- 東京創元社 (2024年10月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784488499129
作品紹介・あらすじ
【生誕120周年記念刊行】
人生の怪奇を宝石のように
拾い歩く詩人(『みすてりい』跋より)江戸川乱歩
詩人にして探偵作家、珠玉の傑作選
江戸川乱歩が「人生の怪奇を宝石のように拾い歩く詩人」と評した、詩人にして探偵作家・城昌幸の掌篇傑作選全二巻。本巻では、たった四頁に人生の悲哀が淡彩画の筆致で浮かぶ「ママゴト」、 自殺した男の残した企みが読者にも忘れ難いイメージを残す「スタイリスト」など、自選集『みすてりい』全篇に、探偵小説第一作「脱走人に絡る話」や城左門名義の散文詩的作品などを増補。跋=江戸川乱歩/解説=長山靖生/初出一覧・編集後記=藤原編集室
■目次
Ⅰ みすてりい
艶隠者
その夜
ママゴト
古い長持
根の無い話
波の音
猟銃
その家
道化役
スタイリスト
幻想唐艸
絶壁
花結び
猟奇商人
白い糸杉
殺人婬楽
その暴風雨
怪奇製造人
都会の神秘
夜の街
死人の手紙
模型
老衰
人花
不思議
ヂャマイカ氏の実験
不可知論
中有の世界
跋 江戸川乱歩
あとがき
Ⅱ 補遺・その他の短篇
根の無い話 B・C
幻想唐艸 第三話 思い出
脱走人に絡る話
仮面舞踏会
譚
五月闇
たぶれっと
解説
初出一覧・編集後記
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
短い作品群を通じて、人生の不思議や怪奇を描き出す魅力的な短篇集です。城昌幸の作品は、詩的な表現と独特の視点で構成されており、特に「ママゴト」や「スタイリスト」などの掌篇では、淡い筆致で人生の悲哀や深い...
感想・レビュー・書評
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これまで様々なアンソロジーで城昌幸の作品を読んではいたけれども、一冊まるごと城昌幸の本を読んだのは初めて。1963年に桃源社から刊行された作品集が、補遺・その他の短篇を加えて復刻された。江戸川乱歩による『跋』(pp265-269)はさすがの内容で、ごく短い文章で城昌幸の本質を「彼は人生の怪奇を宝石のように拾い歩く詩人である」と言い当てている。「ショート・ショートの先駆者」とも乱歩は書いており、たしかにそうなのだろうけれども、星新一と違うのは、ストーリーがなく心象のみを掌編小説に結晶させた作品も多いことだ。その不穏で静謐で美しい世界を、数日かけて通勤電車の行き帰りでじっくり楽しんだ。
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若さま侍捕物手帖しか読んだことがなかったのですが、こんなのを書く方だったんですね。
幻想の中のちょっとドライなところが好きです。
この中では「ジャマイカ氏の実験」が一番好きです。 -
ショートショートの先駆者でもある作者の自薦集。
少し読みにくいものもあることはあったけれど、時代が変わっても読み返されるのも納得、という感じでした。もう1冊の「のすたるじあ」も楽しみです -
ショートショート。
面白かったがすぐ感想書かなかったので内容忘れてしまった、 -
探偵小説・大衆小説作家にして詩人であった
城昌幸の怪奇幻想掌編集。
江戸川乱歩、稲垣足穂、久生十蘭などの作品を好む人に
お勧めの、猟奇色ありメルヘンっぽさあり、
人生の光と影あり……といった趣の一冊。
特に面白かったのは――
■古い長持(1959年)
結婚以来、決して開けてはならないと言われてきた
中二階の長持。
四十年経っても夫の言葉は変わらず、
妻は夫がそこに秘密を隠しているのだろうと思い、
嫉妬を覚え、遂に勝手に蓋を持ち上げてみた。
すると……。
■猟奇商人(1938年)
夜の銀座で〈私〉に話しかけて来た男は
「刺戟を提供してあげよう」と誘いかけた――。
■たぶれっと(1933年)
遠い異郷の騒乱の、絢爛で頽廃的な叙景。
※後で同時刊行の別作品集『のすたるじあ』と併せて
ブログに細かい話を書きます。
https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/
城昌幸の作品
