ラヴクラフト全集 (2) (創元推理文庫 (523‐2)) (創元推理文庫 523-2)
- 東京創元社 (1976年8月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
- / ISBN・EAN: 9784488523022
感想・レビュー・書評
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冥界や謎の神話、黒魔術的要素を含んだようなお話勢揃い。時々、スゴイ眠気に襲われる時がありますが、何故か読むのをやめられない。しっかり集中して読まないと訳分からなくなりますが、分かると不思議な面白さ。癖になる。
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やはり暗黒小説。面白いのだが、前巻同様読むのに時間がかかる。
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1985年以降購入して読んだが、詳細は覚えていない。
これまで聞いたことがないような擬音のカタカナ、”ほのめかす”という普段使わない訳、不気味な話には惹きつけられた。
また読みたい。(2021.9.7)
※売却済み -
①クトゥルフの呼び声
亡くなった大伯父の遺品を整理していたわたしは、不気味な存在が描かれた粘土板とカルト教団に関する資料を見つける。追跡調査をする内に、ある海難事件の記事を目にし――。
TRPG手引書の題名に選ばれる程のラヴクラフトの代表作。短編ながらも物語と世界観は濃密。そのため、のめり込み過ぎてロールに失敗すれば、正気度を減らされること必至だろう。
②エーリッヒ・ツァンの音楽
かつて借りていた下宿で、わたしはエーリッヒ・ツァンというヴィオラ弾きに出会った。彼の演奏に魅了されたわたしは彼と懇意になろうとしたが、彼は何かに怯えているようで――。
終盤の勢いに息が詰まりそうになる、幻想的なホラー。わたしは一体どこに迷い込んでいたのだろうか。
③チャールズ・ウォードの奇怪な事件
精神病院の病室という密室から姿を消した患者、チャールズ・ウォード。彼は何故に精神病院に入ることになったのか。そして、彼はどのようにして姿を消したのか――。
やや冗長ながらも読み応えのある、ホラーというよりサスペンス風味のファンタジー。探索者、魔術、魔道書、異形の存在、とTRPGに必要な要素が織り込まれているので、本格派なシナリオを作りたいと思っている人には、とても参考になるだろう。
なお、これが初めてヨグ=ソトースの名が出た作品。 -
総じて1巻より読みやすくインパクトも強い。
長さ的にもタイトル的にも、重要な巻なのだろう。 -
TRPGで有名らしい「クトゥルーの呼び声」を筆頭に収録。
他の巻に比べ、怪異に直接対峙している(というか、対峙している描写が比較的正気のまま書かれている?)作品が多いのが特徴。幻想的な雰囲気を楽しめる「エーリッヒ・ツアンの音楽」がこの間の中ではお勧めか。 -
全集2巻目は3作品が収録。世界は安定したものではなく、辛うじて危ういバランスの上に存在している。ふとしたきっかけからそれを認識してしまう恐怖と絶望。この世界観は好きだけど、文章が華美でくどいのよね。あと7冊?読めるかな。
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やはりラヴクラフトは短編がいいです。といいつつも読んでる間はどっぷり。
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クトゥルフ神話大系の長、ラヴクラフト全集の2冊目は、今なお映画の原作モチーフとして用いられるホラーの名作『クトゥルフの呼び声』の他、傑作短編でショートホラームービーのような『エーリッヒ・ツェンの音楽』。ラヴクラフトとしては珍しい長編小説であり、話の中盤の途中がやたらと中弛みして退屈になる所などは、かの怪奇カルトムービー映画の父ロジャー・コーマンの演出風味そのまんまの展開が有る意味で味わいの深い『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』を収録。今にすれば恐怖、怪奇というよりも奇異な物語はかえって新鮮に感じられる。
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「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」、過去の奇怪な事件とその調査を行っていた子孫の身に起こる事件。壁の下から発見される肖像画、先祖と容姿がうり二つであること、謎の言語の文書、儀式…とじわじわ恐怖心を盛り上げ得る要素が満載。真相に近づいていく怒濤のクライマックスに魅せられる。
「クトゥルフの呼び声」、「エーリッヒ・ツァンの音楽」はベタだけど楽しい。