温かな手 (創元推理文庫) (創元推理文庫 M い 6-2)

著者 :
  • 東京創元社
3.43
  • (10)
  • (57)
  • (68)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 382
感想 : 52
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488493028

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 設定は面白く興味深い。一つ一つ物語は短く軽い気持ちで読める連作ミステリー。最後の最後に「暖かな手」の意味に気付かされ、グッと来る。

  • 人外と人間との関係が、切ない。
    「種が違う」にしても、やはり別れはお互いにつらいのではないか。
    ミステリー部分よりも、そのことばかり考えてしまった。
    妥当な結末かも知れない。だけど、感想を素直に言えばそれぞれのパートナーと一緒にいて欲しかったと思う。

  • 人間のエネルギーを糧とする謎の生命体の兄妹が探偵役、というなんとも不可思議な設定の連作短編集。
    最初「この設定いる?」と思ったけれど、結果的にアリでした。
    単純にストーリーと推理が自分好みで面白かったし、表題作の結末にも納得できたから満足。
    謎の生命体であるギンちゃんとムーちゃんのキャラも良い。

  • 料理上手なサラリーマンのギンちゃん、いつも
    元気な女子大生のムーちゃん。それぞれの
    パートナーとのんびり暮らしているのに、なぜか
    次々事件に巻き込まれる兄妹の正体とは…?

  • 石持さんが一気に2冊文庫新刊を出すなんて…(喜)
    今回は解説にもあったけど、『BG』や『人柱』と同じタイプのストーリー。主人公らと暮らす、人間に擬態している兄妹は、実のところ人間のエネルギーを主食とする謎の生き物。その兄妹が名探偵ぶりを発揮するミステリ短編。
    やっぱり全体的に優しい感じなのが石持さんらしい。けどなんか…全体的に印象が弱い感じ?ギンちゃんと畑さんの出会いを描いたものが一番好き。アホっぽいけど、一所懸命なカップルが。笑

  • 人間からエネルギーを吸いとって栄養とする謎の生命体。人間の姿をした彼らが様々な時間を解決していくのだが、その不思議な能力を使うことなく、論理的な思考のみで謎解きしていくのがポイント。
    あとがきで作者が書いている通り、あの特殊能力は殺人現場に遭遇しても普通の人間が冷静でいることへの言い訳でしかない。その潔さが面白い。ある意味石持さんらしい作品かもしれない。

  • ほっこりしながらも違和感を覚え、二度目で気持ち悪さを感じた作品。全体的に読みやすくすらすらと進んでいったのだが、その読みやすさと設定から説明されているだけという印象はぬぐえなかった。とはいえ温かな手が示す意味やラストは非常にうまい。

  • 2016年1月8日読了。
    2016年15冊目。

  • 謎の生命体が探偵役の連作ミステリ。
    謎の生命体の二人がとてもいい味を出しています。
    淡々としている様なのだけれど、どこかキュート。

    終わり方がとても好きだったなぁ。
    読み終わってタイトルを改めて見ると
    じんわりと切なくなりました。

  • 人間の生命エネルギーを糧にする謎の生命体兄妹が名探偵の異色ミステリー。

    ファンタジー、いやSFか、と安楽椅子探偵の融合。

    「人柱はミイラと出会う」に続き悪くない。

    ただ謎の生命体兄妹の存在ばかりに気を取られ、つまりその部分が非常に面白過ぎて、ミステリー部分が頭に入って来ず中途半端感は否めない。

    いっそのことミステリーちょっと休んで、SFやファンタジー作品書いてみたら良いのに思うのだが。

    ぜひそんな作品も読んでみたいなぁ。

全52件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1966年、愛媛県生まれ。九州大学理学部卒。2002年『アイルランドの薔薇』で長編デビュー。03年『月の扉』が話題となり、〝碓氷優佳シリーズ〟第1弾となった05年『扉は閉ざされたまま』(祥伝社文庫)が 「このミステリーがすごい!」第2位。同シリーズの最新作に『君が護りたい人は』(祥伝社刊ノン・ノベル)。本作は『Rのつく月には気をつけよう』(祥伝社文庫)の続編。

「2022年 『Rのつく月には気をつけよう 賢者のグラス』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石持浅海の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×