ラヴクラフト全集 (2) (創元推理文庫 (523‐2))

制作 : 宇野 利泰 
  • 東京創元社
3.64
  • (53)
  • (56)
  • (136)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 887
レビュー : 53
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784488523022

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 元となった「ラヴクラフト傑作集2」は、
    ボロボロになるまで読み込んでいました。
    なのでこの本は再読の再読。
    ・クトゥルフの呼び声
    大伯父の残したものを調べることで、
    知ってしまった宇宙からきた恐怖の神々の存在。
    未知なる名状しがたきものから追われる恐怖!
    ・エーリッヒ・ツァンの音楽
    禁断の曲を奏でたことの悲劇か?
    それとも、その演奏を未知なるものに愛でられたのか?
    ・チャールズ・ウォードの奇怪な事件
    不可思議なる先祖を調べることにより、
    後戻りできない運命となる青年と、救おうとする医師。
    クライマックスの対決は息をのむ!

    作者の創造力が毒々しく花開く作品集です。
    風景や人物の描写の素晴らしさの中に潜む、恐怖。
    じわじわと忍び寄ってくるけど、読むのがやめられない!

  • 『肉体器官の作用が極度に均衡を失って…』『見る者をして、部屋の隅々から妖気の立ち昇る思いを感じさせるのだった』だの持ってまわった小難しい言い回しが多いのが著者(翻訳?)の特徴。おかげで「古風」で「変に不気味」で「妙なシズル感」がある文章。
    その上長編でサラッと読むめない、序盤で何となくオチの予想が付く。けれど何回も読み返してしまう「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」。
    特に後半のドロンドロンな展開が同じく後半の主人公であるウォレット医師の勇気と行動によって思わず読み進めてしまう展開にしているのがなんかいい。

  • クトゥルフの呼び声の壮大な宇宙観に、悪夢でたまに感じる、あの全身が総毛立つようなゾッとする根源的な恐怖心が蘇ってきた。

    ラヴクラフトの一人称で淡々と語り続ける作風が好きだ。神秘学や黒魔術に彩られた重厚な宇宙的ゴシック小説。

  • 「クトゥルフの呼び声」始まり、短編「エーリッヒ・ツァンの音楽」をはさみ、長編「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」で終わるこの第2巻はこれぞラヴクラフトという感じがした。

    ちなみに、今のところラヴクラフト全集1~4巻までしか読んでいなく全部読んだわけではない。各話の軽い感想を書いていく。

    「クトゥルフの呼び声」はまさにクトゥルー神話の原典ともいうべき話でクトゥルフを始めとする地球上に潜む人間をはるかに凌駕する者達の存在や、それを示唆する魔導書の存在、海底に沈む古代都市など、クトゥルー神話にとって重要な物々が一つにまとまった話である。地球に潜む秘密のあまりの大きさにSFでありながら、頭がクラクラする様な思いがした。

    「エーリッヒ・ツァンの音楽」は怪談話の様な怖さがある話しである。主人公がかつて暮らしていた下宿で経験した奇っ怪な体験。命からがら逃げたし生き延びたものの、住んでいたはずの街は存在自体がなくなってしまっていた。あれは何だったのか、詳細が書かれずに読者は想像するしか無い。初めてラヴクラフトの作品を読んだ時に感じた感覚に似ている。都市伝説のような感じがする話しである。

    「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」は長編である。本書の3分の2がこの話である。最初に結末から話し始めるという始まり方といい、魔術を利用した常識はずれの長寿を扱っているところといい「戸口に現れしもの」に似ている。まず本編は過去に生きた魔術師の暮らしぶりが、残された文献から得られた情報という形で現れる。更に、その魔術師を研究している青年、これがチャールズ・ウォードであるのだが、の人生についても本人からの証言や、記録などによって語られる。本編は一連の出来事に遭遇し、それに対応したある老医師の語りという形で語られるのである。
     初めは、志半ば似て倒された邪悪な魔導師の一生が語られ、次にその魔術師の研究に没頭し、最終的に悲劇的な最後を迎える青年。その青年を救おうと、駆けずり回るも、自身も不可思議な出来事に巻き込まれ、全てを理解する老医師。それぞれの一生が事細かに、かつそれぞれの場面場面が自然と移っていく文章は素晴らしとしか言いようが無い。
    最後現代に蘇った魔術師と、老医師の短いながらも緊張する対決シーンといい、ラヴクラフト不朽の名作と謳われるだけあって、見所満載の素晴らしい話しである。

  • 世界最古と思われる宇宙スライム小説かつ集団発狂「クトゥルフの呼び声」および他2編収録。やはり半分を占める、悪魔召喚の話が素晴らしいですな。2世紀前の話を書き上げた上に、それを現代に再現するという、現代ハリウッド映画そのもののストーリー展開に感服。信じられないけど、これが書かれたの、1920年代なんだぜ。

  • 古書購入。

     ホラー。暗黒神話。
     クトゥルー(ここではクトゥルフ)神話の創設者、ラヴクラフト。その短編集。
     最後の短編は、短編って言うには、長い。
     全編通しておどろおどろしい。ここではないどこかの絶望的な話。気が狂いかねない恐怖と隣り合わせにされた人々。
     精密な絵を見るような描写が特徴の作者。勉強になります。
     長め、最後の「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」は終わりはまだ救いがあります。他のは、解決してなかったり、裏でざわざわしてたりして、落ち着かないままなんです。ゾンビ、蘇りもの。
     呪文が綺麗です。
    「死せるクトゥフが、ル・リエ―の家で、夢見ながら待っている」
     とかはかなり有名ですけど、邪神への呪文とは思えませんね。(うっとり)
     さて、内容紹介。
     最初はそのものずばり「クトゥルフの呼び声」。
     大伯父が死んで、その遺品を片付けていた主人公は、ある資料を見つける。
     そして、その資料の真偽を確かめていくうちに、邪神が復活しかけていたのだということを知る……。
    「エーリッヒ・ツァンの音楽」では知らぬまに異世界。
     老音楽家エーリッヒ・ツァンは陰鬱なヴィオル(ヴィオラ?)を奏でる。すると外は得体のしれない世界に。外で様子を伺う化け物から、エーリッヒは自分を守るために、楽曲をかなで続ける……。

  • 不朽の名作「クトゥルフの呼び声」が収録されている。「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」はハマんないと読めなさそう。

  • 『クトゥルフの呼び声』『チャールズ・ウォードの奇怪な事件』収録。
    初期作品が多いので、それほどクトゥルー神話は出てこないものの、チャールズ〜は必読!不気味でそして人間の恐ろしさが垣間見れる

ラヴクラフト全集 (2) (創元推理文庫 (523‐2))のその他の作品

ラヴクラフト全集 2 (創元推理文庫) Kindle版 ラヴクラフト全集 2 (創元推理文庫) H・P・ラヴクラフト

H・P・ラヴクラフトの作品

ツイートする