ラヴクラフト全集 (2) (創元推理文庫 (523‐2))

制作 : 宇野 利泰 
  • 東京創元社
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レビュー : 53
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488523022

感想・レビュー・書評

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  • 収録されている中では「エーリッヒ・ツァンの音楽」の音楽が一番好き。
    日常と隣り合わせの恐怖が好み。本来なら一生出会うことのない世界を一瞬だけ垣間見た、という短編。設定、小道具、萌えます。

    「クトゥルフの呼び声」は我々一般の人間が信じている世界がゆらぐ感覚が面白く、心地よく、怖いです。

    「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」は長編で、描いている期間が長く、おどろおどろしい小道具がたくさん登場するので、雰囲気がある。
    サスペンス映画みたいな進行で、どきどきする怖さ。

  • やはりラヴクラフトは短編がいいです。といいつつも読んでる間はどっぷり。

  • クトゥルフ神話大系の長、ラヴクラフト全集の2冊目は、今なお映画の原作モチーフとして用いられるホラーの名作『クトゥルフの呼び声』の他、傑作短編でショートホラームービーのような『エーリッヒ・ツェンの音楽』。ラヴクラフトとしては珍しい長編小説であり、話の中盤の途中がやたらと中弛みして退屈になる所などは、かの怪奇カルトムービー映画の父ロジャー・コーマンの演出風味そのまんまの展開が有る意味で味わいの深い『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』を収録。今にすれば恐怖、怪奇というよりも奇異な物語はかえって新鮮に感じられる。

  • 「クトゥルフの呼び声」始まり、短編「エーリッヒ・ツァンの音楽」をはさみ、長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」で終わるこの第2巻はこれぞラヴクラフトという感じがした。

    ちなみに、今のところラヴクラフト全集1~4巻までしか読んでいなく全部読んだわけではない。各話の軽い感想を書いていく。

    「クトゥルフの呼び声」はまさにクトゥルー神話の原典ともいうべき話でクトゥルフを始めとする地球上に潜む人間をはるかに凌駕する者達の存在や、それを示唆する魔導書の存在、海底に沈む古代都市など、クトゥルー神話にとって重要な物々が一つにまとまった話である。地球に潜む秘密のあまりの大きさにSFでありながら、頭がクラクラする様な思いがした。

    「エーリッヒ・ツァンの音楽」は怪談話の様な怖さがある話しである。主人公がかつて暮らしていた下宿で経験した奇っ怪な体験。命からがら逃げたし生き延びたものの、住んでいたはずの街は存在自体がなくなってしまっていた。あれは何だったのか、詳細が書かれずに読者は想像するしか無い。初めてラヴクラフトの作品を読んだ時に感じた感覚に似ている。都市伝説のような感じがする話しである。

    「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」は長編である。本書の3分の2がこの話である。最初に結末から話し始めるという始まり方といい、魔術を利用した常識はずれの長寿を扱っているところといい「戸口に現れしもの」に似ている。まず本編は過去に生きた魔術師の暮らしぶりが、残された文献から得られた情報という形で現れる。更に、その魔術師を研究している青年、これがチャールズ・ウォードであるのだが、の人生についても本人からの証言や、記録などによって語られる。本編は一連の出来事に遭遇し、それに対応したある老医師の語りという形で語られるのである。
     初めは、志半ば似て倒された邪悪な魔導師の一生が語られ、次にその魔術師の研究に没頭し、最終的に悲劇的な最後を迎える青年。その青年を救おうと、駆けずり回るも、自身も不可思議な出来事に巻き込まれ、全てを理解する老医師。それぞれの一生が事細かに、かつそれぞれの場面場面が自然と移っていく文章は素晴らしとしか言いようが無い。
    最後現代に蘇った魔術師と、老医師の短いながらも緊張する対決シーンといい、ラヴクラフト不朽の名作と謳われるだけあって、見所満載の素晴らしい話しである。

  • 『エーリヒ・ツァンの音楽』がオススメ。

  • ずっと読んでみたかったクトゥルフ神話の元であるラグクラフトの『クトゥルフの呼び声』
    邪神クトゥルフの話はどんなもんだろうと思っていたけれど、思った以上に気持ち悪かった。
    おそらく、映像ではなく、小説だから気持ち悪いのだと思う。グロテスクな表現と吐き気を催す描写表現がうまいなと思った。
    この『ラグクラフト全集2』には他に2編入っているが、『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』の読みごたえはすごかった。全体的に、得体のしれない何かへの恐怖が描かれており、その得体のしれないものに対してわかることが「気持ち悪い」ということに結びつく、そしてそれが多すぎる気がした。ここまで多いと全てが気持ち悪いので覆い尽くされるので、吹っ切れている感じがする。
    少し日本語が読みにくい印象だったが、ほかの怪奇小説はどんなものか読んでみたい。

  • 『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』が素晴らしい。
    ラヴクラフトには珍しいらしい長編だけど、
    長さに見合った壮大なストーリー。
    やっぱりラヴクラフトは必読だな。

    ところでこれは映画化されているらしいけれど、
    微妙なところだ。
    B級でもいいけど「ポー」を騙るのはちょっと...。
    ポーもラヴクラフトもどちらも可哀相だ。

  • 「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」、過去の奇怪な事件とその調査を行っていた子孫の身に起こる事件。壁の下から発見される肖像画、先祖と容姿がうり二つであること、謎の言語の文書、儀式…とじわじわ恐怖心を盛り上げ得る要素が満載。真相に近づいていく怒濤のクライマックスに魅せられる。
    「クトゥルフの呼び声」、「エーリッヒ・ツァンの音楽」はベタだけど楽しい。

  • 世界最古と思われる宇宙スライム小説かつ集団発狂「クトゥルフの呼び声」および他2編収録。やはり半分を占める、悪魔召喚の話が素晴らしいですな。2世紀前の話を書き上げた上に、それを現代に再現するという、現代ハリウッド映画そのもののストーリー展開に感服。信じられないけど、これが書かれたの、1920年代なんだぜ。

  • <クトゥルフの呼び声>
    わりとオーソドックスな話の展開で比較的すんなり読める。
    クトゥルフ神話の入門的な一篇。
    この本に収録されてるクトゥルフ関連の話はこれだけ。

    <エーリッヒ・ツァンの音楽>
    なんか幻想的。
    HUNTER×HUNTERの「闇のソナタ」の楽譜、あのエピソードを思い出した。
    真相は闇の中、なオチ。

    <チャールズ・ウォードの奇怪な事件>
    長編。読むのにやたら時間がかかる…
    でもたたみかけるようなクライマックスは読んでいてけっこう爽快。
    じいさんがんばった。

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