ姉は殺害されたのか、そして姉が語っていた謎の言葉「BG」とは?
    これらの謎を解くために遙が動き出す展開になっていきます。

    ここだけ見ると、よくある学園ものの推理小説なんですけど、石持ワールドの面白いところは前にも書いていますが「女性が男性になる」世界を舞台にしているという点。まあ謎解きの部分では女か男かという中にミスディレクションを閉じ込めやすくなっているのもありますけど・・・

    この設定があるために、主人公である遙は謎を知るのに一苦労も二苦労もすることになりますし、自分自身の存在すら曖昧なものに感じていくことになります。

    謎を追っていく中で、政府系の組織が出てきたり、遙の成長(普通の成長とはちょっと違う)とともにクラスメイト達の対応が変わってきたりと力技が絡んでくるので、多少違和感を感じる部分はありますけど世界観とそれに立ち向かう遙の真摯さ、そして「自分とは」に悩む姿は共感が持てるのですんなりと読み進むことができました。

    ただね、、、
    最後の最後まで引っ張った「BG」の言葉の意味がちょっと軽すぎるのは肩透かしだったかな。そこまでのBGの定義とか意味合いは奥深くて良い感じだっただけに、気になりました。この軽さが一つのアンチテーゼだったりするので、何気に深いかも。

  • 「常識」について懐疑的な時には、実に気持ちよくしてくれる。ラストシーンでの主人公の想いに心がキュンとする。

  • 今までの石持作品も独特でしたが、
    これは更に輪を掛けて独特な世界観。

    好きな作品です。

  • 今まで光文社だったのに、突然東京創元社。版元が変わると同時に、作風もガラッと変わったねえ。ちょいと衝撃。
    なんたって設定が、生まれてきた時はみんな女。出産を経て、優れた者だけが男に性転換するという世界。姉を殺された妹は、その真実を追い求めるうちに、BGといわれる存在にいきつく…という凝りに凝った設定。
    だけどラストはなんだかな~。主人公が都合よくBG化しすぎな気が…。ていうか男性化したからって、つい昨日まで女友達だった人間と寝れるか?そこもなんだかねえ。

  • 全人類が女性として生まれてその後一部が男性へ性転換する世界で起きた殺人事件。異世界構築とそれを絡めた事件の発端、推理、伏線、そしてラストの主人公の行動、どれも好き過ぎてたまらん。

  • 人間が女性から男性へ性転換する世界を舞台にした本格ミステリー。
    殺された女子高生がレイプされそうになっていたことに対して、皆そんな必要ないのにと違和感を持つなんてなかなか面白い設定だ。そこにBGという謎の存在を匂わせる。
    ここまでいくと犯人の動機も大した問題ではなくなる。結果、飽きることなくがっかりもせずに楽しめた作品となった。

  • 女しか生まれなくなった世界で、男は子供を産んだ女が突然変異で変わる。という世界観。
    そんな世界観でただひとつ、BGと言われる超天才は、子供を産んでいない女が突然なるものだという。
    といった、BGを廻る殺人事件に巻き込まれる女子高生の話

  • 2015年12月6日読了。
    2015年214冊目。

  • 全人類が生まれた時は全て「女性」で、その後一部が男性化するという設定の学園ミステリー。その奇抜な設定自体にも興味深く、予想以上に面白くて一気読みでした。感情的にならず論理的に進む主人公の思考も良かった。それが男性っぽいww?今まで女性で女言葉を使っていた人が、男性化したら男言葉になる違和感ってないのかなと思ってみたり。

  • 全人類が生まれた時は全て女性で、後に一部が男性化するというパラレルワールドの世界で起こる学園ミステリー。

    この特異な世界観はとても興味深く、エリートであるBGを主軸にしたファンタジー作品として描いてくれていたらもっと面白かったのに、これに安楽椅子探偵を混ぜるとなんとも居心地が悪い。

    最後の方の犯人を暴くシーンはこの世界観とかけ離れていて、妙にこの部分だけ浮いてしまっていてつまらない。

    石持作品は好きでここのところずっと読んできているが、これは全く合わなかった、残念。

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